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FLAME LAYOUT

 

 

 

 

 

 

 

March.2006 part.1

 

 

 

 

  

 


霧ヶ峰山頂からゴキゲンで滑り降りるAzu&Masa

3月4-5日 リゾートライフ in 車山(長野県・車山高原スキー場)

やっと野遊びな気分な我が家...なんてのはウソで、実は僕らの気持ちも僕らを取り巻く環境も、まだそこまで落ち着いてはいない。正直なところこのタイミングで野に出て遊んでも、自然が僕らの心を癒してくれるのか?自然の中で過ごす時間を心から楽しめるのかどうかさえ自信がないのだ。でも、冷静かつ客観的に自分達を視た時、今の状態は普通じゃないわけで、せめて自分達らしい日常を取り戻したい!...そんな願いを胸に僕らは少し無理をして野遊びを再開することにした。
今日の目的地は2週間前の2/18に一旦出発したものの緊急連絡を受けてUターンし、病院からキャンセル電話を入れた車山高原の“リゾートイン・ミスティ”。当日のドタキャンにもかかわらず、快く無条件でキャンセルを受付けていただいたこともあって、僕らのリスタートはここからと決めていた...当然のことである。


中央自動車道から望む木曽駒ヶ岳

事故渋滞のおかげでビーナスラインをドライブ

早朝4:00起床〜4:40に家を出て制限速度+α(笑)で一気に中央道・諏訪ICへと向かう。諏訪ICまで3時間足らずの極めてスムーズなドライブだ。
ところが茅野市に入り、大門街道「河童の湯」を過ぎた辺りで突然渋滞が始まる。今日は良いお天気だしスキー客も多いのかなぁ〜なんて家族で呑気にお喋りを楽しむ。ここ最近の急激な環境の変化を経験して、少々のことでは動じなくなっている僕らだ(笑)。
しばらくすると数台のパトカーがけたたましいサイレンを鳴らして僕らを追い越してゆく。これまでなら、目的地まであと数kmで渋滞に巻き込まれた自分達のアンラッキーを呪い、家族全員が不機嫌になるところだけど、今日の僕らは『事故の当事者に比べればまだ渋滞にハマるぐらいならラッキーだよね。』『しゃぁない、しゃあない。』なんて言いながら、お喋りを続ける。
ところが、そのまま待つこと1時間半...全く動かない。さすがにこのまま動かないのはマズイ状況なので、大門街道をUターンしてビーナスラインから蓼科高原〜白樺湖廻りで車山へと入る。(この時点で2時間遅れ。ちなみに事故はチェーン装着作業中の人を後続車がはねた死亡事故だったらしい。)そんな感じで大門街道が通れなくてやむなく通ったビーナスラインは間近に蓼科山を望む実に素敵なルート。
『渋滞のおかげでこんな素敵な道をドライブできてツイてるよなぁ〜!』
渋滞に巻き込まれて2時間もロスしたというのに、久々の野遊びが嬉しくてたまらない僕らの考えはあくまでポジティヴなんです。


八ヶ岳の稜線に覗く富士山

蓼科山〜八ヶ岳に向かって滑る我が家

到着は遅れたものの驚異のスピード着替えの甲斐あって、結局スキーのスタートは10:30。しかも今日は車山に泊まるわけなので焦ることはないってことで、ゆったりした気持ちでまずはスカイライナー(クワッド)とスカイパノラマ(クワッド)の2本のリフトを乗継いで霧ヶ峰(車山)山頂を目指す。
天候は雲ひとつない晴れ!ピーカン&無風の山頂に立つと間近の八ヶ岳連峰と蓼科山を始め、北〜南アルプス、そして富士山と360°のパノラマ!八ヶ岳の稜線に顔を覗かせる富士山をバックにお決まりの記念撮影をした僕らは、まずは足慣らしってことで2kmのパノラマコースをのんびりと滑る。
今年のスキーは気温が低いことが多かったからか、-8℃の車山がとても暖かく感じるから不思議だ。3月だけにゲレンデの所々にスケートリンクのような青く光るアイスバーンが顔を覗かせているけど、ほとんどの部分は粉雪の圧雪が覆っていて危険はないし、エッジが立てるシャーッ!ってな小気味良い音が響いて快適な滑り心地だ。
去年までならここでもう一度初級向けコースを滑って徐々にレベルを上げていくところだけど、今日の2本目は第4ロマンスペアに乗ってmax.35°Av.25°のビーナスコースに挑戦。


雲ひとつないピーカン!無風!
八ヶ岳と富士山が美しい(山頂にて)

