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August.2005 part.8

 

 

 

  

 

 

 


ピーカンだけど、魚たちはフレンドリー

 

8月27日 見たか?聞いたか?シッタカ!(和具ノ浜)

昨日からMasaは市主催の“スポーツ教室”なる催しに参加している。もちろん種目は卓球。普段のクラブ活動は顧問の先生や先輩に指導されているんだけど、この時だけは卓球選手、あるいは卓球の専任コーチに指導してもらうことができるので、彼にとっては、もう最高!な機会なのだ。この時ばかりは山積みの夏休みの宿題のことを忘れて、思う存分卓球に打ち込むことが出来るので連日1時、2時までの宿題&期初テスト勉強の疲れも見せず元気に『いってきま〜す!』と自転車に乗って出掛けて行くのだ。

さて、Masaの『いってきま〜す!』の後、残された僕ら3人家族は8:00過ぎから家族会議。

『どこへ行こう?』
『今からじゃ遠いところはちょっと無理ね。』『じゃ、近場で済まそうよ。』

一言二言の会話で行き先決定...いそいそとダッちゃんに遊び道具を満載して8:30ダッちゃんの窓に広がる青空にみんなニコニコなスタート。

今日の場合、Masaが帰宅する5時までには戻らないとMasaが可哀想だし、何年ぶりかにMasaの幼なじみのあーちゃんちと夕食をご一緒することになってる(*思春期を迎えたMasaとあーちゃんがどんな反応をするか、楽しみ!!)なので、今日の遊び場は“我が家から90分の亜熱帯”こと和具ノ浜。


お盆の喧噪は何処へ...空いてます

台風一過で水量アップ間違いなしの宮川で、僕、Mama、Azuという初めての組み合わせの「トリプルダウンリバー」や波の残る国府浜で「うひゃひゃボディボード」ってプランも少し頭をよぎったけど、宮川通い15年の勘で今日は濁っているに違いないと感じたし(この勘が大当たり!R42から見る宮川はコーヒー色に濁りきってました)、伊勢道を眺めると、今日は台風一過の青空ってことで年に何度もないチャンス!とばかりに、サーフボードを載せて南を目指しているクルマがたくさん見えたので、“なんちゃって”ボディボーダーの我が家が前をウロチョロして迷惑になってもいけないので『やっぱ、和具でしょ!』なのです(笑)。


台風一過の青空

我が家のゲストの皆さんのHPでお盆の時期、和具が駐車場が満車になるほど混雑してたって話を聞いていたので、今日は時間が遅いしなぁ...と、ちょっとドキドキしながら和具トンネルを抜けると、拍子抜けするほど空いてる駐車場。どうだろ?クルマは4〜5台ってところ。


波打ち際から10mでこの光景が...秋です。

いつもの場所にダッちゃんを停め、車内でさっさとウェットに着替え、ビーチにL.L.Beanのシェルターの“特設我が家専用海の家”を設けて、すぐに海へ!

ほぼ一ヶ月ぶり、久々の和具。ほんの一日前に台風が最接近してたこともあって、かなり濁りが入っていて、透明度はキレイな時の半分ほど。でも人が少ないからか、ブイとロープの内側、遊泳区域内にも多くの魚が泳いでてとてもイイ感じ。一ヶ月前、ここではソラスズメダイばかりだったけど、今日はオヤビッチャが多く見られ、早くも秋の表情だ。

オヤビッチャを追いかけて写真を撮っていると、Azuが猛烈なバタ足で沖に向かっているのが見える。彼女の前方数mには巨大なボラの群れ。ボラたちとほぼ同じスピードだ。

どこまで行くんだろ?と見守っていると、スムーズにブイとロープの下をくぐり、沖へ...お兄ちゃんがいないと急に逞しくなっちゃうAzuなのだ(笑)。


バタ足Azu。速い!

