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12月15-16日 黒潮トレッキング&忘年会(三重県・東紀州)

 


大丹倉の絶壁(熊野市)

大 丹 倉 と 雨 滝

毎年恒例になった野遊び仲間の忘年会。メンバーそれぞれが紀州の自然を楽しみ、夕方キャンプinn海山に三々五々集合するといういつもの自由なスタイルだ。今日の我が家は、ともちゃんとMasaが以前から行きたがってたスポットをピックアップ。ただ特にきっちりしたプランを決めないままなので、気まぐれで予定変更もOK!OK!そんなわけで平日と同じ時間に起きて準備を始め、8時に家を出る。

伊勢道から走り慣れた国道42号線を南下。ここを走るのは早朝だったり深夜だったりして、あまり景色を楽しむことはないけれど、今日は雨上がりの朝の柔らかな光に立体的に見える山並がメチャきれい。道の駅まんぼうでマンボウの串焼きを食べたりしながら尾鷲〜熊野と南下し、今日最初の目的地は熊野市西部の大丹倉という絶壁。まずは御浜北山線(県道52号)にある展望台から幅500m高さ300mもの断崖を見上げる。すげぇ!最近、岩フェチのMasaは大喜び(笑)

丹とは赤、クラとは巨岩のことで、大丹倉とは大きな赤い岩の意味である。展望台の案内看板によれば、この大丹倉は鉄を含んだ流紋岩でできているという。鉄分が酸化し、岩のところどころを赤く染めるのだそうだけど、“丹”とは水銀のことを示すことが多いので、かつての貴金属だった水銀が採れたのではないか?ってのがMasa先生の説(笑)


流麗な雨滝とエメラルドグリーンの滝壷にかかる虹

上:薮漕ぎで滝壷へ 下:薮の宝石・冬イチゴ

県道をさらに進み、「蝶の羽根岩」と呼ばれる川底の特徴的な岩を眺める。何故か案内看板には遠く離れた熊野市・楯ヶ崎の写真が載せられていて、うわっ、写真間違えてるよ!なんて思ったら、何とここの地質が楯ヶ崎と全く同一のものとか。非常に興味深いお話だ。ここでUターンし、日照りが続くとお寺の鐘を滝壺に浸けて祈祷したという雨乞い伝説の残る雨滝へ。

まずは県道に設けられた観滝所から滝を見下ろしたところ、かなり水量があって美しい滝。滝壷のエメラルドグリーンに魅せられて滝壺へと降りることにする。いきなりの獣道だけど、水辺までは数分。川の石を渡り滝壺の間近まで進むと、滝壷に美しい虹が!夏にまた来たいねってことで、雨滝を後にする。



林道終点から森へ

切株の苔グリーンがひときわ目を惹く

岩を見たら登りたい!...これが我が家のスタイルなので、赤倉集落で県道から林道へと進み林道終点にクルマを停め、案内看板に従って穏やかな森を歩いて大丹倉絶壁のてっぺんへと進む。10分ほど歩いただろうか?擬木の階段を上るといきなり視界が開け、唐突に絶壁に至る。まずはに左手の大岩に登ってみる。


先端まで進む勇気は...ない(涙)

大岩によじ登ると...こんな絶景!

岩の上に立つと、垂直の300mの絶壁から神々の住む熊野の深い山並みを一望できる!まさに靴の先、真下に川が流れている。手すりや柵などは一切なく、その上今日は15m/sの強い風が吹いているのでメチャ危ない。大岩はともかく、右手の飛び込み台のように突き出た岩は高所恐怖症の僕らは立ち上がることすら出来ず、岩に四つんばいになって眼下の絶景を眺めるのみ。ここはかつて豊臣秀吉にも献上された刀を作ったと言われる熊野天狗鍛冶が住んでいた場所なのだそうで、旋回するトビを“見下ろし”ながら、天狗?さもありなんと妙に納得してしまった。

 