上:いきなりビーナスコースに飛び込むMasa
下:クロスコースをカッ飛ぶ

第4ロマンスは鈍足で不便だけど、スピードがゆっくりな分、ビーナスコースを滑るスキーヤーを観察するには絶好のリフト。僕とMasaが見てた時は偶然あまり上手じゃない人達が滑っていて、滑り出し直後に転倒し、漫画みたいに『あれぇぇぇ〜!』という絶叫を残してスピンしながらコースの中ほどまで“滑落”してゆくスキーヤーや、『ぎゃっ!ぎゅっ!ぎゃふん!』と前方3回転半するボーダーなどなど笑っちゃいけないけど笑っちゃう人たちばかり。とにかく、スタート直後にスケートリンクのような青い氷面が露出していて、転倒したら最後、誰か止めてぇ〜!になっちゃうようだ。


ビーナスコースを攻めるMasa

 

そんなわけで、僕とMasaは『最初は慎重にラインを選ぼうな!』と約束してビーナスコースをスタート。
ところが!Masaは身体を正面に向けたまま“ジャッ!ジャッ!”と跳ぶように細かくターンして一気に滑り降りてゆく。Masaがターンするたびに雪煙が2mもの高さまで上がって彼の後ろ姿を覆い隠す。おぉ〜約束と違うやん!


ロマンスリフトでスラロームCへ向かうMama&Azu

Masaは人の少ないビーナスCばかり。

息子よりも遅いのは父親の沽券に関わるので、しょうがなく僕もスピードを殺さず思い切って飛ばす。
ワハハハ...キッモチイイィィ〜!この瞬間、僕ら親子は去年よりも間違いなく上達している自分に気付き、そんな自分に酔いしれるのだ(笑)。
『おい、オモロかったな!』
『ヒヒヒヒ、サイコー!』
僕らは親指を立ててGood!の合図をして、コース下部の緩やかな雪面を並んで滑りながら笑顔でハイタッチを繰り返す。


max.38°を攻める!

Azuはクロスコースがお気に召したよう(笑)

MamaとAzuはビーナスコースは少し斜度がキツ過ぎるので、第4と並行して走る第5ロマンスペアリフトで上るスラロームコースやスカイジェッタで上がるビーナスの下半分を滑る。Mamaはあまり気乗りしてないようだったけど、途中からAzuがクロスコースの魅力にハマってしまい、何度か滑るうちにコブでジャンプするほどのスピードで飛ばし始める。

 


青々と光るスケートリンクのような部分を避けて飛ばすMasa

スキー場入口のレストラン「ヨーデル」で少し早めのランチを楽しんだ後、午後はMasa&僕とAzu&Mamaの二組に分かれてスキーを楽しむことに。(もはや“弾丸ボーイ”のMasaと“まったりスキー”のAzuが同じコースで同時に楽しむことは不可能になりつつあるので...)再びMasaと僕はビーナスコースへ。車山の東斜面に作られたゲレンデレイアウトのせいで午後からのスキー場全体が日陰となり、午前とは全く違う雪質で少し戸惑うけれど、ゲレンデ下部から見上げるとスキーヤーが巻き上げる雪煙が逆光に輝く様がとても美しくて、思わず滑るのを忘れて写真撮影に夢中になってしまうほどだ。


東に開けたゲレンデレイアウトなので午後は足長(笑)

逆光が美しい!

最初は写真を撮られるのを嫌がってたMasaだけど、自分の滑りを確認できることが何よりも嬉しいようで、ムービーを撮ってやると大喜び。ビーナスコースを猛スピードで滑り下り、僕の目前でワザと派手に雪煙をあげたり、コブで小さくジャンプして見せたりと、秘めたる“カブキ者”の片鱗を見せてくれた。16:00を回り、山頂の向こうに太陽が隠れると、風が強まって「本州で最も平均気温が低いスキー場」である車山高原は一気に気温が下がり、極端に寒さを感じ始める。スカイジェッタ乗場で偶然Azu&Mamaと出会ったのを機に、最後に4人でパノラマを1本滑って、今日のスキーはThe End。ミスティのシャトルワゴンで宿に戻る。


雪煙を上げてビーナス下部をゆくMama

同じくAzu


同じくMasa。スピードの違いがアリアリ(笑)

