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 5月2-4日 GW紀州旅(古座川&南紀某海岸)

 

5/2 南紀へ!
 


深夜0時に古座川・月野瀬に到着するとちょうど満月が少女峰の頂上に輝いていた

ここ数年、ゴールデンウィークは紀伊半島清流を訪ねての旅ということで行き先は南紀と決めている。一年で最も人出の多い時期だけに我が家から北や西を目指すと渋滞にハマるのは必至で、しかもどの観光地も殺人的な混雑...普段から人に慣れていない田舎者の僕達は人が多いってだけで目が回ってマジで吐き気を催してしまうのである。その点、南紀はたとえGWであっても人出は疎ら。特に僕らのように観光スポットを外した遊び方をする者にとっては天国のような場所なのである。
ただ、そんな南紀も少しづつ不穏な動きが広がり始めている。特に古座川はGWの翌週に某アウトドア“テイスト”雑誌が一枚噛んだ「野田知佑のハモニカライブと川下り」なるイベントが行われようとしていて、美しい古座川を下るのは、これが人生最後のチャンスかもしれないなぁって強い危機感を感じていた。そこへNESSYさんから電話。
『akiちゃん、古座川を気持ち良ぅ下る最後のチャンスかも知れへんでぇ〜。』ワハハハ...NESSY親分も同じこと考えてるやん(笑)ってことで、失われゆく清流・古座川ダウンリバーをメインに南紀への旅に出ることにする。

今年の僕の休みは今日(5/2)から5日の4日間。ただ2日は子供達の学校があるし、6日はMasaの試合の日。当然ながら5日は試合前の練習があるので、キャプテンのMasaはズル休みするわけにもいかない。そこで2日の夜に出発し、5日の朝までに帰宅する3泊2日のちょっと忙しい計画である。


月がとっても眩しいからぁ〜♪(高感度モード)

先日の宮川DRでダッちゃんはカヌーやカヌー装備一式を積み込んだままで置いてあるので、特に準備は不要。今日は朝からホームセンターに出かけてお買い物をしたりしながらのんびりと過ごす。17:30頃子供たちが学校から帰るのを待ってお風呂を済ませてから、行きつけの中華料理屋でのんびり夕食を楽しむ。朝の出発だと約束の時間とかが気になって、どうしても気持ちが焦るけど、その点、夜の出発だと今夜は古座川まで走って寝るだけなので、広いダッちゃんの車内で家族それぞれのiPodを取っ替え引っ替えして(ついに4台になった!)音楽を楽しんだり、Masaの生ギターに耳を傾けたり、みんなで様々なことを話し合ったり...ドライブしながら家族団らんを楽むことが出来てすごく楽しいのである。
(キャラバンのロングドライブで何が楽しいって、この時間が一番楽しい)

そんなわけで、20:30に高速に乗り、GW後半の“プチ”キャラバンはスタート。いつもより若干交通量の多い国道42号線を順調に南下し、鬼ケ城手前のパーキングでともちゃんと運転を交代。幸せな“ダッちゃんでうたた寝”も楽しみながら00:00ちょうどに古座川・月野瀬の河原に到着。もはや慣れた手つきでベッドを展開してシュラフを広げて家族を寝かしつけた後、僕は河原に出て、まるでロウソクみたいに少女峰のてっぺんに載っかった満月を眺めつつ美味しいビールを飲む。河原の玉砂利に僕の影がくっきりと映り、三脚なしで少女峰を撮影出来るほど明るく素敵な月夜。GWとはいえ今日はまだお仕事の人も多いのか、月野瀬の河原に停まっているクルマはたったの3台。サルの気配と時折鹿の鳴き声だけが響く静かな夜。


5/3 古座川ダウンリバー

 


