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June.2006 part.2

 

 

 

 

  

 


御神島に到着した僕ら

6月4日 マリブ・ツ−進水式(若狭湾・常神半島)

春先に我が家に届いてたのに、アレコレ忙しくて遅れに遅れたマリブツーの進水式。もう少しでツバメちゃんたちの巣になりそうなほどの長い間、我が家のエントランスにそびえ立っていたわけだけど、ようやく進水式の日を迎えることができた。
当初の我が家の計画では、進水式は慣れ親しんだ和具ノ浜か古座・九龍島で執り行なう予定にしてたんだけど、ちょうどグッドタイミングでひだださんから若狭湾・常神半島でのシーカヤッキングのお誘いをいただく。実は彼と知り合った直後から頻繁にシーカヤッキングへいざなわれてて(笑)、たぶん20回近くお断りしたんだと思うけど、それでもなお懲りずに(笑)誘って下さったおかげで、ようやく“渡りにマリブツー”なタイミングで、ひだださん&鯖さん&コッカさんのツアーに同行させていただくことになった次第だ。


マリブはこんな風にスタッキング可能

そんなわけで、昨日は宮川から戻るとすぐに休む間もなく、家族総出でツバメの作りかけの巣と糞を洗い流し、OUTBACKにスタッキングして2艇のマリブツ−を積込む。ひとりで楽々積み込めるカナディアンカヌーとは違って、マリブをスタッキングするにはどうしても、もうひとりの助けが必要。Masaに頼むと、いいよ!と気軽に手伝ってくれたんだけど、身長が170cmにも満たないくせに、はっきり言って腕力はちょっと弱い大人並み。実にラクチンな積込み作業だったのである。

遠足のようにワクワクしながら眠りに着き、今朝は少し早起きして5:30に出発。
伊勢道〜国道1号線〜水口バイパス〜名神〜北陸道...スムーズに走ってあっという間に敦賀に到着。コンビニで鯖さんの到着を待って、2台を列ねて一路常神半島へ。

ひだださんの『ダッちゃんでも全然平気ですよ〜!3艇積んで田戸に行っちゃう人が何を心配してるんですか?』という言葉通り、観光バスでも余裕で通れる快適なワインディングロードで、左手に美しい海岸線を望みながらの気持ちの良いドライブを楽しむことが出来た。

『Masa、よ〜く覚えておきなさいよ。何年かして免許をとったら、こういう場所にカノジョを連れて来るのよ〜!若い女の子だったらもうイチコロだからね!』by Mama。
イチコロって、あなた...その後も、不安定な場所で脳内に生じる物質が恋愛感情と混同しやすいから、ワインディングのドライブが効果的だとか、吊り橋がイイとか、シーカヤックもいいかもしれないとか、イタリアのクルマのマフラー音は女の子を気分良くさせるよう作曲されてるとか...母親らしからぬ姑息な秘策を息子にレクチャー。でも当の卓球オタクの息子は生返事(笑)。
そんな脱線気味の会話で盛り上がっているうちに常神に到着。
グラスボート乗り場の駐車場にクルマを停めて、マリブとその装備を漁港脇の小さなビーチへと運ぶ。


常神漁港脇のビーチで出艇準備

みんなの準備が整ったところで、フロストパックから昨夜スーパーで買ったハーフボトルの冷え冷えスパークリングワインを取り出して、進水式。
ポンッ!コルク栓が青い空に向かって飛んで、シャンパンゴールドの泡が勢い良く飛び出す...はずだったんだけど、泡が吹き出すことはなく、ナントも間の抜けた進水式。せめて豪快にマリブに振り掛けようと思ったら『もったいない!』とSTOPが掛かり、チョロチョロ...で、すぐにMamaがグビグビ(涙)
みんなでワインをひとくちづつ回し飲みしてボトルを空けた後、いよいよ海へと漕ぎ出す。


進水式のスパークリングワインを抜く

グビッグビッ...困った母親ですわ。


栃鼻に向け出発

Azu&Mamaがタンジェリンマリブ、Masa&僕が桃色吐息号に分乗してスタート。ベタ凪の海に漕ぎ出してまず気付くのは、古座でレンタルしたCOBRA Kayaksのタンデム艇との漕ぎ味の差。マリブは実にスムーズかつタッチが軽いのである。実はこの僕もマリブに乗ったのはこれが2回目。6年ほど前に宮川でにしび〜と遊んだ時にこの桃色吐息号に数分だけ乗ったことがあるだけで実際のところ初めて同然なんだけども、追い風や流れに後押しされているように軽いのだ。あぁ、そう言えば前回の古座ではデカいトリプル艇をひとりで漕いだから、こんなに軽く感じるのかなぁって思ったけど、『マリブってメチャ軽いわねぇ〜!』右舷前方を進むMamaも振り返ってそう叫んだからホントに軽いようである。


我が家はAzu&Mama、Masa&Papaのタンデム

マリブってメチャ軽いわねぇ〜!

