11月19日 花と紅葉とパウル・クレー(旧小原村・四季桜)
フーフで野遊び...#26
まるで真冬のように寒い朝だったので、青蓮寺湖での紅葉狩りカヌーワンダリングは早々に中止を決定し、京都の紅葉狩りも大混雑情報に恐れをなしてNG。そこでともちゃんが名古屋市美術館で開催中の「ピカソとクレーの生きた時代展」のチケットをペアでゲットしてたことを思い出したので、今日はしっとりと美術鑑賞ということに。
いつものパターンで子供たちを学校に送り出してから家を出て北を目指す。
ところが東名阪を北上しながらアレコレ話しているうち、昨日の朝刊のカラーページの話題になって...『行ってみようか!』『行きましょうよ!』急遽行き先を変更し、四日市から伊勢湾岸道に折れて豊田市方面へとクルマを走らせる。
昨日の朝刊一面の写真とは、まるで吉野を思わせる見事な満開の桜。桜!そう、桜。旧小原村の山あいに四季桜と呼ばれる秋から冬にかけて咲く数千本の桜があり、今、満開を迎えているという記事だったのだ。紅葉をバックに咲く桜...ぜひ、この目で見たい!
こういう時だけは妙に価値観が一致する夫婦なのです、僕ら(笑)
大きな渋滞もなく、豊田藤岡ICから30分ほどで旧小原村役場に到着。無料駐車場にOUTBACKを停めて、周辺を散策。役場周辺は小原ふるさと公園として整備されていて、犬伏川に面した斜面に植えられた数百本の四季桜が満開を迎えている。真っ赤に色付いた紅葉や黄色のイチョウと薄いピンクの桜の織りなす色彩、強い西寄りの風に渦を巻くように飛ぶ桜の花びらと黄色や赤の木の葉、時折白い雪(!)が舞い降りるさまは、まさにパウル・クレーの描き出す豊かな色彩で詩的な世界だし、春と秋、そして冬が時間軸を超えて僕の目の前を飛び去っていく“ありえない”さまは、パブロ・ピカソというかジョアン・ミロ的であるのかな、と(こじつけ...笑)
首から提げたカメラ(僕はPEN D-2 1965、ともちゃんはPEN EES-2 1968とそれぞれの“バースデイカメラ”お散歩シリーズをチョイス!)でパチリパチリと写真を撮りながらふるさと公園を歩き回ってたらお昼になったので、公園入り口の和食処ちとせでランチ。
食事中に秋の京都をお楽しみ中のミエさんからメールが入り...
『何かとニアミスが多いけど、まさか今日は京都じゃないですよね?』
ワハハハ...もうちょっとで京都に行くところでしたよ、はい(爆笑)
観光協会のおばちゃんに尋ねたら、昨日の新聞に出てた1200本の四季桜はここから4〜5km先にあるってことなので徒歩を諦めクルマで移動することに。
僕らが目指したのはR419沿いにある四季桜の名所・川見薬師寺(せんみやくしじ)。この古刹の北側の斜面には1200本の四季桜があり、田伏川に沿って川見四季桜公園として整備されている。クルマを停め、しばし見事な満開の桜を堪能した僕らは、素晴らしい風景を見せていただいた感謝の気持ちを込めて薬師寺にお参りする。
本堂へと続く急な石段の両側は今が盛りの紅葉と満開の桜...数m進んではパチリ、また少し進んではパチリ...ともちゃんも写真撮影の楽しさが解ってきたみたいで作戦成功...あ、いやいや、何より何より(笑)
川見の四季桜を充分に味わった僕らは、雪が降り始めた小原を後にする。途中車窓から美しい紅葉が見えるたびに、クルマを停めて写真を撮ったりしながらR419を南下、猿投グリーンバイパスを通って、素晴らしい里山を眺めながら名古屋市内へと向かう。
名古屋市内?そう、もちろん名古屋市美術館の「ピカソとクレーの生きた時代展」を観るために。
どこでどう手に入れたのかは知らないけど、超格安でこの素晴らしい展覧会のチケットを手に入れてきたともちゃん(相変わらず、旅の予約やチケットの手配は得意ですなぁ...笑)。ドイツ・デュッセルドルフのノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館が改装工事を行う機会に所蔵作品を借り上げることで実現したこの展覧会は、タイトルにもあるピカソとクレーの作品をはじめ、20世紀前半を代表するマティス、ブラック、シャガール、マグリット、エルンストなど23作家による全65点という規模。
キュービスム、シュールレアリスム、表現主義、構成主義など、何でもアリの福袋みたいなアリガタイ内容で観なきゃ損する気がするのである(笑)
ただ、さっきも書いたけど、小原で紅葉と桜と雪を同時に見たりして頭が混乱している上に、ピカソとクレーとミロe.t.cを次々に65作品も観たら目がチカチカ...しかも帰り道、東名阪で刻々と変わる夕暮れの色彩がめちゃめちゃ綺麗で...今夜はモノクロームの写真集でも見てクールダウンしなければ、変になりそ(苦笑) 1日中、色彩の氾濫にどっぷり浸かって目がチカチカです(苦笑)
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