FLAME LAYOUT

 

 

 

 

 
 

 

 

 

 

 

5月14日 春の宮川ゴーゴーいくよ♪(田口大橋〜度会橋24km)

 

 


何だかBill Mason師の川を漕いでるような濁り方

 

確かに“面食い”ではないけれど、ナンボなんでもこれはないんじゃない?田口大橋から川を見下ろしつつ苦笑する。
今日は僕ひとりで宮川にやってきた。ともちゃんは夕方からフラメンコのレッスンがあるし、朝イチで見た国交省の水位情報で9:00現在+2.46m(渇水時は-1.5mだから4mのアップである!)ってのを知って、宮川行きを渋ったからだ。

渇水時には渇水時なりの、4mアップには4mアップなりの楽しみがあるんじゃい!そう断言して宮川にやってきたものの...これ以上濁りようがないだろっ!ってほどの茶色い水が川幅いっぱいにゴーゴーと轟音を起てて流れている。15年前の僕なら恐怖を感じて退散、5年前の僕なら“こんな汚ねぇ川下れるか!”ってさっさと帰ってるところだけど、増水時の楽チンさを知り、しかも“面食い”じゃなくなった僕。ま、とりあえず河原に下りて考えようってことで、早朝まで降り続いた大雨で崩れた進入路を慎重に下って最小限になった河原へ。う〜ん、すげぇ濁り方だなぁ...でも面白そう!


田口大橋をスタート

とりあえず流れに身を任せてみる

そんなわけで、水際にOUTBACKを停めカヌーを下ろし、いつでもどこでもゴール出来るようPEUGEOT Pacific18 黒とCascade Designの防水バッグをセンターに積み込んで、11:30茶色く渦巻く宮川へ漕ぎ出す。

岸から離れると、すぐ緩やかで大きな反転流に乗って上流に流される。バウを本流に向けて流芯に近づくと上流側からガツン!と固いものがぶつかったような衝撃とともに激しく水飛沫が上がってストリームイン。おっとアブナイ!泥を含んだ水はパワーが相当アップするのを忘れてた僕は危うく沈しそうになる。


川幅いっぱいに濁流となって流れる宮川

ボトムの足元にセットしたGPSの速度表示の数字がみるみる上がって、本流と同化した時には16km/hを示している。速いっ!サングラスのストラップが風切り音を起てる。
いつもなら欠かせないルートファインディングも今日は全く必要なく、三角波の白い波頭を目印にただひたすら本流に乗っているだけで、僕のカヌーはグングンと下流へと運ばれて行く。


間近を野鳥たちが飛んでいく

水没した工事車両


いつもより低くなった鯨岩

柳原観音前に広がる下田口の岩場を通過。昨夜急激に水位がアップしたせいだろうか?相賀瀬の左岸の護岸工事現場では2台のパワーショベルと2tトラックが河原に取り残されて水没している(もったいない!)。15分ほどで鯨岩を通過し、正面に中川大橋が見えたと思ったらすぐに旧中川大橋の残骸の瀬に入る。ワハハハ!波高が1m以上あるし!文句なしのグレード2の瀬...もちろんソロの今日は中央突破でロデオ気分を味わう(但し、頭から泥水をたっぷり浴びてカヌーの中は水びたし...笑)。


鯨岩の河原も全て水没

スタートから20分で中川大橋を通過

スタートから20分ほどで中川大橋通過。ここまでのアベレージは12km/h。GPSを確認してる間に鰻屋「膳』通過...11:30に田口をスタートしたのに「膳」で昼飯を食べるには早過ぎるってどういうこと??なのだ。
かなり向かい風が強いので、油断するとすぐにカヌーを回されてしまう。濁っていて川底が見えないし、思いのほか波が高いので横向きは厳禁。でも一応ホームリバーってことで川底の岩一個一個まで頭に入っているので、恐怖感は全くない。


今日の鮠川大橋

5/6の鮠川大橋

今日の飛び込み岩

5/6の飛び込み岩

間もなく鮠川大橋が見え、1時間足らずでちーちょの河原を通過。流速20km/hを優に超える田間の早瀬の規則的な波を楽しみ、平生へ。高さが半分ぐらいになっている先週“川ガキ”がダイブして遊んでた岩を横目に久倶都比売橋をくぐり、ゲートボール場下流で今回のルートで最大の瀬(グレード3)と戯れ、内城田大橋へと進む。内城田大橋の橋脚に刻まれた水位表示は3.5m辺り。朝と比べるとどんどん水位が下がりつつあるとは言っても先週の3mアップなのだ。


コーヒー色の川面に落ちる森の影

内城田大橋手前に出来た瀬(同じ場所の5/6の様子)

内城田大橋の橋脚水位計3.7m

5/6は1m

スタートから1時間ちょいで宮リバーパークを通過。ここでランチかなとも思ってたけど、階段の中ほどまでが水没し河原が消失してカヌーを寄せる場所がないのでそのまま通過(笑)。ヒーロールートばかり選んで漕いだ今回で唯一、南伊勢大橋すぐ上の三ツ岩だけはチキンルートを選ぶ(沈するとその直下でヤバそうだったので。ただし橋脚を避けて進んだチキンルートも1m近い三角波が起ってたけど...笑)。


