FLAME LAYOUT

 

 

 

 

 
 

 

 

 

 

12月1-2日 ラストダウンリバー2007(静岡県・大井川)

 


紅葉を映し錦色に揺らめく川面

 

先日、タイヤをスタッドレスに替えたというのに、今週末はルーフに季節外れなものを3つほど積んでお出かけ(笑)。先月、妙義山の帰り道にココにやってくるはずだったけど、結局は軽井沢のアウトレットモ−ルにトラップされたりして、今年はもう家族でダウンリバーすることは無理なのか?と半分諦めモードだったけど...。本日、昼休みに急遽カヌーに出かけることに決定!(嬉涙)
12月にカヌーに乗ること自体は10年ぶりかもしれないし、ダウンリバーとなると初めてかも...とにかくスタッドレスタイヤとカヌーの組み合せは滅多にないかも(笑)

いつも通り夕食&お風呂を済ませてから、久々に“正装”で3艇のカヌーを積み込んで準備を進め、21:00出発。東名阪から伊勢湾岸、そして牧之原ICまでノンストップで東名高速を飛ばし、大井川沿いに進んで今夜のP泊地・道の駅「川根温泉」に到着。


道の駅に停まる“正装”ダッちゃん

アクロバティックな姿勢でビールを飲む

到着した23:40現在、FFヒーターを焚いているものの外気温はまだ10℃を超えていて、スウェット一枚で外に出ても寒さを感じないほどの暖かい夜。満天の星空なので明日朝は相当気温が下がりそうだけど、天気図で見る限り、明日は絶好のダウンリバー日和になりそう。何だか妙に気分が高揚して家族で冗談を言いつつ、黒ビール飲みながらの寛ぎタイム...野遊びと同じぐらいに至福の時だ。


7:00に目を覚ますとマジコさんからメールが入っている。昨日、大井川の帰りにギターについて教えてもらいたいので寄らせてもらってもいいでしょうか?なんてメールしたら、マジコさんも今日、気田川を下ろうかな?なんて考えていたようで、なら一緒に大井川をってことになった。しかし、お互いに“予定は未定”が大好きなので、待ち合わせ時刻すら決めていない状況(苦笑)。マジコさんのメールには日の出前、銀色に輝く大井川の写真が添付されていて、もう久野脇入りされているみたいだ。

そこで行動開始を決め、身支度を整え(スタート前にウェットスーツに着替えるので寝巻きのスウェットのままだけど)、ベッドを畳む。道の駅近くのコンビニで昼食を調達し、大井川沿いをスタート地点のくのわき(久野脇)キャンプ場へと向かう。塩郷ダムは道幅が狭く、ダッちゃんの通行を控え地名から右岸に渡り、国道とは名ばかりの曲がりくねった山道を進む。

『あっ!シカ!』野生の目を持つともちゃんの叫び。でも良く見るとシカにしてはずんぐりしてるし色がグレーだし...ダッちゃんと目と鼻の先に歩いてるのは野生のカモシカ!御在所ロープウェイや白馬岩岳スキー場のゴンドラから豆みたいなのを見たことがあるけど、これだけ至近距離でカモシカちゃんに会うのは初めてで、朝からメチャラッキー!


隣の車止めに停まる人懐っこい野鳥

久野脇の河原でマジコさんと合流


朝日が眩しい大井川・久野脇の河原に到着

間もなく久野脇に到着。キャンプ場の外周路から広大な河原へと入り、マジコさんに電話。(河原が広すぎてどこにいるかすらわからない)ようやく河原を朝のお散歩中のマジコさんと合流。マジコさんのサリーちゃんのそばにダッちゃんを停め、ようやく稜線上に顔を覗かせた朝の暖かい太陽に照らされつつダウンリバーの準備を開始する。最上段のHUNTERを運んでいる間にMasaが自らPATHを降ろしてこちらに向かってくるのが見える。彼の成長を感じる瞬間だ。


ドライフラワ−?が咲き誇る美しい河原

 


PATHを川へと運ぶMasa

スタ−ト前の記念撮影

特に急ぐ必要もないので、マジコさんと雑談しながら準備を進め、最後にウェットスーツに着替えて9:00過ぎに出艇準備が整う。太陽が昇るにつれ僕らの周りに広がる山並みが紅葉で錦色に輝き始め、雲ひとつない青空に映える。スバラシイ!