今回タンジェリンマリブを購入するにあたって、多くのカヤックショップに訊ねたわけなんだけど、大抵はシットオントップカヤックってだけで少しバカにしたような対応をされたのも事実。僕の使い方も訊ねることなく『えっ?シットオン?アハハハ、どれも大差ないっすよ。』カヤックショップでシットオントップについて語るのは、長良川でカナディアン乗ってますって告白するのと同じぐらい恥ずべきことらしいんだけど(笑)、そんなモン売るなよ!
そんな中、用途を詳しく訊ねてくれた真面目なショップのオーナーは口を揃えて『シットオン?もし予算があればマリブツーがなかなかイイっすよ。』って答えだった。それはこういうことなんだなぁ...納得の軽さである。


栃鼻の洞窟に向かう

カヤックに乗ったまま洞窟に入る

常神半島に沿って西南西に針路を取ると、正面にいくつかの小さな島を伴った岬が見えてくる。栃鼻(...鼻ってのは岬と同義語)である。『洞窟に入ってみましょう!』鯖さんがそう叫んで、岩の隙間を抜け、一番大きな岩の島の北西側に回り込む。洞窟と聞いてぽっかりと開いたトンネルのような丸い入口を想像してたんだけど、僕らの眼前にあるのはスリットのような形状の穴。


幻想的な海の色

冒険気分満点!!

遠くから見る限り狭そうな印象だったけど、それはスケール感の違いによる錯覚で、かなりの大きさがある。中に入ると真っ暗。でも洞窟の奥には外海へと続く出口があり、そこから射し込む光が洞窟の中の海面をぼんやりと蛍光グリーンに光らせている。今日は薄曇だけど、ピーカンだったらもっと素晴らしいだろうなぁ...鯖さんの話では晴天時は僕の想像通りまさに青の洞窟!なのだそうだ。

 


天然のロックガーデン!

洞窟を出た僕らは、いよいよ栃鼻の沖に浮かぶ無人島・御神島へと向かう。なんちゃって海峡横断なわけだけど、ここは漁船が頻繁に行き来する航路なので、5艇が小さくまとまって最短距離で渡るのがルール。ひだださんを先頭に、途中定置網を避けながら800mを一気に渡り切る。GPSによればMasaと力を合わせて漕いだ時のスピードは7〜9km/h。ぐんぐん迫る御神島の島影...南北約1000m東西約300m、向かって右側のぽっこりとした山頂の海抜が約200mと先月渡った九龍島に比べて圧倒的な大きさである。


洞窟探険の後は沖に浮かぶ御神島へ

近づく無人島

島が近づくにつれ、海面の色が青系から緑系へと変わり、海底が見える水深になると透明感が素晴らしい。人の上陸を拒んでいるかのように急峻な崖が続く島の周囲に数ヶ所しかない砂浜の中で、島のイーストコーストの真ん中辺り、コンクリート製の船着場が設けられたビーチに上陸する。
想像していた砂浜ではなく、紀州の海とは明らかに色が違う赤系のものが多い玉砂利。波が打ち寄せ、引いて行く時に鳴るシャラシャラという涼やかな音がとても印象的な雰囲気の良いビーチである。


漁船の航路なので小さくまとまって海峡横断

マリブツーを美しい玉砂利が敷き詰められた波打ち際よりさらに上に上げ、積み荷を解くと、AzuとMamaが中央のハッチからシュノーケリングマスクを取り出して、いきなりビーチの前の海へと駆けてゆく。
『キャー、キッレ〜イ!』
身体の大きさが違わなければ、ほとんど同級生のようなハシャギ方...どっちが母親かワカラン(笑)


御神島の美しいビーチに到着。
海の色が全く違うのに驚く

上:到着するなり...
下:海に入るMamaとAzu

女性陣が海に飛び込んだのと時を同じくして、鯖さんが本格装備を身に着け、沖に向かって海底スレスレを潜水艦のように突き進んでゆく。ひだださんはハッチから竿とリールを取り出してルアーフィッシング。コッカさんは“来週から旦那サマ”のYさんを立派なシーカヤッカーに育てるべく(*この時点ではまだフィアンセ。この日記を書いてる今では無事旦那サマになられたことだろう...)沖に漕ぎ出して特訓開始である。


ヒトデ...背景は漁に励むMama

Masaは飛び込み!(足元に怪しい生物がっ!?)

