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November.2005 part.3

  

 

 

 

 

 

 

11月23日 青蓮寺湖紅葉ワンダリング 

知合ってすぐ実際にお会いする機会に恵まれるひと。何年経ってもなかなかお会い出来ないひと...ま、だいたい顔を合わせる前に知合いになっちゃうなんてこと自体が不自然なはずなんだけども、インターネットは時にそんなあり得ない順番で人と人を繋ぐ。今日はtahoeさんに誘われて青蓮寺湖でレイクワンダリングである。Mad River tahoeに乗るカヌーイスト・tahoeさんとはネット上で知合ってはや3年。その間に2回づつ誘って誘われ、お会いするチャンスはなくはなかったのだけれどお互いの都合が合わずに対面を果たせていない。実は今回も僕の方が仕事が入ってしまいキャンセルとなりかけたんだけども、前日になって仕事の方がキャンセルになって5度目の正直で対面が実現することになった次第。


2艇積みを完了したOUTBACK(前日)

基本的に“インテリで才能あるヒゲ男”が大好き(笑)なMamaもtahoeさんにお会いするのを楽しみにしてて、前夜までOUTBACKに初の3艇積みで家族全員参加のつもりで準備してたところが、朝になってMasaが『オレ、今日は行かない。勉強するっ!』と言い出して、Mamaの企みは外れてしまう。
一昨日から期末テストウィークに入ったMasa。一学期の中間テストから一歩一歩成績アップを続け、『なんだか最近勉強が面白いんだよなぁ...。』といよいよマジに勉強する気になり始めた彼を無理に遊びに誘うのはさすがにマズイので、今日はPapaだけのソロ活動。せっかくセットしたMagic-o-carrier Ver.3を取り外し、オーソドックスな1艇積みにして8:45に家を出る。
さすがに分水嶺を越えるだけに宮川よりも遠いとはいえ、青蓮寺湖までは40〜50分の道のり。途中でランチの買い出しをしてたので約束よりも10分ほど遅れて9:40過ぎに到着。

ダム湖の船着場にはtahoeさん&次男yuuji君とまさよしさんご夫妻がすでに到着されていて、出艇準備中。なんだか前に何度もお会いしてるかのように軽〜い挨拶を済ませ、すぐにカヌーを湖面に降ろしてワンダリングのスタートだ。


広い湖面に浮かぶ2艇のオリーブカラーカヌー


鏡のように凪いだ湖面を進むtahoeさんとyuujiくん

お揃いのFeathercraftのまさよしさんご夫妻

快晴&無風!の青蓮寺湖。湖面は鏡のように凪いで両岸に迫る森の木々は微動だにしない。
三脚に据えたカメラで動画を撮ってもスチール写真にしか見えないなぁ...あまりの無風状態にそんなことを考えてひとりで苦笑しつつパドルを鏡に突き立てる。真横には淡色のウッドガンネルが美しいMad river tahoeの乗ったtahoeさん親子、後方にはティールとレッド2艇のFeatherCraft Kafuna(...ですよね?)にそれぞれ乗り込んだまさよしさん夫妻が静かに漕ぎ進んでいる。時折それぞれが何とな〜く近づいて一言ふた言の短い会話を交わしながら漕ぐ。やんちゃな子供達がいない大人のカヌーツーリングはあくまでも静かなのである。


かなりのスピードで疾走するMadriver tahoe

流木の流入を防ぐ柵を越えて上流へ

湖岸の色付き始めた紅葉を眺めつつ、湖の形に沿って緩やかに右にカーブをとると、左岸にバスボートが1艇。そのバサーが開けたのか、ダムに流れ込む流木を防ぐ目的で設置されたフロートフェンスの開口部は開いた状態なので僕らはそのまま通過する。正面に橋。橋をくぐってさらに針路を右にとると、ここからが青蓮寺湖の真骨頂!ブロッコリーのようにも見える広葉樹に包まれた左岸(今は右手)の断崖絶壁が垂直に湖面に落込んでいる絶景ポイントである。


水没した立木群をゆく

自然に溶け込むすずこさんの勇姿


堰堤付近の見事な紅葉

太陽は正面上方。降り注ぐ晩秋の陽光がふわりと僕らを包む。本来、昼間の太陽は白く、そこから射す光に色はないはず。でも今日は暖色系の紅葉に覆われた木々と相俟って、小さな子供が風景画の左上に必ず描く太陽のように見えないはずの遠赤外線が空気をほんのりオレンジ色に染めてるような(?)錯覚を覚える。


羅漢岩

逆光でまるで電球のように黄金色に輝くススキ


堰堤上の透明感はやはり素晴らしい

左手に羅漢岩の男性的な岩肌を見上げ、行者の滝の水音を遠くに聞きつつ、羅漢滝の下へ。去年はしっかり滝らしい滝だったけれど、今日は流れ落ちる水も涸れて滝に見えないのが残念だ。水没した立木の森を抜け、逆光で黄金色に輝くススキのあまりの美しさに見とれているうちに、谷幅が急激に狭まり、目前に堰堤が見えてくる。去年は堰堤の高さが2〜40cmほどで堰堤の中央からカヌーを上げたけど、今日はダム湖の水位が1m以上も低く、人の背丈ほどもあって右手の魚道を上げるしかなさそうだ。魚道にはARFEQのファルトの先客がいて、ひとりで堰堤の上にカヌーを引き上げるのに苦労していたのでみんなで手助けをして、僕らも1艇づつ順番にフネを堰堤上にポーテージする。