潜水も慣れたもの。

 

遊泳区域を外れて沖へと泳ぎ出すAzu

『逃げられちゃった!』バツの悪そうな顔で戻ってきたAzuは、水深2mほどの浅瀬で躊躇しているMamaに近づいて、立ち泳ぎのまま潜水の指導。
『頭を真下に向けるのよ。そうしたらスゥ〜って潜れるから。』
一昨年、僕がAzuに潜水を教えた時と一語一句同じ指導(笑)。
先日、スイミングスクールのバッジテスト(50mバタフライ)で何と1秒遅れで不合格になった彼女。ちょっと落ち込んでたけど、Mamaに潜水を教えてる姿を見ると、早くも立ち直った模様(笑)。

そんな感じでふたりがMamaの潜水特訓をやってる間、僕は鳥居の岩場からさらに島勝漁港の方へ泳いで行って、魚たちの写真を撮って楽しむ。普段なら常にMamaが溺れないように目を離せないけど、今日はAzuが付いてるから大丈夫!(笑)安心して自由に遊べるのだ。


すぐに魚たちが集まり始める

和具ビーチが見えない場所まで来ると、想像通り魚の種類は豊富。でも台風の翌日だけにさすがに波が高くて、体を岩壁に打ち付けられないように気を遣って撮影どころではない。そこで、岩壁を足で何度も擦って魚たちの餌となるプランクトンを撒き上げながら魚たちを呼び寄せ、その場所を徐々に変えて、比較的波の穏やかな鳥居岩とテトラの間の海へと誘導(笑)。
『みんなぁ〜、ちゃんと付いて来てるかぁ〜!』魚の親分になった気分。


このオッサンの周り、餌ぎょうさん浮いとんねん!

この方法で真っ先について来るのは、身体の小さなソラスズメダイやオヤビッチャ、カゴカキダイなど。それを見てちょっと遅れてキュウセンやニシキベラ、スズメダイがやってきて、次にクサフグやチョウチョウウオ、最後に大きくて臆病なハコフグが模様眺めにちょっと顔を出すってな感じ。


おっさん、今日はシッタカなんか拾てるんけ?

決して写真に撮れなかった幻の生物の撮影に成功!

鳥居岩に着く頃、ルリスズメダイたちはすっかり僕に対して警戒を解いて、僕のウェーディングシューズに付いたプランクトンを直接啄ばみ始め、ベラはカメラのレンズに映る自分の姿に興味津々?シュノーケルを咥えてて言葉には出来ないけど、心の中で『オイ、オマエ、近づきすぎ!このボロカメラじゃオマエピンボケになっちゃうんだよ!』って叱るとスッと離れて行くのを見てると、まるで僕の脳波を感知してるようにさえ感じるほどだ(そんなはずないけど...笑)


もう見慣れたけど、家から90分でこの光景ってやっぱりすごいよなぁ...

魚とひと遊びした頃、Mama&Azuが潜水訓練を終えて鳥居岩にやってきた。
『ねぇ、そろそろ“シッタカタッタッタ〜”しない?(笑)』とMama。
和具では雑魚、ならぬ雑貝扱いでこれまで見向きもしなかった...というか邪魔だと感じてた尾高貝(シッタカ)が、実は関東方面ではお店で売っているという衝撃の事実をアキヒロさんから知らされ、調べてみると伊豆では“見たか、聞いたか、しったか丼”というふざけたキャッチフレ−ズで名物料理にまでなっていることが判明!


すぐに潜水してシッタカ拾い

それなりの波にも耐えシッタカを拾いまくるMama

今日は是非シッタカを拾って、そのお味を確かめなければ!...これが今日の大きな目的なのだ。
『万一、いや百万に一、紀伊半島のシッタカが伊豆のと同じで美味しかったりしたら、これはもうニュースだよな。だってここには拾いきれないほどのシッタカがあるんだから!』