若干の濁りがあるものの清潔感溢れる古座川をゆく

目が覚ましてサイドウィンドウのシェードを上げると、朝日を浴びて黄金色に輝く古座川と活き活きとした春らしい緑の少女峰が窓いっぱいに広がる。雲ひとつない晴天!しかも風は殆どない。
『akiちゃん、朝には行かれへんようになったわ。昼頃に“つくし”で合流するし、Mのことよろしゅう。』『ラジャー!』NESSYさんが古座川に着くのが遅れそうってことで、今日はNESSYさんの弟分で毎年乗鞍青年の家での合宿でお馴染みのMさんと2家族でのダウンリバーとなる。今回は自艇での参加とはいえ、これまでにキャンプinn海山の堰堤上でちょろっと漕いだことがあるだけのMさんち。何かと準備に手間取りそうかもってことで、チョコデニッシュ&コーヒー&チチヤスヨーグルトの朝食(いまだにカスピ海ヨーグルトを育てているのでヨーグルトがないと我が家の朝は始まらない)を手早く済ませ、8:30の約束より少し早めに一枚岩へと向かう。

 

一枚岩前をスタートに決めて男ふたりでカヌーを
下ろす。それにしてもラクになったものだ。

上:少女峰の真下でお目覚めCLICK
下:一枚岩と比べるとちっぽけなダッちゃん

既に道路脇にバーガンディのMad Riverを載せたランクルが...Mさんちだ。キャンパーで溢れ返る一枚岩キャンプ場。ダッちゃんを入れられそうもないので、手前のスロープに2台のデカいクルマを縦列に停めてカヌーを下ろす。
最上段のHUNTERをダッちゃんのリアに立て掛けると、すかさずMasaが現れて肩に載せヒョコヒョコと川岸へ運んでくれる。次にPATHFINDERとCAMPER...僕がMasaに続いて河原を歩いてると、ともちゃんが『あっ、親子カヌー星人!』などと面白がって写真を撮っている。ほとんど運動をしないせいか、どんどん筋肉が落ちて体重が軽くなっていく僕とモリモリとゴツく逞しくなっていくMasa...身長はまだ5〜6cm低いし、着痩せするのかとても線が細く見えるのに僕とほとんど体重が変わらない彼のおかげで3艇カヌーのスタートが随分ラクになったものだと感慨深い。


河原をゆく親子カヌー星人(笑)

一枚岩前に並んだM家と我が家。7名4艇でスタートだ。

次にゴール予定地の月野瀬にランクルを回送する。昼にはNESSYさんが到着するんだから実際はクルマの回送は不要なんだけど、ハナから他人をあてにするのはカヌーイストとして...というより野遊び人として大人として失格!たとえグループであっても自転車を用意するなりタクシーの電話番号を控えるなり万一の準備をしておくものだ。その準備を怠ると、ついついグループの大勢に飲まれて自分の技量以上のフィールドに足を踏み入れてしまう...堅苦しいかもしれないけど、家族を連れている以上はいざという時に父親として他の誰にも影響されず独立して判断を下し、家族の状況によってはいつでも“止〜めた!”が出来る余地を残すために、せめて自分の足は自分で確保するのが最低限必要なルールだと僕は思っている。


9:40一枚岩前をスタート

そんなわけで、10:30一枚岩を3艇のOld Townと1艇のMad Riverでスタート。
青く澄み切った空にそびえ立つ一枚岩の褐色の岩肌を間近に感じながら、薄いグリーンの川面を滑るように進む4艇のカナディアンカヌー。幸いにもカヤックとの混漕ではなく、カナディアンだけのパーティとなったのでコース取りや風への対処などが一通りで済むのがありがたい。
今日は晴天&若干の追い風のグッドコンディション。でも観測史上一番の雨の少ない4月だったので水量を心配してたんだけど、一昨日の雨で10cm程度アップしたみたいで最初の瀬もカヌーのボトムを擦るスレスレながら何とか下れてラッキー!初めは久々のソロパドリングに浮かれて弾けるように漕いでいたMasaも、ひとしきり楽しんだ後は初ダウンリバーのM家をさりげなくエスコート。周囲をサポートするまでに成長したMasaが実に頼もしい。


今シーズン初ソロの嬉しさに弾けるように漕ぐMasa

NESSYさんの弟子・M家は初DR(!)

