7月21日 ニッコウキスゲに会いに(霧ヶ峰湿原群トレッキング)
今日は久しぶりのMasaの休日ということで、合唱の発表会のAzuをお留守番にGW以来2ヶ月半ぶりにMasaと3人でお出かけなのだ。彼の希望は特にないけど、水辺と自転車だけは勘弁してくれとのこと(笑)。そんなわけで、今日は久々にトレッキング。ただし、この殺人的な暑さの中で低山なんかに登ると冗談じゃなく死んじゃうので、少しは涼しい信州へ。以前から開花のタイミングを狙ってたニッコウキスゲを始め、夏の花が一斉に満開を迎えた霧ヶ峰へと向かうことにする。霧ヶ峰といえば国天然記念物の霧ヶ峰湿原群...今日はそのうちの2つの湿原を巡る湿原トレッキングするのだ。 霧ヶ峰までは300km少々と、さほど遠くはないけど三連休の最終日と言うことで,少し早めの6:30に家を出る。東名阪道、名古屋高速、中央道いずれもクルマの数は多めながら渋滞もなく比較的スムーズ。岡谷JCで高速を降り、黒曜石で有名な旧和田峠からビーナスラインに入る。 ビーナスラインに入った途端...渋滞(涙)。上高地や尾瀬じゃあるまいし、誰も来てなくて寂しいぐらいなんじゃないの?なんて僕の目論みは大外れで、クルマ、クルマ、ヒト、ヒト、ヒト...車山高原スキー場にクルマを停めてリフトで山頂を踏んで、のんびりと“ニッコウキズゲ”トレッキングを楽しもうと思ってたけど、車山肩手前からクルマの列が動かず...仕方なくUターンして八島ケ原湿原の駐車場を目指すけど、ここも空車待ちの長い列が数百mも延びているので入れず。しょうがなく湿原入口から和田峠方面へ1kmほど行った鷲ヶ峰の麓の路肩にある駐車スペースにOUTBACKを停めて、徒歩で湿原へと戻ることになった。
花だけではなく蝶も多い
10:30、ようやく八島ヶ原湿原入口に到着。八島ビジターセンターでトレッキングマップや花の情報を仕入れ、トレッキングスタート。湿原の北畔の木道を進む。前回ここを訪れたのは2年前の晩秋で、本当に“枯れた”感じでもの悲しいような雰囲気だったけど、初夏の湿原は植物が活き活きとしてエネルギッシュな感じ。山野草の種類も数も豊富だし、野鳥、そして無数の蝶が舞い飛び、まさに地上の楽園!なのだ。
美しく輝く初夏の緑
ピンクの花が夏の緑に映える 八島ヶ池、鬼ヶ泉水、鎌ヶ池を経て奥切小屋まで1.8km。人混みを避けて物見岩〜蝶々深山を辿るメインルートから外れ、湿原沿いにさらに1.5kmで御射山ヒュッテまで進み、そこから沢渡へと進む。 沢渡からはほとんど人影のない本格的な登山道へと入って、渓流沿いに車山湿原を目指す。沢渡から15分ほど広葉樹の森を歩き、視界が開けクマザサに覆われた草原を緩やかなアップダウンを繰り返しながらさらに30分ほど進むと、正面に気象レーダーの白いドームが建つ車山山頂が見え、その麓に緩やかに傾斜した広大な湿原が広がる...車山湿原に到着である。
車山湿原と車山 蝶々深山からのルートと合流する辺りの左手斜面はニッコウキスゲの群生が素晴らしく、何度も立ち止まって写真を撮りながら湿原の外周をひと回りし、車山肩へと向かう。ビーナスラインと遊歩道が交わるポイントだけに、コロボックルヒュッテや売店もあって観光客で大賑わい。僕らもここのベンチでザックを下ろし、ランチタイムとする。
2羽の蝶が花のよう
八島ヶ原湿原、車山湿原ともに湿原内の自然保護のために湿原を横断する木道等がなく、当然ながら湿原内は立ち入り禁止なので、多くの花々をビノキュラーで観察するしかなんだけど(*今日の僕のカメラは28mm単焦点のRICOH
GR-Dだし...涙)、車山肩の売店前のニッコウキスゲの群落は間近まで近寄ることが出来るので絶好の撮影ポイント。今日も多くのカメラマンが三脚を立てて撮影している中に『ごめんやっしゃ!』と入れてもらい、小さなデジカメで“なんちゃって”ネイチャーフォトを楽しむ(迷惑だっただろうなぁ...)。 30分ほどランチ休憩をした後、僕らは車山肩を出て沢渡へと戻る。森の中を進んだ往路とは違って、ここからは八島ヶ原湿原を真正面に望みながら歩く眺望に優れた道。眺めを楽しんでばかりいると、ガレ道で足元が滑るので危ないんだけど、何とか転倒することもなく沢渡に到着。ここから往路と同じ道で御射山ヒュッテまで進み、そこから今度は八島ヶ原湿原の南畔沿いを今を盛りと咲き誇る花々を楽しみながらビジターセンターを経てOUTBACKへと戻ったのだった。 今日はMasaも国体予選合宿明け、ともちゃんもフラメンコの発表会の翌々日ということで、あまりハードな野遊びはノーサンキュー!本当はどこかの高原の木陰でハンモックでも吊ってまったりとお昼寝...のつもりだったので無理せず歩ける湿原巡りを選んだ...はずが、標高1600〜1800mに広がる車山高原にしてはかなり気温が高く(25℃以上あったと思う)てふたりともグロッキー状態。標高差約200m、距離12.3kmという“お散歩”レベルのトレッキングで充分に満足なのだった。 帰りは和田峠下の力餅茶屋で名物力餅、そして併設の黒曜石店でMasaは和田峠産黒曜石、Azuのお土産に同じく和田峠産のざくろ石(ガーネット)の原石を買い求め、あとはひたすら中央道を南下、夏休みの宿題をしながら待ってるAzuの元へと急ぐのだった。
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