暖かな陽光が僕とカヌーに降り注ぐ

山を見上げてゴキゲンなtahoeさん

堰堤の上は、ダム湖の“それなりの”水質とは打って変わって透明度抜群。堰堤で一旦流れが止まることもあって細かな砂やシルトがたまってて清冽とは言えないかもしれないけど、とても良い感じだ。Tahoeさんとyuuji君は意味もなく水の中に入って空と山を見上げて満面の笑み。半袖のyuuji君は下手すると泳ぎかねない危うさがあって、ふと期末テストの勉強中...であろうMasaの顔が思い浮かぶ。全ての艇をポーテージし終えた僕らは再びカヌーに乗って上流を目指すけど、すぐに渓流の漕行限界ポイントに着いてしまい、そこでカヌーを岸に着けてランチタイムとする。


漕行限界地点でカヌーを停める

いつもならラーメン&おにぎりのワンパターンが多いけど、今回はグルメなtahoeさん&まさよしさんがご一緒いただいたこともあって豪華なランチ。 こんな場所で本格ジンギスカン(tahoeさんは重い鋳鉄のジンギスカン鍋を持参!)、おでん、手作りおにぎり食べ放題にワインまで抜いてしまうのだから畏れ入る。え?僕?僕は飛騨地鶏の“けいちゃん”の野菜炒め...す、すみません(涙)。


飛騨名産“けいちゃん”

山から出て来たニホンザルの群れ

河原に座って素敵な会話を楽しんでいると対岸の木々が激しく揺れる。キキー!ホゥホゥ!ニホンザルのようだ。初めに若いサルが出て来て取っ組み合いのケンカ。しばらくすると子ザルを抱いた真っ白な体毛を持つ母ザルを含む十数匹の集団が僕らと目と鼻の先にある対岸を悠々と歩いて行く。若い連中は器用に木に登り枝を揺さぶって赤く色付いた木の葉を落とし、小さな実を摘んでのんびりと食べる。川を挟んでいることが彼らを安心させているのか?それとも本能的に僕らが危険な人間ではないことを察知しているのか?とにかく至近距離である。
里山ならば、大声を出したり石を投げつけて脅かすべきだろうけど、ここは間違いなく彼らのテリトリー。僕らはあくまで侵入者なので、“お邪魔してま〜す”ってな態度で彼らの通過を静かに見守るのがルール。


のんびり過ごした後、寒さで帰ることに

すでに太陽が隠れて薄暗い渓谷をゆく

何故か頭の中に♪真っ赤なお尻のオサァルさんはぁ〜、いっつもみんなのぉ〜人気者ぉ〜♪(字足らず!)という音楽が鳴り響き、tahoeさん親子&まさよしさん夫妻の前で思わず歌ってしまいそうになったけど、バカだと思われるので思いとどまった(笑)。
一時間ほど過ごしていると、太陽は対岸にそびえる山の影に入って僕らのいる河原は完全に日陰となる。そうなるとさすがは11月の終わりってことで急に寒さが襲って来て、僕らはたまらずカヌーに乗って帰途につく。


ニッポンの秋に映えるFeathercraft


穏やかな秋の陽光を浴びて進む

完全に凪いだ湖面を切り裂く航跡

往路の逆光紅葉も美しいけれど、やはり青空を背景にした順光は彩りのコントラストがさらに強い。相変わらず広い湖面は無風で、4艇のカヌー&カヤックが刻む航跡だけが鏡のように凪いだ水面に映った紅葉の鏡像をゆらゆらと揺らす。間もなくコンクリートの橋をくぐり、フロートフェンスへ。帰り道は開口部が閉じていたので、yuuji君がフロートによじ登ってハンドルを回して僕らを通してくれる。


イイ親子のイイ笑顔

のんびりと進んで、いよいよ左手にスタートポイントの船着場。ついにゴール!...のはずなんだけど、僕らはそのまま上陸することなく湖の真ん中に留まって並んでカヌーを浮かべたままで、なんと一時間近くおしゃべり。川では絶対に出来ない湖ならではの過ごし方...新しいカヌーの愉しみを発見した気がしてちょっと嬉しくなってしまった。


船着場前をカヌーで散策するtahoeさん

湖面が山の影に入った途端寒さが忍び寄る

16:00前になると湖面に山の影が落ちて対岸の紅葉の色がさらに強まった感じ。でも一気に気温が下がり始めたので、僕らはカヌーを船着場に寄せて紅葉ワンダリングを終えることにした。それぞれのフネと装備をクルマに積込んで、船着場であれこれ立ち話。ここでも話は全く尽きそうもなく、次回はガンメタアストロに赤いCAMPERを載せたあの人も一緒に焚き火を囲んでエンドレスで話しましょう...そんな約束を交わし、僕らは夕暮れの青蓮寺湖を後にした。

 

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