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8月13日 お昼寝シーカヤッキング(三重県・熊野灘)

   


向かい風の中を進む

フーフで野遊び...#16

今日からたった3日間だけどプチ夏休み。Azuはコンクールまでカウントダウンが始まっているので今日も練習だし、Masaは中学の卓球部メンバーと同窓会を兼ねて名古屋お買い物ツアーに出かけたので、残されたのは僕ら夫婦のみ。少し寂しい気もするけど夫婦なら『行く?』『そうね。』のふた言で行動開始出来るのでヒジョーにラクチン。

今日も朝から夏!って感じの空を見上げて急遽シーカヤッキングに出発だ。

Azuのお昼ご飯だけ用意を済ませ、8:30に家を出る。帰省ラッシュで少々交通量が多いものの渋滞はない伊勢道〜紀勢道を南へ。ともちゃんがiPhoneをシャッフルにして音楽を楽しみながらのゴキゲンドライブだ。

シャッフルで一番最初に流れてきた曲はTHE BOOMの“風になりたい♪”

大きな帆を立ててぇ〜 あなたの手を引いて〜
荒れ狂う波にもまれ 今すぐ風になりたい
天国じゃなくても 楽園じゃなくても
あなたに会えた幸せ 感じて風になりたい

ヲイヲイ、風になっちゃったらマズいだろ!縁起でもない!(苦笑)

ところが、今日1日はまさにこの歌詞のように紀伊長島で『荒れ狂う波にもまれて風になっちゃう』んだけど、ま、その経緯はともかく、なかなかフネを出せずに3度のカヤック積み降ろしの末辿り着いたビーチで仕切り直しのスタート。


Feathercraftはフェザー級なので2艇いっぺんに

誰も居ない海に到着

素早くカヤックを下ろし、ゲリラカヤッキング(何でそこまでして...笑)。積み荷は全てカヤックに入ったままだし着替えも済んでるので、海でひと泳ぎしクールダウンしてすぐにスタート。

荒れ狂う波にもまれ 今すぐ風になりたい♪


ようやく海に出ることが出来た(ホッ!)

:向い風の中をグングン進む


うわぁ〜スケスケ!透明度の高い海にゴキゲン

いやはや、いきなり風速6〜8m/sの向い風(苦笑)。でも、風に滅法弱いカナディアンとは違ってカヤックは全くノープロブレム。僕らの2艇は風に向かってグングン進む。

『やっぱり、ここは落ち着くわねぇ。』ともちゃんは満面の笑み。
『ここの人たちに邪険にされても、オレはひたすら言いなりになるよ。だってここを嫌いになりたくないもの。』
『そうよねぇ〜。ホ〜ントに良いトコ。』背もたれに身体を預け、大きく背伸びをしながら穏やかな空気を胸いっぱいに吸い込むともちゃん。

視界に広がる青い空、白い雲...海はあくまでも澄み切って、空との境目に浮かぶ島々...ともちゃんじゃないけど“ホ〜ントに良いトコ”である。


時々こうしてフネを寄せてティブレイク

岩礁を縫うように進む

夫婦の会話を楽しみながら岩礁を縫うように進むこと4km、僕らはいつものビーチに上陸する。

『あ〜、なんだか疲れたね。とりあえずオレ、昼寝するわ。』

KahunaとK-Lightを3mほど離して並べ、それぞれのバウとスターンにPENTAシールドの四隅を繋ぐ。中心後側をビーチの石で固定し、AQUABOUNDのパドルに専用のスリーブを被せて立て、一本のラインを波打ち際の石で引っぱると、スバラシイお昼寝スペースが出来上がる。


PENTAシールドで昼寝場所を確保

お昼寝ポジションから見る海

 


ワンデイ・シーカヤッキングにジャストサイズのPENTA

まずはシールドの快適な日影でおにぎりを食べ、お父さんはそこでお昼寝、お母さんはシュノーケリングに出かけましたとさ(笑)でも、ともちゃんが海に入ってすぐ...

『ぎゃぁぁぁ〜!来てぇ〜!早く!早く!』

昼寝出来まへんがな(笑)


グリーンがキレイなアメフラシ

アオウミウシくん


隣にあるのは、もしかして巨大なタラちゃんのママ?

