FLAME LAYOUT

 

 

 

 

 
 

 

 

 

 

4月16日 “ミニ尾瀬”トレッキング(愛知県・葦毛湿原)

 


“ミニ尾瀬”葦毛湿原

 
フーフで野遊び...#6

特に予定を決めずに迎えた水曜日。洗濯中のともちゃんにお伺いをたててみると、実は半年以上前から行きたかった場所があるらしい。子供たちを見送った後、ネットで調べてみると、ココなかなかいいじゃないか!特に“ミニ尾瀬”の別称が魅力的。僕らのような“なんちゃって”の場合、本物は畏れ多くて、「“ミニ桂林”=古座川」「“ミニ釧路川”=万水川」などが丁度良かったりするのである。

そんなわけで、今日の「フーフで野遊び」の行き先は“ミニ尾瀬”こと葦毛湿原(いもうしつげん、Imou bog)。ここ数年、平坦で歩きやすく、お花がいっぱい!の湿原トレッキングにハマっている我が家だけど、我が家お気に入りの湿原は、どこも長野北部など遠い場所ばかりで日帰りはちょっと無理。ところがこの愛知県豊橋市にある葦毛湿原は我が家から高速を使えば1時間半程度の距離ってことで、水曜の「フーフで野遊び」でも十分に行くことが出来る!
そうと決まったら善は急げってことで、すぐにハイキングの準備を整え、東名阪〜湾岸〜東名を乗り継いで豊橋へ。


遊歩道の入口

枝ぶりが楽しい木

え?こんな街の近くに“ミニ尾瀬”が存在するの?カーナビが目的地まで数kmを表示しているのに、周囲は市街地が広がってて“ミニ尾瀬”が近いなんて信じられない感じ。でも市街地を抜けると正面に新緑が眩しい低山が広がり、緩やかな稜線が交わるすり鉢状になった部分に淡いグリーンに色どられた森が見える。コレだぁっ!豊橋名産ヤマサのちくわ!...じゃなく葦毛湿原だぁ!


岩崎自然歩道の美しい森をゆく

ため池の畔にOUTBACKを停め、一応ジャングルモックをKEEN Cortinaに履き替えて森へと入る。まず目に入ったのがモミジイチゴの大柄な白い花。花弁が少しシワシワになって花期を少々過ぎているようだ。ため池から葦毛湿原へは岩崎自然歩道という遊歩道を通って約1km。私有地のため自然歩道以外に踏み込むことは禁じられているものの、ほど良く手入れの行き届いた雑木林はとても美しい。


湿原入口にて


オカタツナミソウ
CLICK

フモトスミレ
CLICK

ハルリンドウ
CLICK

『この先に湿原がなくても、この森を歩いてるだけで素敵よねぇ〜!』

美しい森にともちゃんは大感激の様子だ。

森の中に咲いているのはマキノスミレなどの紫〜ピンク系の小さな花々、そして時折淡い色のスミレサイシンも目にすることができる。そんな遊歩道脇に咲く野花や、コナラや樫の枝で体を震わせて歌うウグイスなどの野鳥を観察しながら、湿原の入口へと進む。


とてもしっかりした木道

個性的な字で「葦毛湿原」と書かれた標柱が入口の目印。ここで見られる植物の写真が並ぶとても解りやすいパネルの左からいよいよ湿原へと入る。とてもしっかりした木道が整備され非常に歩きやすいのが有り難い。

“ミニ尾瀬”と呼ばれている葦毛湿原だけど、僕らがこれまでに訪れた八島ケ原湿原(車山)や沼の原湿原(斑尾)、大阿原湿原(入笠山)などのように植物の遺骸が堆積した厚い泥炭層の上に形成されている尾瀬タイプの“高層湿原”とは根本的に成り立ちが違い、泥炭層が無く、水を通さないチャートと呼ばれる強固な岩盤の上に薄く堆積した土に山からの伏流水が常に供給されて湿潤状態が形成されている“湧水湿原”と呼ばれるタイプ。ただ、そんな難しい話はともかく、湿原の真ん中をまっすぐに延びる木道は、まさに“ミニ尾瀬”の雰囲気。


