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6月25日 バタフライ・アイランド周遊(菅島・大山237m)

   

 

 
フーフで野遊び...#11

今日は朝イチの仕事の打ち合わせを終えて帰宅してから、夫婦で何して遊ぼう?って考える。
もちろん、この時間からじゃ遠くは行けないし、かといって2週連続の宮川ってのもどうかなぁって思うし...(*新しいカヤックキャリア“THULE Hull-A-Port”が届いたら、きっと試し積みを兼ねてMalibuTwoやK-Lightで海に行くことになるだろうし)。
そこで、今日は久々の登山。

『お〜い、行き先決まったぞ〜!』
『えっ、ちょっと待って!洗濯だけ干したいのぉ。』
『大山に行くぞ、大山!』
『へ?ダ・イ・セ・ン?』
『あ、間違えた、オオヤマだった。フネの時間まであまりないから早く用意しなよ!』
『ふ、フネって一体....』
大山(おおやま)は志摩半島の先端、鳥羽市の沖に浮かぶ離島・菅島の最高峰...と言っても標高はたったの237m。もちろんこのお山に登るだけでは、全然つまんないので、島を一周する近畿自然歩道をトレッキングして、そのオマケで大山に登ろうと言う計画なのである。

菅島に渡る市営定期船の出航は11:35。もうほとんど時間がないんだけど、カヌーやカヤックと違って登山の準備はものの10分で完了し、OUTBACKにデイパックとトレッキングシューズ(*今日はKEENのなんちゃってを選択)を積み込んで鳥羽を目指す。


猿田彦神社

鯉の餌を横取りする鳩

それでなくても時間がないのに、伊勢で猿田彦神社に立ち寄って、今度のフラメンコ発表会の成功をお願いしたい!(*猿田彦神社は芸能の神様のお社がある)というともちゃんの願いを聞いて、伊勢で高速を下りて神社にお参り。池の鯉に餌をあげられる餌スタンドを発見したともちゃんは思わず大口を開けて群がる鯉に餌やり(苦笑)。
『ヲイヲイ、鯉に餌をあげると子宝に恵まれるって書いてあるぞっ!』
『えっ、そ、それ、ヤバいじゃん。Azuの子供ってことにして育てようかしら。』


バカなことを話しているうちに時間は刻々と過ぎ、それでも何とか佐田ヶ浜の定期船乗り場に11:15に到着し、菅島行きの船に乗り込む。
菅島へはたった18分の航海。でも鳥羽湾独特の多島海の絶景を楽しみながらの船旅はなかなか気分が良い。


佐田ヶ浜に入港する市営定期船

なかなか気分が良い船旅

11:50菅島に入港。海の幸が美味しそうな食堂を探すけど、そうやらなさそうなので、そのまま島の北岸沿いに伸びる道路を歩いて島一周のトレッキングに出発する。
人家があるのは港周辺だけで、料理旅館を過ぎると全くひと気のない林道となる。
林道を15分ほど進むと、定期船からも見えた茶色い給水タンクが姿を現し、そのタンクの向こう側の広場に登山道の看板を発見。ここから本格的な登山道となる。


菅島トレッキングのスタート

カーブミラーで記念撮影

登山道はかなりの急傾斜、しかもここのところの雨で地盤が流されたのか、非常に歩きづらい。ただ、港を出てからずっと感じていたんだけど、とにかくこの島はやたらと蝶が多くて、美しいのからそうじゃないのまで多種多様な蝶が僕らにまとわりつくように飛び交い、とても気分が癒される。常に視界のどこかに蝶が舞っている感じ...まさに“バタフライ・アイランド”なのである。
しかも振り返ると、視界は全て海!白い波を起てて行き交う船や遠くに霞む島影をまるで鳥になったような気分で楽しむことが出来るのだ。


登山道から望む海。たくさんの船が行き交っている

尾根から見下ろす採石場

九十九折れの登山道をただひたすら登ると、あっけなく菅島の背骨にあたる尾根に延びる林道に出る。尾根の手前は緑豊かな広葉樹林、でも尾根の向こう側は巨大な重機が唸りを上げて大地を削り取る広大な採石場が広がる。ここで採掘された石は主に新幹線の線路に敷き詰められる砂利や中部国際空港の埋め立てに使われているそうだ。

僕らは尾根を左へ。採石場の作業にも使われるのだろうか?未舗装ながら優に自動車が走れるほど広い道を大山を巻くように進む。


広い道を大山を巻くように進む

道端に咲くユリの花CLICK


大山山頂への登山道へと進む

しばらく進むと左手に「大山山頂」という小さな鉄製の看板を発見。ここから林道を外れ、細い登山道を急登する。大きな樹木はなく、ほとんどが膝丈以下のベニツゲに覆われた斜面(冬は真っ赤に色づいて素晴らしい光景になるそうだ)。見通しが良いだけに眺めは最高で、青い海をバックにまるで北海道の礼文島でも歩いているような気分になれる快適な道が続く。


