今回の東北グランドキャラバンを振り返ってみて...とにかく良く走り、良く登り、良く歩いた7泊7日だったというのが第一の印象である。
ダッちゃんの総走行距離2700kmと言えば、直線距離で日本最北端・北海道宗谷岬から最南端・沖縄県与那国島に相当する距離で、仮に高速道路をばかりを走るとすると九州最南端・鹿児島県佐多岬から最北端・宗谷岬までの道程とほぼ同じだったりするのである。
その上“なんちゃって”登山&お気楽トレッキングばかりだとはいえ、トレッキングシューズを7回も履いて、Masaの万歩計は7日間で10万歩を突破したし。加えて、毎日東北の名だたる名所を観光し、それぞれの土地で名物料理を食べ、秘湯と呼んでも差し支えないいくつかの温泉を楽しむことが出来た。要するに今回の旅は、登山&トレッキングや観光をしながら一週間で日本を縦断したのと同じだということである。
7日間にこれだけのエッセンスを詰め込むということは“のんびり”とは対極にある旅にも思えるけど、実際には夜は“ダッちゃんシアター”でDVDやサッカーを観てたし、夜風に吹かれながら読書を楽しむ時間もあった。しかも、この旅が予め行程表を作らずに、これまでの2〜3泊の旅と同じように
“出たとこ勝負!予定は未定!”で天候や体調、そして気分(笑)に応じてその場で家族会議を開いて決めながら進むスタイルのままで実現できたことは実に感慨深い。
ガイドブック(現地に入ってから地元出版社発行の情報誌を買うのが常である)や地元の人のアドバイス、そして“勘”を頼りに行き先を決める...まるでロールプレイングゲームのようなドキドキする感覚、そして現地に到着するまでのワクワク感、“当たり”だった時のヨロコビ(もちろんハズレた時の落胆も)...自動車旅行&家族旅行ではあるけど、まるで時刻表片手に当てもなく旅に出た中高校生の時の鉄道旅や、大学生の頃にハマったバックパッキングの旅と同じ種類の旅のスタイルなのではないのか?そんな風に思うのだ。
例えば小岩井農場の後、山も飽きたし太平洋岸に抜けてシュノーケリングでもしようか?なんて言いつつ田沢湖に向かったのは、Masaがどうしても国見温泉のグリーンのお湯につかってみたい!ってゴネたからで、結果として秋田に抜け、田沢湖を見ることが出来たり、夕暮れの角館・武家屋敷を見ることが出来、最後には偶然にも大曲の花火に出くわすことができたのだ。こんな嬉しい偶然は予め宿を予約したり行程を決めていたのでは絶対にあり得ないわけで、旅先でも家に戻った後も、これからも今回と同じようにノーリザーブな旅にしようね!ということで家族の意見が一致した。
もちろん、そんな旅が実現できるのも、交通手段や宿の時間に縛られることなく、思いつくままにどこにでも行けてどこでも寝られるダッちゃんがあるからこそ。一般道を普通に走り、普通車用の駐車スペースに停められる最大限ギリギリの外寸と、車内で家族4人が過不足なく眠れる最小限のスペースを両立しているダッちゃんだからこそ、行きたい場所を思いついたら地図とカーナビで距離と時間を計算してすぐに向かえる自由と疲れたら道の駅やサービスエリアを探してシートを倒すだけですぐに眠れる安心さを得ることが出来る。大きなキャンピングカーは車内は広いけど機動性に難があるし、国産ワンボックスカーは機動性に優れるけど、車内スペースと長距離ドライブの快適性に少々難がある。そんな意味では、ダッちゃんを手に入れて改造する時に思い描いた「僕らの理想の旅スタイル」が今回の東北キャラバンでようやく現実になったような気がするし、もしも時間が許すならば、このまま一ヶ月でもこのスタイルで旅を続けられると実感するほどに疲れをほとんど感じることがなかった。
最後に、そんな旅を快適かつリーズナブルに実現させてくれるダッちゃんと、行き当たりばっ旅を僕以上に楽しみながら同行してくれる知的好奇心旺盛な家族に感謝したいと思う。
ホントに心から感謝してるんだぜ(笑)
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