さて、DR初挑戦のM家。お父さんのMさんはNESSYさんの弟子だけに海山で最低限のパドリングをレクチャーされているのが一目で判るほどの見事な漕ぎっぷり。バウのエミちゃん(小5)もパドルを積極的に出して漕ぐ気満々...でも、センターのボトムに座った奥様は瀬での悲鳴専門(爆笑)。『ウギャ〜!アレ〜!』彼女の悲鳴が上がる度にみんなでゲラゲラ...ま、実に楽しいダウンリバーなのである。


美しいダウンストリームVを確実に捉えて進入するMasa

 

相瀬橋をくぐって、M家奥様の『ウギャ〜!』な瀬...その名の通り増水すると中州を挟んで2つの瀬が相対する右側の瀬を通過すると、川は大きく左に蛇行する。
かつて吊り橋だった前の平集落への立派な橋をくぐった所で、左岸に何やら動物の影が!驚かせないように近づくと茶色の細長い身体...テンだ!正確にはホンドテンでこの季節に体毛が茶色だからテレサ・テンではなくスステンだろうか?(うわっ!オヤジギャグ!)
良く見ると自分の身体の半分ほどもあるグレーの大きな野ネズミをくわえてヨチヨチと水辺を歩いている。『あ、ヤバい、見つかった!』彼の目はまん丸に見開かれて、『ケンタウルスの下半身は馬並み...じゃなく馬だよな。コイツら何なんだぁ〜!』と川から現れた下半身がフネになった変なニンゲンの集団の出現に明らかに狼狽えていて、重い獲物をくわえている上に焦るものだから時々石の上で足を滑らせて川に足を落として身体の下半分が濡れネズミ...じゃなく濡れテンになってしまっている。


水深を確かめ艇をサイドスリップさせるともちゃん

立ち上がってMamaにコースの指示を出すAzu

自由を奪われた野生生物は撮影のチャンス!...なんだけどこんな時に限って僕のCaplio500Gwideにはワイドコンバージョンレンズが装着されていて、ほんの2mの距離なのにマトモに撮影することが出来ない。そこでカメラを構えながら左手一本でパドルを操って岸辺のテンに近づくと...ゴン!うわっ!岸に乗り上げちゃったよ!僕以上に驚いたのはテン。彼も思わず『うわっ!』と叫んで(声は聞こえなかったけど...笑)、口にくわえた野ネズミを思わず川に落としてしまう。『ご、ごめんよ!』申し訳なく思った僕はカメラを下ろして岸辺から離れる。すると振り返ったテンは獲物が惜しいのか、すぐUターン。で、また撮影しようとカヌーで近づくと、また逃げ去る。“行こか戻ろか、考えチュウ!”(ネズミじゃなくテンだけど)な優柔不断さが実にユーモラスで、片手スカーリングで何度も何度も近づいたり離れたりしてテンと遊んでたら、『可哀想じゃないの!』と博愛主義者のAzu に本気で叱られてしまいました(涙)。


美しい瀞場をのんびり進む。我が家の至福の時

両岸にぽっかり開いたトンネルの入口を眺めながら真新しい峯口橋を通過すると、古座川の流れが全く人工物の見えない太古の姿そのままの区間へと蛇行してゆく。前々日の雨で多少の濁りがあるものの水深4〜5mもの川底に沈む大きな岩がくっきりと見える水質、両岸の風変わりな山なみを構成する様々な緑色を映す川面、随所に現れる0.5級の早瀬、『イヤァ〜モォ〜!』谷間に響き渡るM家奥様の絶叫(笑)...麗らかなで賑やかな春の古座川を満喫する僕らなのだ。


0.5級の瀬が随所に(絶叫するオクサマ)

Azuはピースサインで幸せそう

先頭を進むHUNTERのMasaはツアーリーダーらしく時折後ろを振り返って他艇との距離と水深を慎重に確かめながら、姿の良いダウンストリームVを小さくピッチングさせながら一直線に進む。PATHのともちゃんは、Azuの生み出す推進力を殺さない程度のプライをちょこんと当てる細かなサイドスリップで、アップストリームVの乱れた水面を巧みに避けてMasaの航跡を追う。


常に先頭をゆくMasa。進路の指示は的確。

スタートの一枚岩から約4km、峯口橋と立合橋の屈曲の最深部・エイペックスにあたる河原で最初の休憩を取る。カヌーを岸に着けるなりMasaが川に飛び込んでゆく。今回の古座川行き直前にNRSから届いた新しいウェットスーツ“ハイドロスキン”を試すためだ。水深があり鏡のように凪いだ水面を見る限りはほとんど流れがなさそうに思える淵だけど、Masaの平泳ぎの能力では下流に流されないように留まるのがやっと。バタフライでも上流の岩にたどり着けず、久々に本気のクロールで何とか泳ぎ渡ることが出来るほどだ。


