ちーちょの河原を通過すると一羽のトビが僕らのカヌーを追うように上空を旋回し始める。巣が近いのだろうか?旋回の中心が僕らの真上のポイントであることからも判るように、明らかに僕らを意識し僕らの動きを偵察しているような気配だ。それなのに、アッケラカンと『トンビさ〜ん、こっちおいで〜!』と指を突き立てるともちゃん。基本的に彼女の心はほぼ100%の性善説が支配していて、ヒトも動物も“話せば解る”的な呑気というかおバカさんというか...とにかくマジで鳥や魚や動物に言葉が通じると信じているようである。
ヲイヲイ、ホンマに留まったらどうすんだよ!トン“ボ”じゃなくトン“ビ”なんだぜ...(笑)
大きく右に曲がって風が止むと、元々透明度が良好なので水面下のお魚も見え見え(笑)。しかもここ田間上流は川底が白っぽい砂に覆われていることもあって、魚たちはトビやカワセミに発見されやすいちょっと過酷な環境。そんなわけでここはあまり小さな魚の姿はなく、泳いでいるのは真鯉、ニゴイのような大きな魚ばかりだ。僕らの前を白とオレンジの錦鯉や体長50cmを超える真鯉などが悠々と泳ぎまわり、何だかお金持ちのお宅のお庭にカヌーを浮かべてるような気分すらある。
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