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FLAME LAYOUT

 

 

 

 

 

 

 

June.2006 part.1

 

 

 

 

  

 


宮川の河原に咲いた“野良”花

 

6月3日 宮川“補習”ソロダウンリバー

3日前の水曜にともちゃんとふたりで下ったばかりの宮川。あの日は田口大橋から汽水域寸前の度会橋までを下ったわけなんだけど、宮川最下流のダムである粟生頭首工から田口大橋までを残しているのが少しだけ心残り。そして迎えた久々の週末連休の今日、Masaはクラブ、Azuは修学旅行疲れを癒す休日ということで久々のソロ活動のチャンス到来!なのである。
ただ明日は待ちに待ったマリブ・ツーの進水式ということで、今日は大事をとって(笑)遠くの川に行くつもりは更々ないので、普段通りに家族で朝食を食べて、のんびりとOUTBACKにCAMPERを載せ、防水バッグひとつと折畳んだPEUGEOT Pacific18をカーゴルームに放り込んで10:30すぎに家を出る。
例によって休日だというのにガラガラに空いた伊勢道を南下、勢和多気ICから途中のコンビニでランチと飲み物を買ってR42を通って七保大橋へと向かう。


七保大橋から下流を望む

七保大橋下に到着

10年以上前、2m増水のココで橋脚の残骸の鉄筋でヒドイ目に遭った経験から、最近は左岸の電器屋下の河原をスタートポイントにしてたけど、今日は充分にコントロール出来る水量ってことで右岸スタート。神社の前の道を下って水辺まで数mまでOUTBACKで進み、ほんの数分で準備を整え11:30にスタート。

3日前よりもさらに水位が下がった、でも透明度はまずまずの宮川を漕ぎ出すと、いきなりカワセミのお出迎え。僕がひとりでしかも“安全パイ脳波”が彼(*♂でした)に伝わっているのか、一度はチィー!ってな声を残して飛び去ったけど、その後、彼の留まった枝に僕が近づいても全く逃げる様子はない。(流れに乗って進んだので漕がなかったけど)最終的には“もしかして剥製なんちゃうか?”って思えるほどの至近距離(...クチバシの色で彼が♂だって視認できるぐらいだからたぶん3mほど)まで接近して、美しい姿を観察することができた。


自転車を積込んでスタート準備完了

恥ずかしながらセルフタイマーで(笑)

のっけからイイ感じ!感動していると、水面スレスレを渡ってたアオスジアゲハがCAMPERのバウに留まって、ひと休み。ゆっくりと羽根を動かしながら揺れるカヌーに合わせてバランスをとっているのが微笑ましい。ふと水面を見ると毛虫が泳いでる!...というか正確には溺れてる。パドルを差し出すと上手い具合にパドルに引っ掛かって、さてどうしよう?基本的に毛虫は嫌いだし、このまま水面に浮かべたら鯉の餌にもなるだろうし...迷っていると毛虫の“オネガイ、タスケテ!”という声なき声が聞こえた気がして、岸辺の草むらに向けてパドルをひと振り(笑)...はてな?ってな顔で小首をかしげてるアオサギ、甲羅干ししてる岩から逃げないクサガメetc...オレはムツゴロウさんか!?って思うほどに生き物たちがフレンドリー...さすがはソロなのである。


澄んだ宮川をスタート

特徴的な岩々を縫うように進む

そんな感じで生き物たちとの触れあいを楽しんでいると、宮川の流れは大きく左にカーブする。カーブすると川面にいくつもの巨岩が顔を出す岩礁地帯へと入る。水量が多い時はこれがかなりの曲者で、複雑な流れを作り出して、よくカヌーを回されてしまうけど、穏やかな流れの今日はエディもほとんどない湖のような状態。簡単に接岸できるのが嬉しくて、岩から岩へと渡り歩くように進む。(但し、岩の上は鳥の糞が多くて登る気にはなれなかったけど...)
穏やかな岩礁地帯を抜けると、ヤケに静かな瀞場。しばらく進むと遠くにひときわ大きな瀬音が響いてくる。神瀬だ!ここに来るのは去年の“カヌー30km+自転車30kmソロツアー”以来のこと。あの時はたっぷりの水量が瀬を飲み込んでどこが神瀬なのか判らないぐらいだったけど、今日の水位ならちゃんとした瀬になってるに違いないので、徐々に近づいてくる神瀬を前に沈に備えて身支度を整え(ボトムに転がしてあるペットボトルやフロストバッグに無造作に置いたGPSをストラップで留めたり...)、白波の中心に向けてカヌーを運ぶ。


