12月15-16日 黒潮トレッキング&忘年会(三重県・東紀州)
2日目 芦浜トレッキング
昨夜の鍋で超美味しい雑炊を作って朝ごはんを食べた僕らは、のんびりとした朝を過ごし10:00過ぎにチェックアウト。玉置神社に向かうNESSY夫妻と別れ、まずは道の駅まんぼうで昼食の買出しをして、錦を目指す。今日はアキヒロさんのアイデアで、錦漁港から芦浜へのトレッキングなのだ。
芦浜...伊勢志摩国立公園の南端境界線から数km、志摩半島南側の付け根辺りの熊野灘に面した長さ500mほどの弓状のビーチだ。人が住まないこと、そして背後に500mもの標高がある姫越山がそびえていること、ビーチの南北両側が断崖絶壁であることなどから海沿いの漁村を縫うように走るさすがのJR紀勢本線も避けて通るほどの僻地で、もちろん車道もないので山道を越えていくか、海から船、じゃなく舟で降り立つしか辿り着く道はない。
そんなロケーションだけに訪れる人はほとんどなく、観光地化されることなく素晴らしい手付かずの自然が残るビーチなのである。錦漁港の一番奥、「トロピカルガーデン」(温水プール、ビーチなどの複合施設)の駐車場にクルマを停め、港の漁船を眺めながら集落の路地を通って浅間神社の境内を通って森へと入る。アキヒロ家&マジコ家とともに総勢13人の賑やかな山行である。 浅間神社にお参りして裏手を登ると、いきなり美しいウバメガシの回廊...とても雰囲気のある登山道だ。
熊野と伊勢志摩のちょうど中間の植生が興味深い森。木々を観察しながら、かなり急傾斜の斜面をトラバースするように進む。雰囲気が明るいので危険な感じはないけど、実際は一歩足を踏み外すと大怪我は必至なので、注意が必要。 錦から芦浜までは片道4.3km。芦浜峠の標高は200mちょっとだけど、海抜0mからのスタート&ゴールなので、それなりに歩き甲斐がある。
スタートから1時間ほどで芦浜に降り立つ。 ピークを目指す登山も楽しいけど、こうして海抜0mを目的地にしたトレッキングも楽しいものだ。芦浜は噂通りの静かで美しく、写真で想像していた砂浜ではなく那智黒石の玉砂利浜だ。それにしてもこんな美しい場所に原発を建設しようとするなんてどういうセンスなんだろうか?そんなセンスを持つ人と友達になるのはゾウリムシと夫婦になるより難しいだろうなぁ...そんな気がした。
芦浜の弓状のビーチの奥には海跡湖と呼ばれる特殊な成立ちの湖がある。回廊のような窪みを辿って海跡湖・芦浜池へと進む。とても良い雰囲気の湖の周囲は折りしも稀少種であるハマナツメの黄色い花が満開!湖の水を舐めてみると微かに塩味がするものの、ほぼ淡水。ココをカヌーで漕いだら楽しいだろうなぁ...いつかALLYを担いで来よう!と心に決める。
山から吹き降ろす季節風が結構寒いので、波打ち際近くの窪地に座ってランチタイム。お湯を沸かして暖かい味噌汁を作り、道の駅で買った「イカめしコロッケ」やおにぎりを食べる。ちょっと遅めのランチだけに一層美味しい。
ランチの後はコーヒーを入れてティタイム。僕らが寒い寒いとこごえている間も、子供たちはまさにプライベートビーチ状態の芦浜で遊びまわる。特にKouくんとMasaは浜で拾った丸太を砂丘の急斜面に持ち込んでスノボならぬ“スナボ”...つまり砂山を棒に乗ってスノーボードみたいに滑り降りる遊びを開発して大はしゃぎだ。
スタートがかなり遅かったこともあって、すでに太陽は西の稜線ぎりぎり。僕らだけしかいない芦浜でずっと過ごしていたいところだけど、そろそろ帰らないと!スナボ少年たちを呼び戻し、ザックを担いで帰り支度を始める。浜はまだまだ明るいけれど、北東斜面の森に入るとすでに薄暗い。まだまだ日没までには時間があるので、とにかくまだ日が射しているだろう西側斜面まで行かなくっちゃ!頑張って分岐までを急登する。
先頭を行くKou&Masaはあっという間に姿が見えなくなるのは当然だけど、普段ならすぐに疲れた、足が痛いなどと不平不満が出るAzuも今日はお友達と一緒なのでニコニコ。おしゃべりしながらとんでもないペースで登山道を進む。ここのコースタイムは90分らしいんだけど、何と錦まで45分!友達効果恐るべし、なのだ。
錦に着いた僕らは「トロピカルガーデン」にあるセルフの北海道ソフトクリームをみんなで食べ、そのままR42へと戻って、阿曽温泉でフハァ〜!勢和多気ICそばの喫茶店でさらに遅くまでおしゃべりを楽しんで、帰宅の途についた。
1日目 大丹倉&楯ヶ崎トレッキングへ
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