終始“空飛ぶカヌー”を味わえるのは古座川ならでは

初めて着るハイドロスキンは最新の複合素材で、ネオプレンゴムの厚さは0.5mmと極薄で動きやすく、また優れた伸縮性があるので脱着が容易。しかも3mm厚のウェットスーツと同等の保温性があるという触込みなんだけど、Masaのインプレッションによれば、その売り文句もあながちウソではなさそう。しかもほとんどラッシュガード並みの浮力しかないので、“フロッグマン”Masaにはぴったりのようだ。
淵を縦横無尽に泳ぎ回るMasaを横目にAzuは2歳年下のエミちゃんに漁をレクチャー(笑)。5月の始めにシュノーケリングマスクを着けてタモを手に川にバシャバシャ入る少女ふたり...今では絶滅危惧種かもしれないなぁと思う。


濁りが入っているとはいえ、水深4mの川底がくっきりと見える

河原で30分ほど休憩した僕らは、再び川へと漕ぎ出す。大きく右にカーブを取って立合橋をくぐった後、広い谷間をまっすぐに下ると正面に鶴川橋が見えてくる。若干速くなった流れに乗って水面から顔を覗かせる岩を避けながら到着した鶴川橋の左岸にはお馴染みの「一雨のつくし」が建つ。


11:30鶴川橋に到着してNESSYさんと合流

もちろんランチは「一雨のつくし」で

別名“川の駅”「つくし」前にはグリーンのHUNTERをルーフトップしたRANGE ROVER...NESSYさんの登場だ。2月からここのところずっと1ヶ月に一度は一緒に遊んでるNESSYさんだけど、こうしてダウンリバーの中間点で会うと嬉しさもひとしお。カヌーを岸に上げて全員で「一雨のつくし」へと入る。時刻はまだ11:30ってことで「つくし」はさほど混んでおらず、全員で大きなテーブルを囲むことが出来て、川に面したデッキから吹き抜ける爽やかな風を浴びつつ楽しい会話を弾ませながらシェフの美味しい料理を堪能することができた。


めはり寿司をほお張るAzu

13:00午後の部スタート(Azuの表情を見よ!)

いつもながら居心地の良い店内でのんびり過ごしていると、身体を動かすのが億劫になってしまうけれど(女性陣は冗談か本気か『ここでゴールでもいいわよ。』なんて言い出す始末)、せっかくのグッドコンディションなので、予定通り午後もダウンリバーを続けることにして、NESSYさん夫妻に見送られながら鶴川橋の河原を離れリバーピープルに戻る。


並んで漕ぎ進む4艇のカナディアンカヌー(大柳橋)

ここまで大きく蛇行を繰り返して流れてきた古座川も、午後の部をスタートした鶴川橋からは比較的流れがストレートになり、川床の傾斜が若干上がるのか流速が速まる。相変わらず水量はミニマムだけど、川面に点在する岩にさえ気を配ればさほど漕がなくても時速5km程度を維持して流れていくので快適そのものだ。一雨のつくしでは“もうここでゴールにしてもいい”なんて言ってたともちゃんだけど、あまりの快適さに『古座川最高!』って叫んでるし(笑)。

 


撤去されることが決まった沈下橋。今回が潜り納めだろうか...


沈下橋下の瀬をゆくともちゃん艇

小川合流直前のわんちゃん岩

スタートから7km地点の大柳橋は先回りして橋の上から写真を撮ってくれてるNESSYさんに手を振って応え、明神中学前の瀬も無事通過。いよいよ古座川が最も古座川らしい沈下橋へと進む。沈下橋の右手には潤野(うるの)という素敵な名前の集落があり、その背後には中国・桂林にも似た“木挽の大鋸の刃のようなぎざぎざの峰々”(by 司馬遼太郎)がそびえている。