神瀬は今も健在!大岩のど真ん中を狙って突っ込む!!

よし、ロックオン!バウが一発目の大岩の頂点にピタリと合ったのを確認し、僕は1mの落下に備え、ボトムに着いた膝を目一杯広げてカヌーから振り落とされないようにカヌーと身体を一体化させる。カヌーの前半分が宙に浮いた瞬間、何故か瀬の音が消え、カヌーはまっ逆さまに渦巻く白波の中に突っ込んでゆく。白い波がカヌーの前半分を隠し、両舷から白い塊になった水が斜めに飛び込んでくる。数秒ののちに音が復活。バウンバウンと妙な重低音を響かせながらカヌーが大きくピッチング。面白れぇ〜!


反転流に乗って何度も楽しめる神瀬

自転車を濡らしたくはなかったんだけど...(苦笑)

大きく揺れるカヌーから身を乗り出してクロスで左側をひと掻きすると、ブゥンと鳴るほどの急激な回転でカヌーの方向が180°ピポッドターンしストリームアウト。左岸側の反転流に突き刺さるように入る。しかし穏やかなエディになってる右岸側とは違って、この反転流はかなりのパワーがあり、止まろうとする僕の努力も空しくほぼ強制的に大岩の落込みのすぐ下流に僕を運び、再び本流に飛び出したバウに強烈な水流がぶつかって、ブゥンと鳴るほどの急回転でストリームイン(笑)。こりゃ良いわ!ってことで、この自動瀬下りシステムに乗って何度か神瀬後半部を楽しんだ後、今度は必死のフェリーグライドで神瀬のど真ん中を右岸のエディに渡り、そこからカヌーを牽いて瀞場まで歩いて、大岩の落込みを3回ほど(笑)。最後はパドルをカメラに替えてパドルレスで自然流下...これはさすがに大岩の上でカヌーが真横になって死ぬかと思った(右手で水面を叩いて事なきを得たけど...笑)。


神瀬の興奮が覚めやらぬうちに野原大橋へ

この辺が一番美しいかもしれない

ま、そんな感じで30分ほどを神瀬で瀬と戯れた後、穏やかな瀞場を進んで野原大橋をくぐる。夢中で遊んでたので忘れてたけど、気が付けばセンターに載せたPEUGEOTはズブ濡れ...あ〜あ、自慢の革サドルを濡らしちゃったよ!ちょっと反省だ。
ここからは静かな宮川。左岸の砂利プラントを除けば周囲の自然は濃く、特に左岸の三角錐の山は川側半分がほぼ原生林になっていて良い雰囲気だ。


野良花に留まるチョウのつがい。まさに“蝶番”のカタチ(笑)

浅瀬をいくつか越えると正面に田口大橋の赤い橋梁。ふと左岸を見ると、河原に黄色い花束が立っている。野ノ花ではなく、明らかにこれはどこかの庭からこぼれた種が宮川を流れ下って河原に辿り着き根を張った“野良花”。野ノ花の可憐さもいいけど、野良花の幸運さ、そして悪条件の中で人の力を借りずに咲き誇る力強さというかタフさというか...転職してまさに畑違いの仕事で頑張ってる自分に似てる気がして僕は好きである。黄色い野良花にはどこからともなく蝶のつがいが繋がったまま“蝶番(ちょうつがい)”そのまんまの姿で飛んできて僕の目の前の花に留まる。お〜い、アレの最中にメシを喰う気持ちってどんなだぁ?思わず蝶に話し掛ける僕である(笑)