9:30、南アルプス源流の川らしいシルトを含んだ蛍光ブルーに輝く大井川へと漕ぎ出す。先頭はMasaのHUNTER。ともちゃんとAzuのPATHをはさんで、僕のCAMPER、マジコさんのGrummanが続く。屈曲につぐ屈曲で方向感覚がマヒしちゃってるけど、朝日を背に浴びて順光で彩度を増す自然。青い水面とグリーンの針葉樹の中にパッチワークのように点在する紅葉の赤、黄色、オレンジの色彩が実に美しい。

 

HUNTERに乗ったMasaを先頭にダウンリバーをスタート

 

水量はこれまでこの区間を下った3回のうちで最低レベル。瀬のたびにカヌーを岩にヒットさせないようコース取りに少々気を遣うけれど、そこは地元の取り決めで最低限の放水量が確保されている大井川、ギリギリ漕行可能だ。先頭を行くMasaは独自のコース取り。どうやらわざとテクニカルなルートを選んでいるようで、ここでも“変わり者ぶりを発揮(苦笑)。

ただ、彼の漕ぐ姿を見るのは半年ぶりだからだろうか?身長が170cmを越え、すっかり身体が大きくなったせいかカヌーとの大きさのバランスがすっかり変わってしまってHUNTERが小さく見える。...CAMPER15、買う?それとも体力が落ちる一方の僕がCAMPER15に乗り換えて、彼にオリーブCAMPERを譲るか??(笑)


ともちゃんとAzuはタンデムでPATHFINDERに乗る

息をひそめて河原のトビに近づく

独特の青い川面に色とりどりの紅葉が映る

それにしても、大井川のこの青さはどうだ!?水中に浮遊する微小なシルトが太陽の光の青だけを反射することで、このような幻想的な青になっているとは解っていても、まるで水そのものがネオンチューブのように輝いているように思える。その上を滑るように進むOld Townレッドは実に美しい。“カヌーは赤だな。”なんて呟いていると、隣でマジコさんがポツリ。

『でもねぇ、オッサンには何故か赤が似合わないんですよねぇ。』

そうなんですよねぇ〜、残念ながら(似合う人もいるけど、それはハンサム系...涙)


まさに色の氾濫!
美しい森を蛇行しながら流れる大井川をゆく

上:マジコさんが見守ってくれてるので安心
下:Masa、久々のカヌーに嬉しそう


この蛍光ブルーの川面は大井川ならでは

時折現れる0.5級未満の瀬。Masaは若いくせに水面を軽く押さえてブレーキを掛けながら地味に漕ぎ抜ける、いわゆる“トラディショナル”スタイル。笑顔を浮かべながらまるで瀬の中で止まっているかのようにも見えるスローな挙動は躍動的というより、むしろ優雅な感じ。以前は歯を食いしばって顔をしかめてガシガシ漕いでた彼が、15年のカヌー歴を経て特に教えたわけでもないのに何故か僕と同じ背筋を伸ばしアップライトに構えたこのスタイルになってるのが可笑しい。


時折現れる小さな瀬を楽しむ

山の陰に入ると“青の世界”

南アルプスブルーの川面

ポーテージのPATHを待つ間、瀬を漕ぎ上がって遊ぶ


父親譲りのアップライトな姿勢(笑)


ウェットス−ツ越しに感じる陽光が有り難く感じる12月の川下り

うわっ!ハットで前が見えないっ!

オールドタウンはやっぱレッドだな(笑)


雲ひとつない晴天の下、広々とした大井川をゆくMasa

昭和橋を通過し、僕らの小さな船団は今日のコースのハイライト、鵜山七曲りの区間へと入る。
川の流れが春とはすっかり変わってしまってて少し戸惑うけど、国道の真新しいコンクリ橋が見えなくなると、人工物が一切見えない太古のままの姿に変わる感動はいつもと同じ。まるで川を縁取るように続く錦色の紅葉は僕らから言葉を奪い去るほどに見事だ。


波を切って進むマジコさん

こんな早瀬が続く

おしゃべりしながらのDRは楽しい

いよいよ鵜山七曲りの区間へと入る

『12月のカヌーってイイものねぇ〜!』ともちゃんが呟く。そう、周辺に道路がないこの区間の紅葉は川面からしか見ることが出来ない“カヌーイストのための”紅葉なのだ!気温16℃、さすがに泳ぐのはイヤだけど、このスバラシイ紅葉のためなら万一泳ぐことになっても許せちゃうかもなぁって、そんな紅葉。

 


鵜山七曲りの燃えるような紅葉

 

12:00ちょうど、ともちゃんが勝手に“SLの見える河原公園”と名付けた河原に到着し、初めての休憩を取る。積荷を解いてPRIMUSに鍋を架けて暖かい食事を作る。『あ〜気持ちえぇ〜!』期末試験を二日前に終えたばかり、明日はまた大切な実力テストがある受験生のMasaは河原にゴロンと横になってつかの間のリラックスタイムを満喫。Azuは河原の流木を拾い集め、イモだの孫の手だの名前を付けて遊んでる(1才の時と同じ...笑)。


