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10月6日 吉野山&奥駈道ちょこっとハイキング(奈良県・吉野)

大峯奥駈道 mission.6
 


下りの王女が林道を駆ける

2年前の春、吉野を含む「紀伊半島の霊場とその参詣道」が世界遺産に登録されたことを記念して400年間一度も公開されたことがない金峯山寺蔵王堂の本尊・金剛蔵王権現像が公開...いわゆる“御開帳”された。僕は修験道というものに別段詳しいわけでも興味があるわけでもなかったんだけど、ともちゃんやMasaに引っぱられる形で、花見客で大混雑の吉野を訪れ、生まれて初めて金剛蔵王権現像との対面を果たすことが出来たのだった。
ほの暗い蔵王堂に上がり、内陣の奥に鎮座する金剛蔵王権現像の鮮やかな青色の巨体が目に入った瞬間、鳥肌が立ち心が震えるような感動を覚えた。予め断っておくが、僕はさほど信心深い方ではなく、逆に宗教的なものと距離を置いて生きてきた“イマドキ”の“新人類”(死語?でも就職した頃はホンマにこう呼ばれてたんだもん!)である。その僕の心が身体がブルブルと震える感覚...ただそれだけで、修験道の本質と僕がこれまで野山や川で感じ取ってきたものが極めて近い関係にあることを悟ったのだった。


如意輪寺をスタート

吉野らしい山道を歩く


山里の石畳と彼岸花

以来、僕は修験道の聖地とされる場所を好んで訪れるようになったのはここ数年のカヌー日記でご存知の通り。もちろんMasaのように法螺貝が欲しいとか法具を作ろうとかいった(笑)修験道のコアな世界に踏み込むところまでは傾倒することはないけれど、山だったり川だったり岩だったり滝だったり...野で遊ぶ者、誰もが感じる自然に対する畏敬の念を抱くうち、僕の足は自然に大峯や熊野、そしてそれらと同じ空気がある場所へと向くことになる...そんなきっかけを与えてくれた金剛蔵王権現像が10/4〜8の5日間「役行者霊蹟36寺社・吉野山出開帳」を記念して再び御開帳されるという。

僕らは矢も楯もたまらず、早起き(5:00)して吉野へと向かうのだった。


土産物通りを進む

ダラニスケ丸が並ぶ趣ある店先

金峯山寺蔵王堂

吉水神社

普段ならケーブルカーの下にクルマを停めて蔵王堂を目指すんだけど、今日は蔵王権現像を拝観した後で奥駈道をトレッキングする予定なので中千本の少し上、如意輪寺にOUTBACKを停める。如意輪寺から深い谷を下り再び登り返して勝手神社を経て蔵王堂へ。蔵王堂到着は拝観開始時刻8:30ちょうどで、すでに長く伸びている列の最後尾に加わって金剛蔵王権現像と対面。どの場所から見上げても絶対に視線が合わなくて、常に僕のすぐ後ろの人を注視しているように見えるのが不思議な仏像だ。


秋の柔らかな日射しを浴びながら、のんびりと吉野を歩く

柿の葉寿司を詰めてもらう

旅館の前で変則的な家族写真を撮る

ひだまりで柿の葉寿司を食べる

柿の葉に包まれた鯖寿司

蔵王堂を拝観した僕らは、吉水神社で太閤秀吉が一目千本の花見をした場所から中千本の絶景を眺める(桜はないけど...笑)。吉野らしい小径を進み、眺めの良い場所で途中で買い求めた“柿の葉寿司”を開いて10時のおやつタイム。斜面の中腹から眺める吉野の山里の風景は、ここがダイナミックな日本史の舞台であることや花見の季節の喧騒すら、まるで信じられないほどに静まり返っている。


吉野の美しい森は...


散歩するだけで気分がイイ

道端に咲く野花
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道端に咲く野花 2
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如意輪寺に戻る

よき人の よしとよく見てよしと言ひし 吉野よく見よ よき人よく見つ

(万葉集一・二七 by 天武天皇)

1300年も前の高貴なお方の言葉遊び的なおススメの言葉を引用するまでもなく、吉野はホントに“ほっこり”できる良い場所である。(『感性豊かな先人が素晴らしいと感じた吉野。君がもし違いの解る男なら、その良さを実感できるはずだからじっくりと味わってみるといいゼ』...超意訳)


吉野のランドマークでもある
如意輪寺の多宝塔

上:高松宮お手植えの梓の木
下:後醍醐天皇綾へ

秋の柔らかな日差しの下で柿の葉寿司をパクついた後、桜の疎林を抜けて如意輪寺へ。

如意輪寺、そしてその境内にある後醍醐天皇の御陵を参拝していると、庭園にとある木を発見!それは高松宮様お手植えの「梓の木」で、ベタだけどもちろんAzuと一緒に記念撮影(笑)


