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FLAME LAYOUT

 

SPECIAL CHAPTER  薪ストーブとは?

うちのストーブは...

我が家の冬を暖めるのはアメリカ、ダッチウエスト社製の中型ストーブ「DUTCHWEST FEDERAL CONVECTION HEATER FA225」だ。我が家はフィンランド製ログハウスということもあって北欧デザインの薪ストーブが似合うかとは思ったのだけど、僕の趣味でもあるカヌーの聖地、ニューイングランド地方で作られるこのストーブのデザインが非常に気に入ったのが購入の決め手になった。また燃焼効率が75%と高く、アメリカで最も低い排気煙量を記録したという点も我が家のような住宅地での使用には必要な要素。(フェデラルとは曲線と直線の調和が美しい19世紀初めの米国連邦スタイルの建築様式に基づくデザインで、そのクラシックなスタイルには、真ちゅうが多く使われ、ドアハンドルや空気取入口等が美しいアクセントになっている。)

  DUTCHWEST FEDERAL CONVECTION HEATER FA225

生産国

アメリカ合衆国

サイズ

W560×D590×H750 172kg

価格

\285000

燃焼方式

輻射式(一部対流式)

煙突位置/煙突直径

上、後/152mm

暖房性能

8800kcal

最大暖房面積

〜126m2(〜76畳)

材質

鋳鉄

最大薪長さ

48cm

カラー

クラシックブラック

燃焼効率

75.3%

排煙量

1.1g/hr


 

薪ストーブの歴史

人は太古の昔から火を生活のなかに取入れてきた。火をコントロールできるようになった時、「ヒト」は「人間」になったとも言われるほど火は我々の生活を劇的に変化させた。人類最初の火はまさに焚き火であり地面であるいは住処である洞窟で薪を燃やすという単純な形で行なわれた。ところがヒトがその住処を作る時、焚き火は非常にやっかいな幾つかの問題を抱えていた。まずはその排煙。狭く密閉された住処で火を燃やすと大量の煙が出てしまう。丈夫な古代人といえども、いつまでも涙目で耐え続けるわけにもいかず(笑)、煙突が考案された。囲炉裏の登場だ。(北米インディアンの代表的な住居「ティ−ピ−」や中央アジアの遊牧民の「ゲル」などは特別な煙突を持たないが、その形態自体が優れた煙突としての機能を果たしている。)排煙を効率的に集めるためにフードや壁を設けた暖炉が登場すると、もう煙で涙目になる必要は無くなったのだが、ヒトは今度はもっと効率的な燃焼が出来ないかと考えるようになる。そこでかの有名なベンジャミン・フランクリンが考えた鉄製の箱型ストーブ、いわゆる「ベンジャミンスト−ブ」の登場となるのである。現在の薪ストーブは最新の機能が満載のハイテク機器だが、基本的には密閉された鉄の箱の中で効率的に薪を燃焼させ鉄を暖めて放熱させる、そんなベンジャミンの理論がそのまま生かされているわけだ。

 

 

 


 

薪ストーブ各部の名前

スト−ブトップ stove top
いわゆる天板。ここにやかんや鍋を置いて簡単な料理をすることができる。温度計が付いてるのもここ。
煙突 chimney
火室内で燃焼された排気がここを通って排出される。damperを閉じるとあまり熱くない。
消火器 fire extinguisher
家の中で火を焚くには必需品。ドアから爆ぜた火の粉が飛ぶなんてこともあるし、火を扱う場合には絶対必要。
アクセサリ− accessories
薪ストーブに似合う小物を色々と集めたくなるのが人情(笑)鋳鉄のポットや鉄瓶など。
炉台 fireplace
ストーブの強烈な熱を建物に伝えない不燃材の炉台。インテリア的な要素もあったりするが、そのサイズ、形状は規定で細かく決められている。

前面ドア front loading door
主に薪を入れるためのドア。ただしFA225は左側にもうひとつドアがあるためにここから薪を入れることは少ない。火室の中に見える2本の棒は薪が崩れるのを防ぐandironという棒。特殊耐熱ガラスがはめ込んであって炎を見ることができる。(特殊なエアーカーテンで曇りにくい構造)またダンパーを開ければこの扉を開け放って暖炉としての使用も可能。
灰受け ash pan
燃え尽きた薪は灰となって火室下の灰受けに溜まる。FA225はトレイ付きで灰の処理がワンタッチ。着火時にはこの扉を開けることで新鮮な空気を大量に供給できる。
椅子 chair
薪を入れたり空気調節をしたりする際にちょっと腰掛けるのに便利な丸太の椅子。裏にフェルトを貼ってキズ防止対策も完璧。