初めての休憩

ランチポイント全景

流木を拾って遊ぶAzu

ここでランチしたのは、もちろんコレが目的

ポー!...間もなく遠くから汽笛が聞こえ始め、徐々にカタンカタン、シュッシュシュ...そんな音が明確に聞こえ始める。唐突に僕らの目の前にC11190が盛大な煙を吐きながらその雄姿を現す。C11に連結されたクラシカルな客車の窓から手を振る乗客に手を振り返す僕ら。大井川を下るカヌーイストの楽しみであり義務である(笑)


太陽が傾き、紅葉の森がさらに立体的に迫る

1時間ほど河原でまったりと過ごし、午後の部スタート。さすがに12月ってことで日陰に入ると深々と冷えるけど、終始風が穏やかで快適なダウンリバーが続く。カーブを2つ曲がると正面にゴールの笹間渡(ささまど)鉄橋が見え、河原に5〜6台のクルマが入っているのが解る。ここ大井川は気田川とともに全国的にも珍しい鮎の餌釣りが行われていて、昭和橋下の石風呂からこの笹間渡鉄橋までの区間が餌釣り解禁中なのだ(看板によれば9/30〜12/31)。鮎を餌で釣る??とても興味深いけれど、とにかく釣り師の邪魔にならないよう気を付けながら通過し、鉄橋の上流にゴール。


午後の部スタート

痛快な0.5級未満の瀬が続く

Masa艇をお手本に隠れ岩を避けジグザグに進む


笹間渡の鉄橋にゴール。『ゴールだよ、全員集合!』...バカ

ともちゃんの号令で『ゴールだよ、全員集合!』などと叫びながらバカなポーズで記念撮影を済ませ、携帯の乗換案内サイトで大井川鉄道の時刻表をチェック...すると14:03の列車まであと10分しかないし!(その次は15:00)慌てて靴だけ履き替え、小走りで川根笹間渡駅に飛び込んで、ギリギリセーフで乗車。ほんの2駅10分の列車旅で塩郷に到着し、塩郷吊橋でサリーちゃん&ダッちゃんの待つ対岸へ。明日から補強整備工事で通行止めになるという看板を見つけた高所恐怖症のMasa。

『“あ〜あ、翌日に補強するはずだったのにねぇ、可愛そうに。”なんてことないよなぁ?』と真剣にビビってる様子が笑える。


明日から補強整備工事で通行止めになる
塩郷吊橋を怖々渡る高所恐怖症家族

上:大井川鉄道でスタートへ戻る
下:バカトモ...じゃないバカトノ

釣り師のクルマが入っていることを見ると、FRのサリーちゃん&ダッちゃんが河原に下りても全然問題なさそうだったけど、無用な轍を残すのは本意ではないし(もちろん万一ってこともあるし)、鉄橋そばの駐車場にクルマを停め、川辺からカヌーを運ぶ。カヌーを運び始めたら、やっぱり吹き始めました信じられないような強風。そんな中、MasaがPATHを担いでくれる。そして僕がCAMPERを運んでいるうちに、HUNTERも!
『いいなぁ、HUNTER! すっげぇ軽いし。』
ま、ほっそりしてるように見えて体重はすでに僕よりも重いわけだし(ブルースリー系の鋼みたいな筋肉の付き方してる“脱いだらスゴイんです”な身体...笑)、カヌーぐらいは担げて当然と言えば当然なんだけど、腰痛持ちの僕としては何よりアリガタイ(苦笑)。


両側のワイヤーをしっかり掴みビビるMasa

ゴールではMasaが2艇運んでくれた

カヌーを積み終えた頃、金髪のガイジンさんが僕の3艇積みカヌーを熱心に写真に撮っている。聞けば彼はアメリカ人で、サマーキャンプでカヌーに乗ったとか、クルマもカヌーもアメリカ製だとか話しつつ、僕がカヌーのアウトフィッターだと勘違いしたみたい。ファミリーだと話したらメチャ驚いてた(苦笑)。

ガイジンさんとMacBookとiBookを見せっこしたりして(笑)しばらく話した後は、道の駅のクレープ屋さんでクレープを食べ(Azuのお目々がハートマーク!)、マジコさんとともに東名を西進。マジコさんちに寄らせていただき、nokoさんや娘さんたちと合流して素敵な洋食屋さんで夕食を楽しむ。


大井川鉄道とはいポーズ!

サリ−ちゃんでクレープをいただく

夕食の後は、再びマジコさんちにお邪魔して、エレキギターのホンモノを見せてもらいながら、あれこれギター談義(Masaのお目々がハートマーク!)。結局22:30まで長居させていただき、何と帰りはギターを2本貸してもらって、家路へ。

そんなわけで、とても充実したラストダウンリバー2007 in 大井川な一日が終わった。

『ひぇ〜、オレ、明日提出する英語の宿題が残ってたんだったぁ〜!』
Masa、深夜のお勉強タイムのオマケ付き。まぁ、目が笑ってるから宿題も実力テストも大丈夫なんだろうな、きっと(笑)

 

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