船着場の裏側の岩壁にへばりつくように海中生物採取に夢中のMamaが最初に僕らにくれたのがヒトデ。『今日は寒いから泳がん!』宣言してたMasaもいきなり岸壁から海へジャンプ!水温が低いのもモノともせず、結局家族全員が海に入ってジャブジャブなのだ(笑)。


ひだださんはハッチから竿を取り出して釣り。我が家の面々は興味津々で見守る


ああっ群がってるぅ〜

初物はハゼ。ガシが何尾も釣れてました

ひとしきり泳いだ後、岸壁の先端でルアーフィッシングをしているひだださんの元に集まって、竿先をじっと見つめる。『ああっ、魚が群がってるぅ〜!』『引いてる引いてるぅ!』みんなで大騒ぎしちゃ釣り人の邪魔だって〜の!(笑)。最初はハゼだったけど、その後は次々とガシを釣り上げるひだださん。腕が良いのか?なかなかの釣果なのである。
間もなく、ビーチの沖を右に左に泳ぎ続けてた“謎の海中生物”こと鯖さんが水から上がってくる。彼のヤスにはアイナメがピクピク。『もっとデカいのいっぱいいるんですけどねぇ〜!』いえいえ、これで充分じゃないっすか!


先ほどの怪しい生物の正体は鯖さん

ひと潜りでアイナメをゲットです。


我が家はマリブに乗って隣のビーチへ

上陸したビーチでひと遊びした僕らは、マリブに乗って隣のビーチへ。今日は網もヤスも持ってきてないので残念ながら漁はできないけど、穏やかな浅瀬に浮かんで海中を泳ぐ多くの魚や海中生物を観察する。さすがは日本海って感じで、海水温はたぶん3月の宮川と変わらないほどで、ロングスリーブのウェットをクルマに置いてきたことを少し後悔する冷たさだ。それでもラッシュガードを脱ぎ去ったMasaは、3月の宮川でするのと同じように時折ビーチに戻っては砂利浜に寝転がって暖をとってまた海へ、の繰り返し。そこまでして泳がなくてもイイじゃん!って思わなくはないけど、楽しさのためには水温なんて気にしないのが我が家流なのである。


美しい砂利浜にフネを上げて...

全員で海中観察

岩場のイソギンチャクをイヂメる3人

もう最高ですっ!


思い思いに無人島での時間を過ごす

それでも30分も連続で泳いでいると、さすがに身体の芯まで冷えきったのか、岩場でイソギンチャクを虐待したり、波打ち際で拾った海藻を使って遊び始める子供たち。何を作ってるのかなぁって覗いてみたら、男子中学生が海藻で三つ編みしてるし(笑)。リングにした後で乾燥させてネックレスにするらしいけど、誰がそんなの身につけるんだよっ!
Azuは龍のような海藻を流木に繋いで海中をヒラヒラ泳がせて遊ぶ。『は〜い、ちゃんと泳ぐのよぉ〜。』海藻に水泳教えてどうするっ!
相変わらず、MasaもAzuも何もない場所で夢中になれる遊びを見つける天才である。


左からコッカさん、来週から旦那さん、鯖さん、Mama、Azu、Masa、ひだださん

休まず水の中に入ってたせいで身体が冷えきってしまったし、少しお腹が減ったのでマリブに乗って、みんなのいるビーチに戻り、昼食の準備。我が家は富士山キャラバンで虜になった富士宮焼そば。隣ではひだださんが焼き鳥を焼き、その向こうで鯖さんが三重県人にはお馴染みの亀八食堂でテイクアウトした“亀八スペシャル”を焼いている。岩陰ではコッカさん夫妻がお米からパエリアを調理中...なんともバラエティーに富んだ豪華なメニューである。


