去年の8月の終わり、僕はMasaとふたり大峯・山上ヶ岳に登った。そしてその帰り道、修験道の中心であり、日本を代表する聖地・吉野と熊野を結ぶ古のトレッキングルートでもある大峯奥駈道を20kmほど歩いたのだ。
今もなお女人結界が存在し、男性のみが踏み込むことを許された場所である大峯。近畿地方に古くからある「十五参り」という15歳で大峯の行場を巡る慣習になぞらえて、数え年で15歳になったMasaとともに訪ねたというわけだ。
山上ヶ岳に登頂する達成感、情緒溢れる奥駈道の雰囲気、そして裏行場でとんでもなく危険な行に肝を冷やしたことなど...思い出は尽きないけれど、僕はすっかり成長した息子と語り合いながら一緒に山を歩くこと自体がとても楽しく、またMasaも普段の生活の中では決して口にしないような考えを僕に語ってくれたりして、素晴らしく充実した山行だったように思う。
そんな大峯からの帰り道、また来年こそはテントを担いで何日も掛けて奥駈道を全部歩こうぜ!そんな約束をしたんだけど、僕の仕事が去年にまして忙しくなったことや、そういえばMasaは受験生だったっけ...ってな諸般の事情で(笑)、今年決行するのはかなり難しくなり、奥駈道踏破の夢は来年以降のお楽しみってことになってしまった。
でも、やはり大峯への思いは捨てがたい!特にMasaは今年マトモに登山をしてないこともあって、かなりストレスが溜まっているみたいだし、9月の2回の三連休が二連続の三連働になりそうだった僕もちょっと気分的に落ち着きをなくしてたこともあって、急遽昨日になって今日だけ休みを取ることにしてMasaを誘って大峯行きが決まったというわけだ。
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