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9月26日 アイランドサイクリング(三重県・答志島)

 
子鬼の居ぬ間に...#16


答志島スカイラインをぶっ飛ばすともちゃん

一昨日の余韻がまだ残ったままで迎えた水曜日。昨夜は映画を観ながらうたた寝をしてしまい、気が付けばともちゃんは既に夢の中。そんなわけで昨夜は夫婦の会話が全くないままで今朝を迎えてしまったこともあって、今日の予定はパーフェクトにホワイトペーパー=白紙の我が家だ。

子供達を学校に送り出した9:00過ぎ。『どうする?』『どうしましょ?』ってな相談の挙げ句、決まったのが久々の日帰りアイランダー計画。今日の行き先は鳥羽湾に浮かぶ最大の島・答志島である。


鳥羽・佐田浜から市営定期船に乗って

30分ほどの船旅を楽しむ


定期船から眺める神島

我が家から約40分で鳥羽港佐田浜に到着。市営定期船の出港まで少し時間があったので、港に面したショッピングセンターにあるアイスクリームショップで二見ヶ浦名産の“岩戸の塩”という幻の塩を使ったアイスクリームを食べて時間を潰し、11:30出港の答志島・答志港行の船に乗り込む。(¥530)

鳥羽から島の東端に位置する答志までは約30分というお手軽な船旅。でも島に上陸してみると“どっぷりと漁師町”な非日常の空間!早速船着場のそばでPEUGEOT Pacificを組み立てて、答志の路地へと進む。


答志島・答志港に上陸

案内図で島の地図を確認
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PEUGEOT Pacificを組み立てて...

島内ポタリングに出発!


狭い路地に迷い込む

島の生活感がモロに表れた気取らない“離島ムード”満点の幅2m足らずの込み入った路地。こんな場所をスイスイ走れるのはハンドルバーの短いミニベロならではだ。でも時計を見るとすぐにお昼時なので、船着場の真ん前にあるマルト食堂に自転車を停め、名物の“うたせエビ”のかき揚げを載せた「かき揚げ丼」(¥650)と「天ぷら定食」(¥650...安すぎ!)の昼食。うまいっ!


マルト食堂でうたせエビの天ぷらをいただく

海沿いを和具に向けて出発

ズラリと並ぶ漁船の前で

サンシャインビーチを通過

食堂のおばあちゃんによれば、今日は本土方向から吹くカラッとした西風で爽やかな行楽日和とのこと。お店の前に停めた自転車を見て『今日はサイクリングはエエですな。桃取まで行ってきたらヨロシ。』とおばあちゃんに勧められたこともあって、昼食の後は答志から和具、桃取へと島の尾根を横断して延びる「答志スカイライン」(何と正式名称!)をサイクリングすることに決める。まずは答志の町外れの八幡神社を通って和具へと抜け、サンシャインビーチを横目に見ながら、答志スカイラインへと入る。


ハンドルバーのGPSで位置を確認

海が見える快適なスカイライン

いかにも漁村!ってな雰囲気の中を走る


路地に入ると野良猫たちがお出迎え

豊かな森の中を貫いて延びるスカイライン。答志中学校から茶色の水道タンクまでは緩やかな上り坂が続き、時折木立の間から覘く海の青さが眩しい。和具の集落から約6km、気持ちの良い秋の風を全身に浴びながらのダウンヒルを楽しむと、最西端・桃取の集落が見えてくる。ここも漁村独特の入り組んだ路地が続き、これまた漁村には付き物のヤケに毛並みの良い野良猫たちが僕らをお出迎え(笑)。


どうやらこの僕に興味津々のようだ

小学校前を通って

島の最西端・サンビーチ桃取へ

不似合いなほど美しく整備された桃取小学校前のサンビーチでひと休みし、桃取漁港の突堤に地元の小学生たちによって描かれた壁画を楽しんだ僕らは、折り返して再びスカイラインを走って和具に戻り、路地に自転車を置いて答志島自然歩道をトレッキング開始。