部屋に戻った僕らは着替えを済ませ、各部屋備え付けのバスで身体を暖め、窓から夕暮れで茜色に輝く雪山を眺めながらのんびりと過ごす。18:00部屋の電話が鳴って、お待ちかねのディナータイム。いそいそと階下のダイニングルームに入る僕らだ。赤々と燃える暖炉を眺めながらミスティご自慢のフルコースディナーを堪能する贅沢な時間。『もしも、あのまま渋滞が続いて仮に今日スキーが出来なくても、ワタシこの食事にさえありつけたら怒らないわぁ〜!』Mamaのそんな言葉に家族全員でうんうんうん(笑)。
『そう言えば、去年って結婚記念日ディナーに行ってなかったけど、今日のディナーをその代わりにしてもいいだろか?』Mamaは笑顔でこっくり(笑)


スキーなんかよりこれが楽しみっ!by Mama

ナイフ&フォークも少し慣れて来たかな?

...そんな幸せな時間を過ごした後、趣味の良いインテリアとほの暗い間接照明が落ち着きを演出する部屋に帰って、豊富なビデオライブラリに準備された数ある最新作の中からMasa&Azuの希望で『ブリジッドジョーンズの日記』を観る(ちなみに僕だけ爆睡)。もしも先日の父の死がなければ、夕食の後にミスティのバーでジャックダニエルでも飲みながらオーナーご夫妻とアレコレお話しをしたかったのだけども、今夜は少し家族で過ごしたい気分だ。

つかの間の非日常が日常を呼び起こす...“新生”我が家の野遊び第一弾は実に愉快で有意義な車山の一日。仕事と家族での遊びという我が家の大切な両輪が再び廻り始めた記念すべき一日はこうして幕を閉じた。



RESORT INN " MISTY "


 

いつもなら朝食ギリギリまでベッドから出ない“低血圧”な僕だけど、昨夜は『ブリジッドジョーンズの日記』を子守唄に早めに床に着いたこともあって6:00に目を覚ます。で、コンタクトレンズを入れて窓のカーテンを開け、窓際のライティングデスクに座ってiBookを開いてメールチェックをしながら、時折窓の外の白樺の木を見やる...去年のように啄木鳥が姿を現すのを期待しているのだ。
残念ながら今年はその姿を見ることが出来なかったけれど、群青色から茜色、黄金色へと刻々と変化する山並みを見ていると心が洗われる思いである。


Resort Inn Mistyの朝

昨日にもましてピーカン!

8:00から朝食。今朝はとても美味しいホットドッグ。砂糖とミルクをたっぷりと入れたコーヒーが心と身体に染み渡る。9:00、着替えをした僕らは荷物をまとめてチェックアウトを済ませ(何と、今回準備していた先日のドタキャンのキャンセル料を受け取ってもらえなかった!)ミスティシャトルワゴンでゲレンデへ。昨日に引き続いて今日もピーカン!しかも今朝は断然暖かい!昨日と同じように2本のクワッドリフトを乗り継いで山頂へ。昨日よりもくっきりと見える富士山は山梨県側の雪面がピカピカ光って本当にキレイだ。


霧ヶ峰(車山)山頂にて

最初にパノラマを家族4人で滑った後、例によって男組&女組に別れてスキーイングを楽しむ。Masaと僕は事前の取り決め通り、今日はスポーツマンコースへ。Max.38°とビーナスコースよりも3°ほど急傾斜だけど、雪面がフラットでサラサラの粉雪に覆われていることもあって、非常に滑りやすい。しかも、滑り降りた場所がちょうどスカイジェッタの降り場となるので、そのままクロスコースやスラロームコースでタイムアタックを楽しめるのもいい。

 


山頂からのパノラマ
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スキー2日目も山頂からスタート

念願のクレープで腹ごしらえ

そんなわけで、僕とMasaは鈍足だけど空いてる第4ロマンスリフト→スポーツマンコース→クロスコースorスラロームコース→ビーナスコース下部という “車山高原オイシイとこ取り”ばかりを繰り返し20回ほど滑る。Mama&Azuは比較的速く短いスカイジェッタを無数に滑り少し疲れたところで、山麓のクレープ屋で一休み。今日は13:00にはスキーを終える予定なので、10時のティータイムにここの巨大なクレープでお腹を満たし、そのぶん昼食を遅らせて時間ギリギリまで滑り続ける計画なのだ。


スラロームコースでタイムアタック!

