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8月14日 シャワークライミング!(三重県・御在所岳)

   


ヒャッホ〜!

8/8僕の携帯に届いた一通のメール。

『御在所14日にどうかな?と思いますがいかがですか?』ひだださんからのお誘いである。“御在所”...このひと言で遊びの種類まで理解してしまうのが可笑しいけど、冬ならば雪遊び、夏ならば...シャワークライミング、なんとも魅力的で涼やかな言葉!

我が国独自のクライミングスタイルである沢登り。それが外国でも認知されて付いた名前がキャニオニング。でも沢登りにしろキャニオニングにしろ目的は登山なわけで、沢で過ごすこと自体を楽しむのが、ここ鈴鹿で生まれたシャワークライミングだったり、NESSYさんがすさみで始めたリバートレッキングだったりするんじゃないのかなぁって理解している。(シャワークライミングとリバートレッキングの差は、ずばり...水温の差のような気がする...笑)
僕らが普段川での水遊びを楽しんでいる紀州の川は水温が高いので4月〜11月まで余裕で泳げるけど、水温が低い御在所は8月の盛夏限定の遊びである。

『おおっ!いいっすね!』で御在所シャワークライミング参加が決定。Westyさん、Mくんも参加ということで総勢4名、“シャワークライミング”という呼称が生まれた“聖地”御在所へ向かうことになった。


トンネルをくぐって登山道へ

裏登山道を進む

昨日のシーカヤッキング(...というより昼寝とシュノーケリングが主だったけど...笑)で使った生乾きのウェットとフェルトソールのブーツ、P.F.Dなどなどをダッフルバッグに、ミニマムな川遊びの道具をPatagoniaのウォータープルーフザックに詰め込んで、ひだださんのお迎えを待つ。8:00少し前にひだださんが登場し、彼のBIGHORNに同乗させてもらって一路、御在所へ。


小さな滝を遡上する

入水ポイントに到着/フォーティず(40代コンビ)

途中、コンビニで食料を調達し、裏登山道の駐車場でWestyさんたちと合流。トンネルをくぐって裏登山道へと入る。御在所の沢は紀州とは段違いに水温が低いので、トップスはFinetrackのフラッドラッシュジャケット、ボトムスはショートとロングのウェットスーツ2枚重ね、それにP.F.Dを着けの完全防備スタイル...この姿で登山道を歩いているとほんの10分で汗が噴き出してくる。

『アヂィ〜!』川に入るまでの登山道をこのスタイルで歩くのは地獄である。

でも、入水ポイントに到着し、我先にと川に飛び込むと...『ヒ、ヒヒィ〜ン!チベタイ、チベタスギルデス。』身体を水に浸して数秒で、NRSのロングスリーブを羽織らざるを得ないほどの冷たさなのだ。装備と体温の準備が整ったところで、沢の上流に向かってシャワークライミングスタート。


去年、同じ場所でのツアーに参加してルートを良く知ってるひだださん&Westyさんをリーダーに鈴鹿山系独特の乳白色の大岩がゴロゴロ転がっている沢を進む。ここのところの少雨で沢の水量はかなり少なめで、スタート直後のどの淵も藻が発生していてお世辞にも美しいといえないのが残念だけど、岩の間を迸る沢水はあくまでも冷涼でクリア...不快感は全く感じない。


迸る流れを3点支持で登り切って満足げなひだださん

上:アマゴClick下:アマゴから見た僕。こりゃ相当怖いわ。


アマゴちゃんの群れ

20分ほど進んだ辺り、右手に日向小屋が見えてくる。小屋の前には大勢のシャワークライミングツアーの参加者がガイドさんからレクチャーを受けている。ツアー開始前にスタートしましょう!というひだださんの言葉が納得できるほどの大人数。ま、どんぐりの背比べとはいえ、ここ10年間、年に何度かからリバートレッキングを楽しんでいる僕らのペースと彼らのペースが合わないことは必至で、ひだださんの配慮に感謝する。


水中のアマゴを狙うヒゲ親父

写真撮影に夢中なフォーティーず

日向小屋を過ぎた辺りから、沢の景色が一変し、流れの中にある岩がグッと大きくなる。小さな滝が連続する沢筋、淵の藻もいつのまにか消えて、僕の基準から見ても美しい!と感じる沢になる。大岩、小岩を乗り越えた先に美しい淵が現れると、それはもう幸せな気分。オデコに着けたゴーグルをセットして淵に飛び込むと、目の前にオレンジ色のパーマークがくっきりとしたアマゴが目の前を何度も行き交う。


滑り台で遊ぶひだださん

同じくボク

手を伸ばすとサッと逃げるけど、手を引っ込めるとまた僕の前をツーッ!と通り過ぎる。ホンマ、君たちは可愛いねぇ...でも淵に入るのは1分が限界。フル装備の身体はともかく、露出した頭や顔、首筋が“キーンッ!”という音が聞こえてきて、カキ氷を一気に食べた時に味わうオデコの裏側の痛みが一気に襲ってくる。

『チベタイレス、ラメレス、モウムリレス』(冷たいです、ダメです、もう無理です)


なんちゃって岩登り

岩の上で日なたぼっこ/つくづく美味いっす!