小川が合流すると水質がぐっと良くなる

物知りMasaによれば、この山は三山冠(さんざんかん)と呼ばれその麓にこの地を愛した司馬遼太郎さんの山荘があるらしい。残念ながら去年6月の大増水で沈下橋は右岸側1/3が崩壊。9月に町議会にて財政難を理由に修復ではなく撤去が決定したと聞いていて、この橋をくぐるのはこれが最後なんだなぁと寂しい思いである。(最新情報:主に写真愛好家などからの要望を受けて今年3月に撤去の方針は白紙撤回されたそうだ。)沈下橋の直下は0.5級の瀬。瀬の途中には沈下橋の橋梁の一部と思われる巨大なコンクリートが横たわり、中途半端な増水時はかなり危険な感じがある。今日は流れにパワーがないので4艇とも問題なくクリア。流れはここでやや左に曲がり、小川との合流点手前には5年前にAzuが命名した“ワンちゃん岩”が見えてくる。(どこが犬やねん!?と良く訊かれるけど、耳の垂れたビーグル犬の横顔です)


河童の川流れを楽しむMasa

今回のコース唯一の危険なカーブをクリア

ワンちゃん岩を過ぎると間もなく支流・小川の合流点。このすぐ下流には左岸から倒れた竹が流れをさえぎる“竹のストレーナー”があり、一枚岩から海までで唯一人が死ぬかもしれない危険箇所だったので、僕らはいつもエスケープしてたんだけど、去年の増水で竹はきれいさっぱり流されて今はもうストレーナーは存在しないのでカヌーに乗ったまま通過。


菜の花のようなヒメレンゲの群生CLICK

小川の美しい水が加わってさらに透明度を増した古座川に我慢出来なくなったMasaは右岸にカヌーを着け、P.F.Dを脱ぎ去って河原を走って上流に向かい、“河童の川流れ”を楽しむ。実に無邪気な笑顔で流れるMasa。学校ではマジメな卓球部キャプテンで秀才くんキャラの彼(プライベートでカヌーや登山を楽しんでいることを一切話していないので、彼の学校でのイメージはアウトドア派の正反対らしい...笑)のこんな顔を知ってるのは僕らだけだ。


ゴールの少女峰が見えてきた!

高瀬橋を通過し、今日のコース唯一の危険な屈曲カーブも無事クリアした僕らは、左岸の牡丹岩を眺めながらさらに下流を目指す。間もなく左手に月野瀬温泉の建物、そして正面に少女峰が姿を現す。ゴールだ!
『お疲れぇ〜!』河原にはNESSYさん夫妻が笑顔でお待ちかね。


終始追い風でとても快適なダウンリバーCLICK

NESSYさんの待つ月野瀬の河原にゴール(15:00)

『そんじゃ、行こか?』全員が到着するのを待って、NESSYさんのレンジで一枚岩へダッちゃんを回収に向かう。僕らがクルマの回収に向かっている間、子供たちは川遊びを楽しんでいたようで、Azuは今年初めてのテナガエビをゲット!楽しい時間を過ごしたようだ。

カヌーや装備をダッちゃんに積み込んだ後は、GWは営業時間が短縮される月野瀬温泉ぼたん荘でひと風呂浴びてさっぱり!今夜のP泊サイトへと向かう。

 


今日も楽しい一日を過ごすことができました。

 

途中、光泉寺の子授け銀杏を見学。垂れるのは困るけど昔のように巨乳に戻りたい!と願うともちゃんは、見事に垂れ下がった銀杏の気根に抱きついてスリスリ。巨乳じゃなく美乳を目指すAzuは恥ずかしそうにタッチ(女性の願いは世代を越えて同じみたいですな...笑)。


光泉寺の子授け銀杏を見学。垂れるのは困るけど
昔のように巨乳に戻りたい!と、ともちゃん

上:幹のまん中から生えた可愛い若葉
下:恋人岬に立ち寄る

子授け銀杏を見学した僕らは3台連なって冷氷山の細い山坂道を越えて和深川沿いに国道42号線へ。夕日に黄金色に輝くシーサイドロードを走って途中、恋人岬で陸ノ黒島と沖ノ黒島の絶景を楽しみ、周参見(すさみ)ビーチへと到着する。
周参見...いかにも北海道とかにありそうな地名はよく調べてみるとやっぱり当て字でsu-sa-muyというアイヌ語(正確には縄文語)が語源なのだそうだ。Su=盆地、sa=浜、muy=入江...まさに周参見の地形を的確に表している。