食べきれないクレープを全て子供たちに食べてもらった後、僕らはラストスパート!とばかりに鬼のように滑り続ける。休憩は一切なし!ただひたすら滑る滑る!!おかげでタイムリミットの13:00を迎える前にヘトヘトになって12:30に誰からともなくスキーを外し、ミスティワゴンの待ち合わせ場所へ。

『もうスキーはいいよ。』
『充分よね、これで。』
『今年はこれが最後でいいよ。』
...家族全員スキーは食傷気味のようだ(笑)。


スポーツマンコースをゆくMasa

13:00でスキーを終えMistyへ戻る

13:00ジャストにミスティワゴンで宿に戻った後、室内で着替えを済ませた僕らはミスティにお別れを告げて13:15には帰宅の途に。OUTBACKのリアシートではMasaをチェアマンに“信州温泉ガイド”を開いて帰り際に立ち寄る温泉アレコレ相談開始。Mamaはビーナスラインや女神湖の名の由来ともなった我が国最古の国宝である「縄文のビーナス」を拝観できる茅野市尖石縄文考古館の隣にある「縄文の湯」がオススメだった(寄り道が最小限で済むし)けれど、Masaはひそかに違う温泉に行きたいようだ。...と言うのも、あらゆる面で趣味志向が異なる僕とMasaだけど、唯一共感できる変な趣味がある...それを言葉で説明するのは難しいけれど、シンプルに言えば「変わったネーミングが好き」なのである。


毒沢温泉「神乃湯」

これだけじゃ意味が解らないので、例を挙げて説明すると、いわゆる「イメージの悪い文字」、例えば“糞”とか“悪”とか“汚”とかを堂々と使った地名や店名、商品名に何とも言えぬ魅力を感じるのだ。シモネタ系の比良山の「金糞峠」、赤目48滝の「へこきまんじゅう」なんてのは最上級だし、よく考えたら少しおどろおどろしい「白骨温泉」もかなりポイントが高い。さらにそれが秘境だったり、珍品だったりすると、もう我慢出来なくなって多少無理しても必ず体験したくなる...ともちゃんやAzuに呆れられつつも(笑)。
そんなわけで、僕らが向かったのは、その類い。実はMasaは数年前から行きたくて行きたくて仕方なかったんだけども、(実際のところ、それほど秘境ってな場所ではなく、行こうと思えばいつでも行けるはずなのだけど...)いつも時間がなかったり疲れてたりして行けなかった温泉。その名も『毒沢温泉(鉱泉)』

何たって“毒”だもんねぇ(笑)。含鉄アルミニウム硫酸塩冷鉱泉で強烈なオレンジ色の湯は飲用も出来るけど、例えるなら強烈なレモンスカッシュ味(笑)。毒とは名ばかりで、実はかなりの効能が期待出来るみたいだ。最初に訪れた“日本秘湯を守る会”の提灯が掛かった「神乃湯」の方は、受付のおばちゃんがシレッと『一時間待ちね。』なんて言うので諦めて、毒沢鉱泉“元湯”である「宮乃湯」へ。思わず『泊まりじゃなくても温泉は入れますか?』なんて訊ねてしまうほど閑散としてて、案内された浴場は真っ暗。『あ、自分で電気つけてね。』なんて言われて顔を見合わせてニヤリ!な僕ら。つまり我が家の貸切ってわけだ!!怪しげな雰囲気といい、良い意味での“バッチイ”感じと言い、喋りだしたら止まらないぜ!な女将さんのキャラといい、僕とMasaにとっては120点。で、MamaとAzuにとっては20点(笑)...要するにあの「那智天然温泉」や「仁淀・蘇鶴温泉」と同じ評価なのだ(笑)。


でも入浴したのは「宮乃湯」

毒沢鉱泉で身もココロもホカホカに暖まった僕らは、長野道・岡谷ICから中央自動車道へ。中央道に合流して間もなく、『ワタシ、今日はあまり疲れてないから運転代わりましょうか?』とMamaの天使の声。で、そこからMamaの運転するOUTBACKのナビシートを少し倒して、ウトウトと超・幸せな微睡みタイムを楽しみ、気が付けば自宅!という何とも素敵な帰り道を過ごすことが出来た。

今回のような一泊の旅はともかく、日帰りの野遊びだとひとりで運転するのは片道400km往復800kmまでが限界。(それ以上になると翌日に疲れが残ってしまうことが多い...涙)今回のようにMamaがたとえ200kmでも運転してくれれば、僕らの日帰り行動半径は一気に1200kmまでOK!!連休が取りづらくなった今、こうして我が家の“足が伸びた”ことはすごいパワーになる...今度は日帰りで新潟ぐらいまで足を伸ばそうかなぁ...なんてね(笑)。

 

 


QuickTime Movie 2.7MB  

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