登山という目的があるわけでもないシャワークライミングなので、何度も休憩を入れながら、沢の自然を慈しむように進む僕たち。沢に沿って裏登山道が延びていて、時折鉄製の橋が僕らの頭の上を横切る。普通の登山者は僕らを山手線で居合わせたコスプレ少女や宇宙人でも見るような感じ(笑)で“見て見ぬふり”をして通り過ぎて行くんだけど、2本めの橋の上で一本立てていた人の良さげなオジサンが声を掛けてくる。

『大変ですなぁ〜。』
『ワハハハ...そうですねぇ〜』
でも心の中で、僕はつぶやく。
『そういうオジサンこそ、この暑い中をフル装備で御在所登山するのも大変ですぜ(笑)』

 


木漏れ日が美しい沢を歩く

水に入る前は身体を冷やすことばかり考えていたけど、シャワークライミングの途中は身体を暖めることが大切。最高気温33℃の盛夏に日なたの大岩を見つけると我先に岩を抱いて身体を温める4人はちょっと変?(笑)

途中にある滑り台状の岩で40代ふたり、30代になったばかりのふたりの4人の“イイ大人”がウキャウキャと歓声を上げながら滑り台遊びを楽しむ。正直、息子や娘、仕事関係の方々には見せられない無邪気な自分(苦笑)。でも楽しい。バカみたいに楽しい。


滝に打たれるヒゲ親父

お地蔵さんになりきる


美しい淵に到着

滑り台で2〜3回淵に飛び込むと、僕らの身体は冷凍人間状態。歯がカチカチ鳴るほどではないけど、このまま水に入ったままだと、筋肉が萎縮してまっすぐに立ってられなくなりそうなので、滑り台の少し上流でランチタイム。

今日のメニューはカップ味噌汁。たぶんそのまま飲んでも問題ないけど、一応登山道沿いってことでMSRの浄水器で沢水を濾過し、PRIMUSでお湯を沸かす。カップラーメンを啜るひだださんと豚汁の僕。言葉もなく幸せな目をして見つめ合う。

『美味いっすねぇ。』『つくづく美味いっす!』

完全なる意思疎通。


滝登り

岩くぐり/ライダーキック

昼食後、少しだけ上流まで進み美しい滝へ。滝登りを楽しんだ僕らは沢から出て、裏登山道を引き返す。日向小屋からそのまま駐車場に戻るには時間が早すぎたので、蒼滝でも見て行こう!って登山道を歩き始めたけど、柔らかいフェルトソールでの山歩きは結構辛いこともあって、途中の滝壺で断念。ここでひと泳ぎして、滝を眺めてまったりと涼んで、駐車場に戻った僕らだった。


コース最後の滝登り

裏登山道を下る

駐車場で真上を通過するロープウェイの皆様にヌードを披露しながら着替えを済ませた僕らは、お楽しみの温泉へ。ひだださんによると、47.7℃の源泉掛流し、露天風呂ってのは三重県内唯一なのだとかで、しかも嬉しいことに無料!

受付で住所と名前を記入し、受付のおっちゃんと同姓だってことで盛り上がり、ウェットのショートパンツを履いて(目隠しも男女の別もないので水着着用がルール)温泉へ。


滝壺に浮かんで休憩

片手倒立で滝壺に落ちるひだださん

う〜ん、イイ湯加減!しかもすごくシンプルで、でもまったりしたお湯はなかなか良い感じ。しかもプールのように広い岩風呂は真ん中に仕切りが入っていて、少し温めのお子ちゃま用と熱めの大人用に分かれているのもグッド。足湯を作ろうと採掘したら予想外に豊富な湧出量で急遽作ったお風呂ということで、広い岩風呂の浴槽とプレハブの更衣室だけの簡素な施設なんだけど、温泉ってこれで充分だよなぁってすご〜く説得力のある温泉だった。

そんなこんなで、メチャ楽しかった御在所シャワークライミング。水温が低いこともあって1年に何度もチャンスがあるわけではないけど、また来年も来ましょうね!4人で固い約束を交わし、御在所を後にした。

 


お疲れぇ〜♪

 

August.2008 MENU

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