CLICK

CLICK

野良花の写真を撮った河原から田口大橋は目と花...じゃなく鼻の先。GPSの距離計が6.98kmを示していたので、いつもより少しだけ下流側にゴール。7.02km...セルフのガソリン給油と同じくピッタリにするのはなかなか難しいものだ(笑)。

増水ラインより上の河原にカヌーを上げて荷物をまとめた後、カヌーのそばに腰掛けてランチタイム。コンビニおにぎりを4個頬張る。スタート時点では薄曇りだった空も、ゴールした13:00頃にはすっきりとした青空に変わっていて、初夏の日射しが顔や腕をジリジリと焦がす感じだ。


ゴールの田口大橋に到着

自転車を組立てて...

河原にゴロンと横になって少し休憩した僕は、カヌーからPEUGEOTを下ろしカヌーのそばで組立てて、GPSをハンドルバーにセットしてスタートポイントに向け走り出す。田口大橋から注蓮指口へ進み、そこからは宮川沿いに上流へ。梅雨入り前の爽やかな風が河原でのランチでかいた汗を一気に吹き飛ばし、実に快適なサイクリングだ。


GPSをセットして...

アップリバーのスタート!

『小さいタイヤの折畳みじゃ、大変でしょ?』
小径ホイールのフォールディングバイクまんまのフォルムをしたPEUGEOTを一見してほとんどの人がそう言うけど、PEUGEOT Pacificはホームセンターにあるような折畳み自転車とは全くの別物。複雑な折畳み機能で前後サスペンションを装備しながらも重さは驚異のアンダ−11kg。8段変速を駆使してそれなりに漕げば、時速30km/hで巡行することも全然苦にならないスグレモノなのである(BD-1のOEMなので...)
実際、今回のアップダウンがある田口大橋〜七保大橋8kmを20分以内で走り抜け、最高速度は42.5km/hとちょっとしたミニバイク並みである。
七保大橋右岸の進入路から橋の下の河原へと進み、無事OUTBACKに辿り着いた僕は、その場でPEUGEOTを畳んでカーゴルームに積込み、田口大橋へと戻る。田口大橋でカヌーと装備一式を載せた後は、もう帰るだけだ。


20分ほどで七保大橋に到着

エアコンを切って窓を全開にすると僕の頬を激しく打つ初夏の風。風の音に混じって低く響くボクサー6の咆哮。iPodのホイールを操作してしてシャッフルを選ぶと、一発目に流れたのがビリージョーの“Honesty♪”


河原の道を家へ!

『ぶぉ〜ねってぃぃぃ〜さっちゃんろんりわぁ〜』...小学6年生の時にカタカナに直して覚えた僕の洋楽カラオケ18番を口ずさみながら、LAWSONで買った“大人のほろ苦カフェオレ”をチューチュー(笑)...ホントに安上がりなオッサンの休日なのであった。

Honesty is such a lonely word.
Everyone is so untrue.
Honesty is hardly ever heard.
And mostly what I need from you.

誠実さ、なんと寂しい言葉だろう
世の中、すべて嘘ばかり
誠実さなんて、求めちゃいけないんだ。
でも僕が君に求めるのは、ただそれだけなんだ。

(Honesty♪by Billy Joel)

小学6年生の時にこの歌詞に共感し、40歳でこれを鼻で笑う...マセガキと甘っちょろいオッサン...反対だっつうの(爆笑)

 


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Special Thanks to
 

Downriver Deta 2006.4.16

START

七保大橋

漕行時間

1時間27分

GOAL

田口大橋

停止時間

17分

水位

-1.25m(対渇水時+10cm)

平均速度

4.8km/h

高低差

12.0 m

最高速度

13.4km/h(神瀬)

平均斜度

1.71‰

気温

最高26.3℃/最低15.7℃

距離

7.02km

風速

平均2.0m/ 瞬間最大南東4.3m

 

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