さて、20年後の僕たち。
幸い、相手を代えることなく今もあの時のまま、ふたりで過ごすことが出来ているけれど、ポルシェには縁がない(ただ同じ水平対向6発には乗ってるけど...笑)し、正直なところ今でもタクシーに乗ることは特別なことで、バスや電車がどうしても使えない時に限られるし、乗ったら乗ったで視線は料金メーターに釘付け(笑)。ホテルのバーはおろか、カフェに入る時にもちょっと緊張...要するに20年前と何ひとつ変わっていない。
よく考えてみると、人間の感覚なんてそう変われるものではなくて、逆に今から20年後の僕たち...62歳と59歳になっても同じだったりするのかもなぁなんて思う。
ちょっと悲しいような、でもちょっと安心なような。
ただ僕らを取り巻く環境は大きく変わっているんだろうな...。
久しぶりにやってきた京都。細かな部分はアレコレ変化しているけど、町並みそのものは20年前そのままの京都。路地を曲がる髪がフサフサな自分とお肌ツルリンなともちゃんがふと現れそうな京都。
ルーフを開けたポルシェのドライバーズシートで白髪を風にそよがせているはずだった20年前に想像した42歳の自分は今、ポルシェではなく、プジョーの“サドル”に跨がって、学生のミニバイクに煽られながら京都の街をヒィヒィ喘ぎながら走っている...我ながら『オレ、何しとんねん。』なのである
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