南伊勢大橋の瀬


円座の河原で初めての休憩&ランチ

13:00、ようやく円座の河原に到着。たった1時間半でここまで来てしまったことに苦笑いしながら、扇状に広がる美しい玉砂利の河原にカヌーを寄せて初めての休憩、ランチタイムとする。

宮川のリバーガイド記事の多くには七保をスタートに宮リバーパークをゴールとしていて、この区間が一番雰囲気が良いと書かれていることが多いけど、僕的には宮リバーから下流、伊勢の街並が見える辺りまでが一番美しいと思っている。中でも素晴らしいのが河原。宮リバーより上流よりも明らかに粒の小さい玉砂利が実に寝心地が良いのである。いつもコンビニおにぎりのワンパターンなので、今日はパスタを茹でてレトルトのソースと絡めてカルボナーラ、そしてコンソメスープとフランスパン、サラダの僕にしては贅沢なランチ。ミニボトルのワインも開けたいところだけど、アルコールが消える前にゴールしてしまいそうなので我慢し、コーヒーを煎れる。


コーヒーを煎れる

伊勢自動車道の橋をくぐる

僕の前の川面をスタートからの17kmで追い抜いた見覚えのある太い流木が何本も何本も通過していく。ただの流木なんだけど、カヌーはもちろん川漁師さんの姿もない今日の宮川では「ダウンリバー仲間」に思えるのが面白い。

携帯で三重交通の時刻表をチェックすると度会橋「川端堤」バス停にバスが来るのは14:44と15:44。このぶんだとここから8km下流の度会橋まで40分ほどで着けそうなので、14:44も十分に間に合うけれど、ソロの時ぐらいのんびりしようと美しい玉砂利でP.F.Dを枕にゴロリと横になってお昼寝。陽射しが眩しいのでサングラスとキャップを顔に載せ、頬を撫でる心地良いそよ風に吹かれつつ野鳥のさえずりを聞きながらのお昼寝は最高なのである。


水管橋からは大河の雰囲気

円座の河原で1時間半ものんびりして、14:00過ぎに午後の部スタート。カワウと抜きつ抜かれつしながら伊勢自動車道をくぐり、銀色と青色の水管橋を次々にくぐる。道路との距離がある左岸側は実に自然が豊か。上流よりも野鳥たちが大らかで、パドルを上げて流れに乗って近づくと、巨大なアオサギなどはほんの数mまで接近しても逃げないのだ。

青い水管橋をくぐり大きく左カーブをとると、度会橋が見えてくる。度会橋手前・川端堤をゴールにするか?このまま7.4km先の河口まで漕いで伊勢湾に出るかで大いに迷う。う〜ん、15年ぶりに海まで漕ぐチャンス...ではあるけど、ジジイになった僕はここでゴールを選択(苦笑)。


穏やかな水面の向こうに伊勢市街が見えてきた

間もなく右岸寄りに最後の瀬が現れる。普段の水位だとギザギザの洗濯板のような岩が水面に露出している部分も今日は水面下にあって波高50cm~1mの大波を起こしている。波乗りを楽しみたいところだけど、流速が15km/h以上ある流れに乗ってしまうと左岸の川端堤の船着場を大きくオーバーランしてしまうので、徐々にフネを左岸に寄せ、14:50ゴール。


度会橋左岸に向けカヌーを進める

川を渡るカワウ/ゴールの船着場へ

カヌーを岸に揚げたのと時を同じくして僕の目の前を14:44の「注連指」(しめさす)行のバスが数分遅れで発車するのが見える。
しゃぁないな、カヌーからPEUGEOT Pacific下ろしてスタートに戻るかな...とも思ったけど、急ぐ旅でもないし、着替えを済ませて川面を飛ぶ野鳥をtascoのビノキュラーで眺めたりケータイで遊んだりしながらのんびり一時間後のバスを待つことにした。


田口大橋で僕の迎えを待つOUTBACK

度会橋にお目当てのバスが見えてからバス停に向かい、15:44「注連指」行のバスに乗る。30分ほどのバスの旅の後、「注連指口」と間違えて「上田口」でバスを降りてしまった僕は、バス停一区間分歩いてOUTBACKに戻り、再び川端堤に戻ってカヌーと装備を積み込んで宮川を後にした。漕いだのはたった2時間半。(昼寝とバードウォッチングをほぼ同じだけ...笑)増水で流れが直線になったせいでいつもなら25kmあるコースも今日はたったの24kmでほとんど疲れもない宮川ダウンリバー...やっぱり気まぐれに行動できるソロはラクチンで楽しいなぁ。


バスを待ちながらバ−ドウォッチング

OUTBACKを水際まで下ろしてカヌーをピックアップ

 

May.2008 MENU

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