ビーチの東屋でひと休み

桃取漁港の壁画を見るために突堤へ


ユーモラスなタコの壁画と本物のタコつぼ


タコのポーズ!...はいはい

スカイラインで見かけた虫
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桃取からは島の北岸をしばらくサイクリング

何となく本土(?)とは雰囲気の違う照葉樹の森に入り、九鬼水軍の大将・九鬼嘉隆の首塚や美多羅志神社、岩屋山古墳などの答志島の見どころをのんびり回った僕らは、自転車で答志港に帰還。17kmのスカイラインサイクリングと3kmのトレッキングはおしまい。港のそばのお店でちりめんやおせんべいのお土産を買って、16:00発の定期船に乗り込んで鳥羽へと戻る。


スカイラインで見かけた花
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和具の立体的な(笑)路地からトレッキング

森を抜けて進む

首塚から大平洋を望む

我が家から1時間足らずの離島・答志島。こんなに近い場所だけど、やはりここも離島独特のゆったりした“島時間”が流れ、非日常を味わうことが出来る場所。三重県に住むことのヨロコビをつくづく感じながら、僕らはOUTBACKを飛ばして17:30に帰宅することができた。

素晴らしい山や海、そして川に恵まれ、野遊びを楽しむ僕らには天国とも思える三重県。でも逆にその自然を楽しもうとしない人たちにとっては退屈きわまりない場所であるのも事実である。
実際、僕のように自然に親しみ三重県こそ野遊びの聖地である!なんて誇りを持っている三重県人は実は少数派で、大多数の三重県人の口から出るのは三重県の悪口ばかり...どうも東京や名古屋、大阪にある種の「劣等感」を抱いている人が多い気がしてならないのだ。


美多羅志神社から岩屋山古墳へと進む

確かに三重県は田舎だ。空港もなければ新幹線もない。高層ビルもなければ楽しい盛り場もない。ショッピングセンターは全部ジャ●コだし、商店街に足を運んでも最新のファッションを手に入れることは出来ないし、午後7時を過ぎるとコンビニ以外は全て閉まる(笑)。昼間、街を歩いているのは老人と子供ばかりだし...書いていると、だんだんと三重県が嫌いになってしまいそうなのでこの辺にしておくけど、三重県人はよく自らの故郷を自嘲気味にこう評する。

『子供を育てるには良い場所』


木立の間から輝く海

岩屋山古墳展望台から望む首塚と和具の町並み

夕暮れの漁港をサイクリング

答志港に到着

再び定期船に乗って鳥羽へ

Good-bye,Toshi Island !

海の幸、山の幸が豊富で新鮮で美味しくて安いし、確か持ち家率も全国トップクラス。一見、この言葉は正しいようにも思えるけど、実は逆なのではないかと思っている。それは、産婦人科、小児科、そして救急医療サービスが破綻寸前ってことや、塾に通う子供の割合が日本一=家庭で親が勉強を見ない悪しき習慣があること、そして日●組加入率が全国有数であることも影響してか、少々思想的に偏った教育環境にあるように思えることなど、影の部分が散見されることだ。

でも、個人的な努力でどうにもならない医療サービスについてはともかく、勉強は親が見てやればいいだけのことだし、思想教育に関しては親が折を見て軌道修正するなどしっかり子供を守ってやれば済むだけのことで、過度なアーバンライフを追求しないで暮らしの中で自然に親しむことに喜びを感じる人にとっては素晴らしい場所...つまり三重県は『子供を育てるには良い場所』なんかじゃなくて『大人が生きることを楽しめる場所』なのだと思うのだ。
歴史という隠し味が効いた美しい海、山、川、島...日帰り圏内に一生かかっても遊びきれないほどの魅力あるフィールドが点在する愛すべき“美し国”三重県。

今日の答志島アイランドサイクリングはそんな三重県の素晴らしさを実感させてくれる一日だったように思う。

 

 

September.2007 MENU

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