黒潮の森をゆく

楯 ヶ 崎

大丹倉で恐怖体験を楽しんだ僕らは、林道の途中にある巨岩信仰の丹倉神社に参拝し、熊野市内へと戻る。ここで丸山千枚田や湯の口温泉トロッコを楽しんだマジコ家と合流。一緒に昼食を食べた後、大泊からR311に進み、海沿いのワインディングロードを約15kmで盾ヶ崎駐車場に到着。盾ヶ崎は遊覧船で見るのが一般的なんだけど、僕らはここから神武天皇東征の際に遭難し打ち上げられたと伝えられる盾ヶ崎のある半島の先端まで2kmほどのトレッキングを楽しもうというプランなのだ。


空気までがブラウンに染まる暖かな森

見事な蔓と一緒にハイ、チーズ!

一応、軽いトレッキング装備を整えて、遊歩道へと進む。かなり昔から歩かれた道らしく、こんな場所が何故?って不思議に思えるほどに整備が行き届いている。ただ、遊歩道両側は原生林そのもので、歩いていて気持ちの良い森だ。

1kmほど歩くと阿古師神社に到着。ここでみんなの無事をお祈りして神社右手の山道を進む。神社までは驚くほどキレイに整備されていた遊歩道も、ここからはちょっとした登山道の雰囲気となる。


椿の花びらでピンク色に染まる遊歩道

上:巨大なコブ 下:紀州らしいシダのじゅうたん

 


見事な照葉樹の森は原生林の雰囲気


よく整備された遊歩道ながら、
時折こうした大岩が道を塞いでいる

上:キウィフル−ツそっくりのサルナシの実
下:木々の向こうに光っているのは空ではなく海

道のど真ん中に巨大な岩が転げ落ちていたりするけど、崖側にはちゃんと転落防止の鎖が設置されていて危険な感じは全くない。ピカピカ光る照葉樹の美しい森越しに覘く熊野灘が実に見事で思わず立ち止まって眺めてしまう。


木々の間から覘く熊野灘

12月でも様々な花が咲く南国・紀州

太陽に向かって森を抜けると...

多少のアップダウンを経て半島を巻くように進むと、いよいよ楯ヶ崎らしき岩場がチラチラと見える。灯台への分岐を過ぎて馬の背のような尾根道を越え、パッと視界が開けたと思ったら、そこが楯ヶ崎。おおっ、素晴らしい!白波の縁どりを纏い、海の中にそびえ立つ柱状摂理の岩壁は実に見ごたえがある。僕らは海へと落ち込む滑り台のような岩に腰掛け、夕暮れの太陽に照らされて赤く輝く楯ヶ崎を飽きることなく眺めるのだった。


楯ヶ崎の絶景!!CLICK

滑り台状の岩に腰掛けて楯ヶ崎を眺める

夕日に佇むガ−ルズ

スタートが遅かっただけに、帰り道は日暮れとの競争になる。低い位置から射し込む夕日に照らされ空気までもがブラウンに染まった森は美しい!の一言。メンバーみんなが思い思いにお喋りを楽しみながら、駐車場までのお散歩を楽しんだ。


青空をバックにボーイズ

暗い森へと入るMasa

 

忘 年 会

楯ヶ崎でのトレッキングを楽しんだ後は、海山のSHUFUNOMISEへ。ここでNESSYさん夫妻と落ち合って買い出しを済ませ、アキヒロさんちが待つキャンプinn海山(コテージ3棟を予約済み)へと入る。

キャンプinn海山ご自慢の地物鍋...牡丹鍋と地鶏鍋、そしてNESSY親分お気に入りの丹波鴨鍋の3つの鍋を囲んで、旨い酒を酌み交わす。僕以外全員ギタリストというスッバラシイ環境の中、Masaのギターを取り出しマジコさんが持って来てくれたアンプに繋いでみんなに代る代る弾いてもらって意見をいただいく。もちろん、ギターだけじゃなく野遊びのこと、子育てのこと、欲しい欲しい病のこと(笑)...色々な事を語り合い、楽しい夜は更けていくのだった。


キャンプinn海山で忘年会

ギターを褒められ嬉しいMasa

 

 

2日目 芦浜トレッキングへ
 

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