慌ててデッキバッグからシュノーケリングマスクを取り出して、沖に浮かぶともちゃんの元に駆けつけると。彼女の指差す所に...ウミウシ(爆笑)

『ここにも居たのねぇ〜♪キャッワイイ!』

その後も、PENTAに戻って横になるとすぐにともちゃんの絶叫で起こされて、全く昼寝にならない僕(涙)。もはや平和なお昼寝タイムを諦め、僕も海に入ることにする。


岩を抱いて水深3mから見上げる
青い宝石を散らしたような海

上:無防備に近づいてくる魚たち
下:深い海を泳ぐともちゃん

ひと言で言えば『言葉にならない美しさ』『言葉にならない豊かさ』

和具だと仲良くなるまでに15〜20分はプカプカ浮かんでないといけないのに、ここは僕が海に入るなりすぐ魚たちが好奇心丸出しで僕に集まってくる。


人懐っこいクサフグ

手掴かみで捕らえたカニ

ルリスズメダイと泳ぐともちゃん

ウミブドウ?

僕が海底を蹴って泳いだり、海底深く潜って海底の石に身体を固定するたびに巻き起こるチリを目当てに集まるキュウセンやベラはもちろんだけど、青い宝石を散らしたようなルリスズメダイの何百匹もの群れ、何十匹ものクサフグ、カニ、エビ...そのうち15cm級のアワビまでがヒラヒラ泳いで(泳ぐんです!)僕の元に集まってくるのだ!

それはまるで、意思を持って僕に何かを伝えようとしているかのようにも思えて...
そんなはずはないんだけど、プチ傷心の僕を癒してくれているかのような...異常な集まり方に感激だ。


まるで僕に写真を撮ってもらいたいかのように集まる魚たち

水深5mほどの海底に潜り、大きな岩を左手で抱いてしばらく留まる(今日はラッシュガードだけなので浮力がないぶん潜りが楽だ)。手を伸ばすと僕の指先を曲芸のように潜って遊ぶカワハギ、泳いできて僕の手の甲に着地する小さなアワビ(!)これで乙姫さんが現れたら、ともちゃんを裏切って竜宮城の住人になってしまうかも?(ウソウソ)

何だか暗い気持ちになってるのがバカバカしいよなぁ...漕ぎ出す前に“荒れ狂う波にもまれて今すぐ風になりたかった”ことなんかすっかり忘れて、楽しい時間を過ごした僕らだ。


ん?おっちゃん、ナニやってるの?

言葉もアリマセンです(苦笑)

海に浮かびながらお昼寝PENTAを見る

『ね、最初からここに来ればよかったのよ!ワタシが勧めたのにアナタが長島なんかに行こうって言うから。』
スミマセン。今日は確かにワタクシめのミスでございました(苦笑)。


カヤックのバウを洗う波

満潮を迎えたところで帰り支度

潮が満ちて2艇のFeathercraftのバウを波が洗い始めたのを合図に、僕らはビーチのお昼寝PENTAを撤収し、積み荷をカヤックに積み込んでビーチを後にする。

追波の復路は快適だけど、少し左舷からの風に針路を乱されるので、ラダーを下ろして漕ぐ。
30分ほどでゴール。疑心暗鬼になってる僕はなるべく人に会わないように手早く後片付けを済ませ、帰路に着く。


すっかりサマになってきた?

追波に乗ってスタートポイントに向かう


見て!あの雲!屋久島みたい!

ビーチが近付いてくる


紀伊半島はモスラの島のように雲が湧き上がっている

『楽しかったわぁ〜、ホントに楽しかった。フフフ、グフフフ...』気持ちの悪い思い出し笑いをしながら、今日,海で出会った魚たちの名前をひとつづつ呟くともちゃん。

『さ〜て、今日は夕食作るのイヤだから、干物でも買って帰りましょうよ。』
『どこで?』
『そりゃもう、上野商店でキマリでしょ!』
『え、上野商店は紀伊長島だぜぇ。』


ゴール地点で記念撮影

今日4回目の積込み完了!(涙)

『ワタシたちにウソ教えた人はひとり。ボケッ!って言った漁師さんもひとり。古里海岸の親切なおじちゃんがひとり、畑仕事の面白いお爺ちゃんがひとり。2-2=ゼロでしょ?今日はイーヴンなんだからぁ。これから来なければいいだけじゃないの?今日のところは上野商店♪』

ははぁ〜、すごいっ計算式ですが、おっしゃる通りでございます(爆笑)。ま、高速が出来たら、ほとんど全ての観光客と同じく、僕らも紀伊長島には立ち寄る機会は2度となくなるだろうから今のうちに...

あな〜たに会えた幸せ 感じて〜風になりたい〜♪


やっぱりひと出の多い時は出かけるもんじゃないよねぇ〜

 

 

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