如意輪寺の後は靴をトレッキングシューズに、そしてバッグをザックに替えて観光モードからトレッキングモードに切り替えて奥千本へ向かい、金峯神社に参拝したあと、いよいよ奥駈道へと入る。神社の境内を抜けるとすぐに西行庵と山上ヶ岳の分岐。右へと進んだ前回とは違って今回は左へ。ここからしばらくはごく平凡で平坦な尾根道が続き、旧女人結界の標石に到着。


ザック&登山靴で上千本へ

大峯奥駈道をちょっとだけ歩く

金峯神社脇から奥駈道へと進む

『ワタシたち入っても良いのかしら?アレが上がってからの方が良くない?』などといじらしく迷う(笑)ともちゃんを『大丈夫!下手な男よりも男らしいんだから。』などと説き伏せ、旧女人結界を左に折れた所からの登山道らしい急傾斜を登る。でもこの急坂をものの5分で吉野山最高峰である青根ケ峰山頂に到着だ。


西行庵との分岐点

野遊びの時だけは仲がイイ兄妹

 


吉野山最高峰・青根ヶ峰登頂!

狭い山頂には先客の中年夫婦がランチの支度を始めていたし、思っていたほどの眺望がなかったこともあって、記念写真を撮影してすぐに山上ヶ岳方面へと山頂を後にする。10分ほどの下りで鋪装された車道と合流。ここから奥駈道を辿って四寸岩山をピストン(往復8km4時間)するか?それとも旧吉野街道である佛ヶ峰への尾根道を進み蜻蛉ノ滝(往復7km3時間半)を目指すか?迷いに迷ったけれど、すでに7km近く歩いて疲れ気味だった女性陣の『天川に行きたい!』という希望を受け入れて、そのまま舗装路の林道でOUTBACKへと戻ることにする。軟弱?いやいや、我が家はあくまでも“なんちゃて”なので...。

それまでの重い足取りとは別人になって林道の下りをスキップしながらカモシカのように歩く女性陣の後ろ姿を呆れ顔で眺めながら、この判断は正解だったよなってMasaと内緒で語り合う。


女性陣の希望で何故か天河神社へ

静かな参道を進む

そんなわけでOUTBACKで地蔵峠〜黒滝の林道を抜けて天川へ。芸能の神様でもある天河大弁財社に参拝するのがダンサーともちゃん&ヴォーカリストAzu...女性陣ふたりのご希望だったので、のんびりと参拝を済ませ、ようやく帰路につく。

吉野川からR166高見峠を経て三重県に入ると、疲れが回復したのか?またまた歩きたくなった僕ら。先日立ち寄った水屋神社手前から山道に入り、荒滝不動へ進む。麓の鳥居にOUTBACKを停め、ツツジの植えられた斜面を通って夕刻を迎え既に暗がりになった針葉樹の森へと入り急傾斜を登ること15分で荒滝不動奥社に到着。社のすぐ脇にある荒滝の流麗な流れを見たところで、今日の野遊びを終了。後は166沿いの鳥焼専門・前島食堂で『好きなだけ喰っていいぞ〜!』な夕食を楽しみ、18:30に帰宅することができた。


帰り道に立ち寄った荒滝不動尊
(写真は荒滝)

上:荒滝の森はすでに真っ暗になっている
下:ツツジに覆われた斜面を下る

今朝早かったし、さぁ、後は風呂入って寝るだけ!...じゃないのが我が家の我が家たる所以。カーゴルームのザックを下ろす暇もなく、大急ぎでお出かけファッションに着替えてヨットハーバーのライブハウスへ。

今夜はMasaのギターの師匠の師匠でもある廣木光一さんと、サンパウロ在住のボサノバヴォーカリスト青木カナさん(数年前のマスターカードのTV-CM「プライスレス帰省」篇のCMソングでもお馴染み)のジョイントライブ。


夕食は前島食堂で鳥焼きをたらふく(笑)

そして19時からライブへ

Masaは最前列で廣木さんの指使いに釘付け(*あんまりかぶりつきで注視するので廣木さんが緊張したとおっしゃるほど...笑)だし、Azuは青木さんの伸びやかで無理なく、それでいて大迫力&魔法のように自在に変化するヴォーカルにうっとり。19:30から22:30という長いライブがあっと言う間に感じられる素敵な夜...台風の影響か?少し強めの潮風を浴びながら少し海辺で過ごして、今度は本当に帰宅したという次第。

そんなわけで4:00起床で帰宅が23:00...19時間も遊びまわった僕らだけど、明日、MasaはT高校に出向いて初めての高校入試模擬試験を受ける(苦笑)。進路を判断する重要な試験だというのに、出題範囲のプリントに目を通すこともなく、日付が変わるまでギターでボサノバを...

 

 

 

October.2007 MENU

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