夢中で海藻を三つ編みする男子中学生

豪華なランチの後は午後の部スタート

そんなボリュームたっぷりの昼食をいただいた後はもう全く動く気がしないけど、再びそれぞれのカヤックに乗り込んで、楽しく過ごしたビーチを後にする。午後は僕がバウでMasaがキャプテンの位置であるスターンに座ることになる。

海上に出て気付くのは、午前中よりも少し風が出て波が高くなってきたこと。波打ち際から100mほど沖を御神島に沿って南下。南端の岩礁地帯の間を縫うように進み、島の西海岸へと出る。
島の西側は風向きの関係で、さらに波が高く、うねりをともなった状態。時折すぐ前をゆくひだださんが波間に隠れる程度の波を真正面から受けつつ、僕らは北に針路をとったまま漕ぎ続ける。


正面に常神半島

バウではじけた波が風に乗って僕の顔を洗う。この波じゃ、AzuやMamaはちょっと怖がってるんじゃないのかな?そう思った僕は、少しスピードアップして彼女たちの真横にマリブを運ぶ。『ウキャキャキャキャ!コワ面白〜い!』彼女たちは怖がるどころか、大波を越えるたびに満面の笑みを浮かべて大喜び。ま、そりゃ波ってったって普段漕いでる川の瀬に比べりゃ規則的だし、風ってったって、表面積の大きいカナディアンをシングルパドルで漕いでるのに比べりゃ平ベったいマリブをダブルパドルで漕ぐのは容易いわけだし...彼女たちのハシャギぶりも当たり前と言えば当たり前なんだけどね。


天気予報通り、風が出て波が高くなる

波を切って進むマリブツ−


御神島の外洋側はダイナミックな岩場が続く

波を切るというか潰すように進むこと15分ほどで、僕らの前に御神島西岸最大の洞窟が姿を現す。今度こそ洞窟っぽい丸い入口。入口をはさむように両側の岩には釣人の姿。鯖さんが先回りして釣人に声を掛けてくれ、僕らは安心して洞窟へと進む。栃鼻の洞窟とは違って出口はなく、そのかわりスケールが桁違いに大きい。


御神島最大の洞窟に入る

最深部は地鳴りのような波音が響く

 


観光船も入るほどの規模を誇る御神島洞窟


この色!!

波が高くなってきたので、ここでUターン

洞窟の奥には幅10m高さ10mもの巨石が鎮座していて、その両側からさらに奥へと進むことが出来る。僕らは比較的幅の広い左側に入る。残念ながらカヤックで進めるのは十数mだけで、そのさらに奥に続く深い洞窟では、少し波が高いせいだろうか?波がはじけるグワングワンという地鳴りのような音が響いている。マリブのバウが岩の割れ目に引っ掛かるとヤバそうなので、そのままバックで戻ることにする。
栃鼻の洞窟では陽光の加減がイマイチだったけど、ここは青の洞窟を彷佛とさせる海の色。まるで教会の礼拝堂のような雰囲気の洞窟に浮かんだまま青く光る海面を眺めるのだった。


お〜い、寝るな!完全に海をナメてる人たち!

御神島南端を回ると海が凪いできた

このまま島を一周するプランもあったけど、風と波の様子を勘案してUターン。もやがかかって墨絵のように見える大海原を追い風に乗って波を追越すように進む気分は最高!まるでダウンリバーしてるようで気分である。隣を漕ぐAzu&Mama艇を見ると...イナバウア−な姿勢で寝てるし(笑)。『あ〜気持ちイイ〜!眠くなっちゃった。』ちょっとリラックスし過ぎだっつうの。


Masaの嬉しそうな笑顔

栃鼻のビーチに上陸

御神島の南端を廻り込むと、それまで吹いていた風がウソのように止んで、海面は鏡のように穏やかになる。釣人たちが撤収する時間帯になり、彼らを迎えに回る漁船の往来も結構激しくなってきたので、邪魔にならないように気を付けながら、一気に栃鼻へ横断。栃鼻の脇にある小さなビーチにカヤックを着けて、2度目の休憩とする。
ひだださんの案内でビーチの後方にある山に登って断崖絶壁にひっそりとある祠にお詣り。高所恐怖症の僕にはちょっとヤバい場所なので、さっさとビーチに戻り、砂利浜で綺麗な石探しを楽しんでいるAzuにおつき合い。まるでウズラの卵みたいな素敵な模様の石ころが見つかるたび、歓声を上げて喜ぶオッサンたちが可笑しい。


ビーチから山を登って祠にお参り

実は僕のすぐ後ろは垂直の崖(30mはあるかな?)