ハルリンドウの群生

まさに“ミニ尾瀬”CLICK

ヤブデマリ
CLICK

ミカワバイケイソウ
CLICK

シャガ
CLICK


明るい森をお散歩

木道に入ってすぐ、両側の湿地にハルリンドウの群生を見ることが出来る。今を盛りに咲き誇る目にも鮮やかな青い花!とても可憐で素敵だ。湿原を歩いていると、そこかしこに咲くハルリンドウばかりが目に付くけれど、よ〜く観察すると地面には少し花期を過ぎたショウジョウバカマ、視線を空に移すとマルバアオダモの白い花など、多くの野花を見つけることが出来る。


ショウジョウバカマ
CLICK

タチツボスミレ
CLICK

CLICK

CLICK

マルバアオダモ
CLICK

タチツボスミレ
CLICK

5haほどの湿原を縦断した後は、左手の野沢原生林方面へと進む。まず目に入ったのがオカタツナミソウ、そしてミカワバイケイソウ、ヤブデマリなども見られる。でも、この原生林で一番印象に残ったのは、まるで土鈴のようなゴロゴロ!ゴロゴロ!美しいバリトンの声(?)を響かせるアズマヒキガエルたち。湿原の日当たりの良い場所では既に猛烈な数のオタマジャクシがウジャウジャ孵っているけれど、原生林の中は産卵交尾の真っ最中(*アズマヒキガエルは交尾の時期にだけ鳴き、これを“蛙合戦”と呼ぶ)。鳴き声をたどると渓流の窪みに卵を守るかのように居座るカエルたち。

『キャワユ〜イ!』カエルやトカゲ、ヤモリ系が大好きなともちゃんは大騒ぎ(笑)


どこまでも延びる木道を進む

卵を守るカエルCLICK/新緑が眩しい


湿原入口のピクニックテーブルでランチタイム

湿原の半分と野沢原生林をお散歩した僕らは一旦入口に戻り、美しい森の中に設えられたベンチで軽いランチを楽しむ。ベンチのそばにはタチツボスミレの小さいけれどクッキリした花が咲き誇っていて、素晴らしい新緑とともに僕らを楽しませてくれる。

ランチの後は湿原の右半分を周遊。美しい花々や清らかな水辺を存分に楽しみ、再び岩崎自然歩道を通ってOUTBACKを停めた駐車場へと戻った僕らだった。


空気までが淡いグリーンに染まっている

岩崎自然歩道をゆく


葦毛湿原を十分に堪能した僕らは、せっかく豊橋まで来たんだから「豊橋名物ヤマサのちくわ」に行かなくっちゃ!とカーナビで本店を探してお土産にちくわ買い込む。東海地方では知らぬ人はいないほどメジャーな「ヤマサちくわ本店」は予想外に小さなお店。でも店内には有名な普通のちくわだけじゃなくて、はんぺんや丸天や卵焼き、そして季節限定ものの練物など豊富な品揃え。


ヤマサ本店

独特の雰囲気が漂う豊川稲荷

帰り道、これまた偶然に豊川稲荷の看板を発見しお詣りすることに。お詣りの後は門前の「山彦」で名物のいなり寿司をゲット!車内でメチャウマの稲荷寿司を食べながら、帰宅の途についた。

『すご〜く忙しいけど、こうやって、自然の中でお昼ご飯を食べに来るだけでもいいわねぇ。』
『天川・みたらい渓谷の松茸ご飯とか、御在所の雪中ランチとか、宮川のダウンリバーランチとか...場所を変えるだけで楽しいよね。』


:豊川稲荷本殿にて

、稲荷寿司の「山彦」

“子鬼の居ぬ間に...”改メ“フーフで野遊び”は子供たちが学校に行っている短い時間でお出かけすることになるので本格的な野遊びは望むべくもないけど、こうして夫婦でピクニック感覚で楽しむにはちょうど良い時間なのは確かだし、Azuが高校生になればお泊まり野遊びもOKになるだろうし...。

さて、次はどこへ行こう?好奇心のアンテナを立てて“フーフで野遊び”の行き先を考えるのも、僕ら夫婦の日常の楽しみなのである。

 

 

April.2008 MENU

アンケートにお答えください!

 

_  _  _