ダンパー damper
ストーブから煙突への空気も流れを制御する。人間でいえば肛門(笑)着火時には流れを良くするために開け、温度が上昇したらこれを閉じることで二次燃焼室へガスを導く。
二次空気取入れ口 secondary air inlet
火室内で燃焼しきれなかったガスをコンバスター(触媒)で燃やす際に必要な空気の取入れ口。232℃以上でないと燃焼できないので温度計を見ながらダンパーを閉じるとともにここを開く。
側面ドア side loading door
主に薪を入れるためのドア。ここからが一番入れ易い。燃焼中に開ける時はダンパーを開けないと煙が吹き出す(笑)
ダッチオーヴン dutch oven
これは単なる趣味(笑)ただし薪ストーブとの相性は良さそう。

一次空気取入れ口 primary air control lever
火室内に送り込む空気の量を調節する。着火時や激しく燃焼させたい時は全開、就寝時やじっくり燃やしたい時はぎりぎりまで絞る。また消火の際は閉じるなど無段階に調節が可能。
ツールセット fire tool set
燃焼中の薪の位置を直したり、灰を掻き出したりと何かと必要なのがファイア−ツール。火鋏一つで足りるじゃん!なんて言わないこと。雰囲気も大切なんだから。
皮手袋 gloves
何かと火傷の危険がある薪ストーブに欠かせないのが厚手の皮手袋。チェーンソーワークにも薪割りにも常に必要なので3ヶ月に一度潰してしまう。スワニ−のものがやっぱりいいけど高価!なのでc●lemanのロゴ入りMade in Chinaを使用。

 


 

 

使用方法 

着火時
コンバスターが機能する232℃まで
通常燃焼時
232℃から通常運転(400℃〜600℃)まで

1.二次空気取入れ口

CLOSE

6.一次空気取入れ口

CLOSE

7.フロントドア

OPEN

8.灰受け扉

OPEN

9.ダンパー

OPEN

1.二次空気取入れ口

OPEN

6.一次空気取入れ口

OPEN

7.フロントドア

CLOSE

8.灰受け扉

CLOSE

9.ダンパー

CLOSE

1.二次空気取入れ口 2.二次燃焼室 3.コンバスター 4.一次燃焼室 5.灰受け 6.一次空気取入れ口
7.フロントドア 8.灰受け扉 9.ダンパー 10.煙突

 

基本的には焚き火と同じです。焚き火と違うのは、薪をゆっくり燃やすことが出来る点。焚き火だと火力を調節するのは基本的に薪の量だけなわけで、火に薪を入れれば入れるほど火は大きく激しく燃えますが(だからあんまりいじらず、ゆったりとした気分でチビチビ薪を加えるんですよね。)薪ストーブは密閉された箱なので薪の量の他に空気量を調整することで、たっぷり薪を放り込んでからでも火の大きさは自由自在。当然、砂をかけなくても消火も出来るってわけ。これが火を司る神様にでもなった感じでなんだか偉くなったような良い気分(笑)シビアな慣れが必要なのは着火時だけで、おき火が出来てしまえば、あとは誰にでも簡単に扱えます。(微妙な調整は石油ファンヒーターよりも簡単!)


 

燃料について

薪ストーブっていうぐらいだから木材が燃料だけど、木材なら何でも良いかと言えば、No!です。まずダメなのが合板、ベニア板の類い。あれは一応木材のようなモノだけれど、実は接着剤の固まりなわけで、異常な高温になったり、有毒ガスを発生させたりしてストーブを傷めるばかりか、健康にも悪いです。勿論集成材も同様の理由で駄目。燃やして良いのは天然の木材、しかも伐採して1年以上乾燥させた水分含有率15%以下のものが最適です。もちろん多少湿ったものでも燃えるんだけど、自らの水分を蒸発させるために熱量を浪費して暖まらない。それじゃ意味ないですよね。

 


杜の哲人

でもこうやって薪に適した木についてお話ししてる僕も、木を見分けるのは非常に苦手。針葉樹と広葉樹ぐらいの区別はつくんだけど「このクヌギはなかなか良いねえ...」なんて言ってたら頭の上から栗の実が落っこちて来たりして(笑)そんな僕らの強い味方は樹木図鑑だったりするんだけど、残念ながら実や葉で検索するタイプが多くて冬には全く役立たず。そこで野宴会メンバーのおおがさんに無理を言って樹皮で見分ける図鑑を作って頂きました。もう完璧な出来なので是非どうぞ!

 


 

薪割りの道具


マジックアックス


皮手袋

 

チェーンソー台

一輪車

チェーンソー

 


 

   

 

 


 

 

 

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