左右からの波が再び出会うことから、その名がついた

すさみビーチにクルマを停めて稲積島へお散歩

ビーチの駐車場にクルマを停め、夕暮れのイカ釣りに出掛けるNESSYさんと女性陣を見送った僕とMasaはビーチの沖に浮かぶ小島・稲積島へと渡ることにする。稲積も同様に「祭礼の札の小山」という意味で、渡ると言っても防波堤で陸続きになっているので歩いて渡ることが出来る。この島は稲積島暖地性植物群落があるため1950年(昭和25年)11月には国の天然記念物に指定されていて縄文語にもある通り、漁業の守り神として信仰を集めてきており島には弁財天が祀られている。
意気揚々と防波堤伝いに島に渡った僕らだけど、防波堤から島に降り立った瞬間、道らしい道がないことに気付く。しかも日没を過ぎて足元はどんどん暗くなってきてるし...Masaと相談して今日のところはそのまま引き返すことにして、夕闇迫る防波堤に腰掛けて男ふたりで様々なことを語り合い、駐車場のダッちゃんに戻ったのだった。


NESSYさんち&女性陣が釣りに出かけてる間、
Masaはダッちゃんの中でブルースを弾く

上:NESSYさん馴染みの店でケンケン鰹をいただく
下:海岸でたむろする不良中学生みたいな僕ら

僕はビーチのベンチに座ってのんびり、Masaはダッちゃんの車内でブルースを弾いて、NESSYさん&女性陣の帰還を待つ。みんなが戻ったところで、お散歩を兼ねてNESSYさん行きつけの小料理屋Hへ徒歩で移動し、ケンケン鰹をはじめとする南紀の海の幸を肴に思う存分生ビール&焼酎を楽しむ(*ともちゃんはここでも熱燗...笑)。『クゥ〜沁みるねぇ〜!』by ともちゃん...こうして幸せなすさみの夜は更けてゆくのだった。

 


 

5/4 某海岸磯遊び&紀伊大島観光


ダッちゃんの大きな窓に映る美しい海

すさみビーチに面したパーキングで、実に快適な夜を過ごした僕ら。昨日が川だったので、今日は海の予定なんだけど、濡れて冷たいウェットスーツを着るのがイヤなので、こうしてダッちゃん物干しでハタハタと乾かす。誰が名付けた?『難民キャンプ』(涙)R42沿いの喫茶店でモーニングを食べた僕らは、去年クマノミと戯れるという素晴らしい体験をした某海岸へと向かう。NESSYさん&ルリちゃんがイカ釣りをしてる間に僕らはここの磯でシュノーケリングを楽しむつもりなのだ。


誰が名付けた“難民キャンプ”

NESSYさんちが釣りしてる間に磯遊び

9:00過ぎ某海岸に到着。“南国”紀州の海は黒潮の流れにほど近いこともあって、ただ今の水温は2℃を超えている。実際に海に足を入れてみるととても温かいけれど、天候はあいにくの薄曇りだし、風があって身体が冷えそうな感じなので、まずは普段着で磯の偵察に出発することに決める。


Masaは岩山歩きを楽しむ

じゃ〜ん!可愛いナマコでしょ?

磯伝いに岬の方へと進み、波の穏やかな入り江で海の中を覗いてみると、いくら水温が高くてもまだ5月始めってことで、美味しそう系な魚ばかりで夏のような色とりどり系はいないので、今日は無数にあるタイドプール(潮溜り)で遊ぶことに決定。冷たいウェットを着るのを渋ってたAzuの顔がパッと明るくなる(笑)。
しかしながら、タイドプールとはいっても中には深さ1m以上のもののあり、その底に美味しそうなナマコを発見したお嬢さまたち。


地球じゃないみたいな岩だらけの磯が続く

『ねぇ、パパァ〜、アレ捕ってぇ〜ん!』
上半身裸になった僕は、マスクも着けずに潜水する羽目に...僕がゲットしたナマコを掲げてメチャ嬉しそうな女性陣(変なオンナ!...笑)
『キャー、パパ素敵ぃ〜!でも、何だかエガちゃん(江頭2:50)みた〜い!』
ただ今、10:50。まさに僕は江頭10:50なのである(涙)。


両手に...ナマコ!