Masaはひとりでマリブに乗り込んで、そこそこの深さがある沖に漕ぎ出す。で、マリブを左右に大きく揺らして...「沈チェック」の開始だ。


沖に出て“沈チェック”するMasa

我が家の場合、進水式と言えばつきものなのが、この「沈チェック」。新しいフネってのは、その性能が判らないぶん、乗ってて常に不安がつきまとうもの。安全な場所で思いっきり傾けて沈の予行演習するのが恒例なのだ。

体重58kg...痩せたチビに見えて、実は僕と5〜6kgしか違わないMasaなので体重を掛けたら簡単に沈すると思ったんだけど...『無理!沈出来へん!』とMasa。バランスを崩してMasaが落水してしまうことはあっても、マリブが裏返ることは全くない...要するに、いくら身体を傾けてもマリブツーは沈しないのだ!。

そこで今度は両舷にある膝を固定するためのサイストラップ(ニーストラップ)で身体とフネを一体化。思いっきり傾けると、垂直に立つ寸前でようやくクルリと裏返り、沈できた!

中空構造ゆえ裏返っても浮力は全く失われず、当然フネが沈むことはあり得ないわけで、沈の後、Masaはパドルを確保して泳ぎながらキールに片手を掛けて簡単に裏返し、パドルを放り込んでサイドから簡単によじ登って再乗艇完了。当然ながら裏返すだけで水は99%排出されるし、これまた中空構造ゆえにボトムには自動排水孔があるのでビルジポンプも不要だ。
『スッバラシイねぇ〜!』
『ホント、安心よねぇ〜』
僕らが普段乗っているトラディショナスタイルのカナディアンカヌー、そしてどこから見ても機能美が光るシーカヤックなどと比べて、カラーリング、フォルムなど、旅の道具としては“絵になる”とは言い難いけれど、正直なところ“海が怖い”僕ら家族にとって、特別なテクニックなしで安全に楽しめるという点で、素晴らしい道具を手に入れたなぁって思うのだ。(船足もそこそこ速いみたいだし)


要するにこういうフネでは沈出来ません。

そんなわけで非常に満足でハナマルなのである!(欠点はフルウェット&P.F.Dよりもビキニが似合うってことぐらいだろうか?...笑)


パドルで蒼いミズクラゲをすくう

午後の船長はMasaでした

「沈チェック」で盛り上がっているうちに、時計の針はもう16:00を回り、そろそろ帰港する時刻。
僕らはそれぞれのカヤックに乗り込んでビーチを離れることにする。青く光る水クラゲをパドルですくう“クラゲすくい”を楽しみながら栃鼻を回り、常神の湾内へと戻る。湾内に戻ると、港はもう目と鼻の先...マリブ同士で競争したりしながら、僕らは無事常神漁港脇のビーチへと戻ることが出来たのだった。
OUTBACKのルーフに置いて暖めたソーラーキャンプシャワーで簡単に足を洗い、久々に使うお着替えテントで取りあえず着替えを済ませた後、僕らは夕暮れを迎えた常神の海を眺めつつ、半島の西側に沿うワインディングロードをドライブ。


Azuひとりが漕ぐガールズ艇と最下位を脱するべくホンキで飛ばす僕ら

ソーラーシャワー大活躍

御子の集落を過ぎた辺りで、ふと山側を見上げると...何百というニホンザルが道路左の崖に座って海を眺めてる!その表情が実に哲学的で、昔見たSONYのTVCMを思い起こさせる光景だった。
常神半島の付け根にある塩辛い温泉にのんびり浸かって疲れを癒した僕らは、鯖さん御用達の和食の食堂で旨い刺身定食を食べ、すっかり日が落ちた北陸道を一路自宅へ...

紀伊半島のほとんどの川は鮎釣りが解禁になり、宮川も6/15からということで、ダウンリバーはしばらくお預け。これまではワンダリングでお茶を濁してたけど、こうしてマリブを得た我が家は今年からはしばらく海にハマることになりそう。
『楽しかったわねぇ!で、次はどこの海に行くぅ?』ともちゃんは、早くも次回の計画を...(笑)

 

 

洞窟から出るAzu&Mama艇の影が美しい

 


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