ワタシ、もうMamaには付き合い切れませんわ。

今日は小潮で水位があまり下がらなかったし波が多少あったので、いつものように簡単に拾うわけにはいかなかったけど、我が家はもちろん、今日も偶然出会ったおいちん&えなちん、Mamaのお友達のKさん家族みんなで潜水大会で大きいものを選んでシッタカを採集。
すると!
Azuの指導でもなかなか上手く潜水できなかったMamaがシッタカという獲物を目標にした途端、“カナヅチともちゃん”を脱して2mほど潜水出来るようになりました(笑)。
(アワビやサザエだと水面に浮いてるだけではほとんど見つからないので滅多に潜ることなんてないけど、シッタカは、もうその辺にゴロゴロあってひと潜りで2コ3コ採れたりするので、楽しみながら潜水の良い練習になるみたい。)

そんな風に拾ったシッタカは大きいものだけを選んでL.L.Beanタ−プの下に持ち帰って、その場で食べることに。食べ方は至ってシンプル...ビーチで汲んだ海水を沸騰させた鍋にそのまま放り込んで数分茹でるだけ。サザエのようにしっかりした蓋がないので、熱を加えると身が縮んで貝殻の奥深くに入り込んでしまうので、ビーチの脇の岩で殻の下を少し割って、サザエの要領で爪楊枝でクルリン!アツアツのまま戴きました。


沸騰した海水にシッタカちゃんを入れ...

数分茹でると...

一応未知のものを口にするのはPapaの役目なので、まずは僕が毒見。
ハフハフ...ん?へ?何コレ?
L.L.Beanシェルターの下、輪になって僕の顔を覗き込むメンバーみんなの顔が可笑しい。
『美味いよ、これ!相当に美味い!』味を言葉にするのは難しいけれど、“苦味がなく、味が凝縮したサザエ”。たぶん、小ぶりのサザエよりは、絶対に美味しい!!
僕の言葉にワッとシッタカに手を伸ばすメンバー...貝に目がない我が家やKさんはもちろん、基本的に貝は嫌いなえなちんも食べちゃうほど!シッタカ恐るべし!
『う、あ、あ痛たたたた...』
僕が苦悶の表情を浮かべてお腹を押さえると、一瞬みんなの手が止まるのがちょっと笑える。
『ウソだよ〜ん!オレ、貝でアタる時は食べてすぐだから絶対大丈夫!』
こんなにキレイな海、しかも岩に張り付いてる貝でアタるはずないけどね
(しかも伊豆のHPには数時間砂を吐かせるように書いてあったけど、和具のシッタカにその必要なし!)。


身が引っ込んでるので石で割って...

これがシッタカ(尾高貝)。これまで食べなくてごめんなさい!

ここで忘れてはいけないのは、この海は誰のものでもないけど、漁師さんはここで生活の糧を得ていること。
アワビやサザエなど商品価値の高いものはもちろんリリースし、シッタカも“その場で食べるだけ”に留め、絶対に持ち帰ることのないように心掛けたい。
以前は観光客が海に入ることに対し比較的寛容だった紀州の漁師さんが、近年どうしてあんなに“密漁”に神経を尖らせているのか?その意味をよく考え、トラップを仕掛けたり大掛かりな道具で根こそぎ採るといった“空気を読めない”真似はやめて常識を持って行動したいものだ。それに“雑魚”“雑貝”はその場で喰わないと旨くないしね。


そこにはシッタカはいないって!

結局、休憩はこのおにぎりの時だけ。

こんな感じで15時、僕らは遊びを終えてシャワーを浴びて和具を後にする。
和具で過ごしたのは10時から15時の5時間という短時間だったけど、陸に上がったのはトータルで30分ほど(Mamaは、たぶん10分程度でしょう...)とまともに昼食も食べずに一時間ごとにおにぎりをつまみながら泳ぎっぱなしの5時間。これだけ泳げばハワイに行けちゃうんじゃない?(笑)なんて冗談が出るほど泳いで和具を満喫した大満足な一日だった。

台風通過直後ってことで、かなり濁りが入ってたし魚の種類は一番少なかったけど、ピーカンの空の下なのにお魚くんだちの馴れ馴れしさは雨の日並みで、これまでにないほど真近に色とりどりのお魚くんたちと遊ぶことが出来たのだった。
シッタカタッタッタ〜(笑)も味わえたしね。

 

和具ノ浜で見かけた生き物たち(一部はクリックすると拡大します) 

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