藪漕ぎに次ぐ藪漕ぎでともちゃん涙目

ピンクのユリがお見送り

ところが、山頂近くになって状況は一変する!
『痛たたた...』
先行するともちゃんが悲鳴を上げる。どうやらイバラにTシャツをひっかけたようだ。
『わわっ、破れたしぃ〜』
足元を覆うイバラに彼女のトレッキングパンツは無惨にも裂けている。歩みを進めるたびにピーッ!乾いた音を起てて彼女のパンツに裂け目が入る。ニョロニョロちゃん(ヘビです...笑)の攻撃を避けるために彼女を先に行かせた(*毒蛇は2番目を襲うことが多い)んだけど、すでにトレッキングパンツが5〜6カ所裂けてしまったともちゃんは涙目(涙)、そこからは僕が先行して薮漕ぎして進む。


大山山頂(237m)

『こんなの、もうイヤ!川口浩探検隊じゃないんだからぁ〜!』
ともちゃんが引き返そうとした瞬間、あっけなく大山山頂に到着。鬱蒼とした樹林に阻まれて全く眺望はないけれど、日影で風が通る三角点でザックを下ろし、おにぎりのランチを食べる。


涼やかな風が吹きぬける尾根道の素晴らしい景色

眺望のない山頂に長居は無用!ランチを終えた僕らは尾根伝いに続く登山道を東へスタート。始めはイバラの道が続いて、ともちゃんのトレッキングパンツをボロボロになったけど、15分ほど薮漕ぎを続けてようやく雰囲気の良い尾根道に出る。
緑の山並みが海へと続くスッバラシイ景色!でもともちゃんはご機嫌斜め。


答志島を写真撮影

風に揺れる野の花

菅島港を望むCLICK


美しい広葉樹林

一旦鞍部へと下りて「菅島灯台→」の標識に従って完全に北斜面とは全く植生の違う、蔦系の植物が絡み合う亜熱帯のジャングルっぽい南方系の森を進むと、港から続く遊歩道と合流。ここからは島の採石をコンクリートで固めた舗装路で、ともちゃんもホッと一息。

『あ〜やっと藤岡弘探検隊が終わったわぁ。』

あまりの嬉しさに紫陽花が咲き誇る遊歩道をスキップするともちゃんである。


尾根道と伊勢湾口


南の島の雰囲気が漂う森

遊歩道を1kmほど歩くと、正面に日本最古の洋式灯台である菅島灯台がその姿を現す。紫陽花に彩られた真っ白な灯台と青い海...う〜む、美しい!でも志摩半島の他の灯台のように中を見学したり登れたりするわけじゃないので、記念写真だけ撮って遊歩道をさらに進む。


西表島を連想する光景

:大輪の紫陽花

暗い森の中に群生する花

紫陽花に彩られた菅島灯台

紫陽花ロード


しろんご浜

ものの10分で「しろんご浜→」の標識。普通はわざわざ浜に下りたりはしないんだろうけど、走り出したら止まらないぜ!な急坂を下ってビーチへと下りる。坂を下り切った僕らを出迎えてくれたのは、想像以上に美しいビーチ。しかも弓状に広がる砂浜の両端には、いかにも生き物がたくさん棲んでいそうな磯!そしてビーチには誰も居ない!
それまでのゴキゲン斜めはどこへやら...ともちゃん満面の笑みを浮かべて走ってるし(笑)岬側の磯に駆け寄って、岩場に出来たタイドプールをはしたないポーズで覗き込んで大騒ぎ!


ともちゃん垂涎の磯

岩陰で休憩(ここなら着替えもOK)

『きゃわゆ〜い!ホラホラホラ、イソギンチャク!』いきなりガイドマップをクルクル丸めて棒状にして、タイドプールのイソギンチャクをツンツン。驚いて飛び出して来たカニをガシッと手掴みで捕らえてニコリ...アナタはやっぱり山より水辺なのね(笑)
こうして磯遊びを楽しみ、疲れたら岩陰の玉砂利に座って海を眺め、波打ち際のアイドルのイメージビデオのように走って(但し、山登りオバサンファッションで...笑)帰りの定期船の出航ギリギリまで海を満喫した僕らだった。


ザックを放り出してタイドプールヘ

タイドプールにへばりつく/色鮮やかな水中

波打ち際を歩くともちゃんの足跡

カニのお母さんとニンゲンのお母さん

ヒトデの赤ちゃん(2cmほど)

漁港を歩く

こうして菅島の休日を楽しんだ僕らは15:35の定期船(帰りは新造の双胴船だった!速い速い!)に乗り込んで菅島を後にする。菅島一周トレイルは磯で走り回ったのも含めてもたった8.9km。でも、標高差273mの登山あり、薮漕ぎもありで結構疲れたのか、ともちゃんは帰りのクルマでスヤスヤ。疲れたんだろうから寝かせておいてあげようかな...なんて思った瞬間、突然ガバッと起きて、『い、今、どこ?まだ伊勢じゃないわよね。伊勢インターで下りるのよ!』
何かと思えば、季節限定の「赤福氷」を食べたいとのこと(笑)五十鈴川駐車場にOUTBACKを停め、赤福で「赤福氷」をいただき、僕らは帰宅の途に着いたのだった。


新造の双胴船

新造船のデッキで海風を楽しむ

菅島・大山278mCLICK

赤福

赤福氷に至福の時を過ごす
 

 

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