岩山のような磯を歩く

入り江にはかなり大きな魚影もチラチラしてるけど、狭いタイドプールに取り残されているのは、ほとんどがミニチュアのようなベイビーたちばかり。そんな中で発見したカップヌードルの麺...というよりもかんすいが良く効いた黄色っぽい高山ラーメンのちぢれ細麺はアメフラシの卵である。卵の周囲を捜索すると...いました!黄色いアメフラシ!(ウミウシ)。一瞬ブキミキモい、でも良く観察してみるとキュートなお目々が魅力的なアメフラシ。正面からマクロで撮影すると、なぜこの貝が海の牛なのかが良く分かるフォルムである。

タイドプールで見かけた生き物たちCLICK

Photo by aki with RICOH Caplio 500G wide

 

一度泳いじゃえばウェットなしでも全然冷たくない海なので、僕は腰まで海に入ってタイドプールのベイビーたちの撮影を楽しむ。(ファイントラックのストームゴージュパンツは素晴らしく水を弾くので、海から上がった後も全く身体が冷えない!)よく観察すると岩陰には体長1cmほどのキタマクラベイビーが隠れている。大人になるとデカイ上にその名前と相俟って決して可愛いとはいえないけれど、ベイビーはメチャ可愛い!他にもカゴカキダイベイビーや脱皮したてのカニの姿もあって、潜らなくても充分に楽しい磯遊びとなった。


ビーチは花盛りCLICK

シャワー大活躍!



トルコ軍艦遭難者慰霊碑(紀伊大島)

トルコ記念館から座礁地点を一望する

もちろんトルコアイスクリームを試す

灯台に向けて散策

磯遊びの後は、観光モード。NESSYさんのRANGEに続いて串本へと入り、港近くのレストランで昼食を済ませた後、紀伊大島とへ渡る。

Masaが幼稚園の頃からの念願だったトルコ記念館へ向かうのだ。(彼はトルコ軍艦の座礁事故を題材にした読書感想文で賞をとったこともある。)
記念館を見学した後は、灯台までの散策。散策路の際にあるトルコ物産を扱う土産物屋で女性陣の念願のトルコアイスクリームを食べ、灯台に上ってどこまでも続く海のパノラマビューを楽しむ。
紀伊大島を満喫した僕らは“温泉オタク”Masaの勧めで秘湯「ゆりの山温泉」へ。


灯台から見た九龍島、鯛島

ゆりの山温泉でひと風呂浴びる

ここは彼の好みにぴったり(笑)の源泉一軒宿なので当然ながら源泉掛け流し。しかも湯量が豊富なために洗い場の蛇口に水栓がない...つまり四六時中お湯が出っぱなし!というスバラシイ温泉なのだそうだ。
実際に入ってみると、流しっ放しのはずの蛇口にはちゃんと真新しいコックが付いてお湯は止められるようになっていたものの、当然ながら洗い場も源泉だし、泉質も非常に温泉らしい手触りで素晴らしく、辛口の温泉批評家・Masaもニッコリな温泉だった。


ゆりの山温泉でひと風呂浴びた僕らは、そのままR42を北上。新宮で予約電話を入れてから海山入りし、いつもお馴染みの小料理屋Kで“ナンボでも食べてエエドォ〜!”な宴会。次から次へと運ばれる料理に舌鼓を打って、楽しい時間を過ごす。


小料理屋Kで至福の時を過ごす

スパークリング大自然

明後日6日はMasaの試合があり、明日は9:00から練習があるので、我が家のGWは今夜でおしまい。明日もイカ釣りを楽しむ予定のNESSYさん&ルリちゃんとKでお別れすることになった。

それにしても、今回は安上がりだけどめちゃグルメな旅。ちゃんと計算したわけじゃないけど、たぶんこの2日間のエンゲル係数は90%を超えるだろうなぁ...(笑)
安近短ながら充分に楽しめたねぇ〜!な2泊2日の旅だった。

 

 

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