12月15-16日 黒潮トレッキング&忘年会(三重県・東紀州)
大丹倉の絶壁(熊野市)
岩を見たら登りたい!...これが我が家のスタイルなので、赤倉集落で県道から林道へと進み林道終点にクルマを停め、案内看板に従って穏やかな森を歩いて大丹倉絶壁のてっぺんへと進む。10分ほど歩いただろうか?擬木の階段を上るといきなり視界が開け、唐突に絶壁に至る。まずはに左手の大岩に登ってみる。 岩の上に立つと、垂直の300mの絶壁から神々の住む熊野の深い山並みを一望できる!まさに靴の先、真下に川が流れている。手すりや柵などは一切なく、その上今日は15m/sの強い風が吹いているのでメチャ危ない。大岩はともかく、右手の飛び込み台のように突き出た岩は高所恐怖症の僕らは立ち上がることすら出来ず、岩に四つんばいになって眼下の絶景を眺めるのみ。ここはかつて豊臣秀吉にも献上された刀を作ったと言われる熊野天狗鍛冶が住んでいた場所なのだそうで、旋回するトビを“見下ろし”ながら、天狗?さもありなんと妙に納得してしまった。
道のど真ん中に巨大な岩が転げ落ちていたりするけど、崖側にはちゃんと転落防止の鎖が設置されていて危険な感じは全くない。ピカピカ光る照葉樹の美しい森越しに覘く熊野灘が実に見事で思わず立ち止まって眺めてしまう。 多少のアップダウンを経て半島を巻くように進むと、いよいよ楯ヶ崎らしき岩場がチラチラと見える。灯台への分岐を過ぎて馬の背のような尾根道を越え、パッと視界が開けたと思ったら、そこが楯ヶ崎。おおっ、素晴らしい!白波の縁どりを纏い、海の中にそびえ立つ柱状摂理の岩壁は実に見ごたえがある。僕らは海へと落ち込む滑り台のような岩に腰掛け、夕暮れの太陽に照らされて赤く輝く楯ヶ崎を飽きることなく眺めるのだった。
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