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FLAME LAYOUT

 

 

 

 

 

 

May.2005 part.4-2
 

 

 

 

 5月21-22日 紀伊半島一周キャラバン

 

 

 


くっきりとしたダウンストリームVを進む我が家

 

5/22 日置川ダウンリバー

目が覚めたのは午前5時過ぎ。夜半から降り続いてた雨は少し小降りになっているようだ。ダッちゃんのフロントスクリーンを上げてワイドなフロントガラスから日置川を眺める。対岸の山並の低いところを朝霧が流れ、空は意外にも明るく高い。外に出るとこんなに朝早くからさえずる野鳥の声。時折すっかり鳴き方が上手くなった鶯が澄んだ声で自慢げに唄う。i-modeの気象情報を見るまでもなく、今日はカヌーツーリングが不可能になるほどの天候の崩れはないな、そう確信する。

パ−コレイタに水を満たしてPRIMUSに架けてコーヒーを沸かしながら、昨日、日置川河口のスーパーで買ったパンをホットサンドメーカーにはさんで温める。Mamaが隣でハムを焼き、Azuがボールにミルクを注いで“フルーチェ”を混ぜ混ぜ。そんないつもの朝食を済ませ、すぐにミニマムキャンプサイトの撤収に取りかかる。にっしゃんとの約束の時間は7:00!これは断続的に1時間にも及ぶ通行止めが繰り返される日置川沿いの道路工事が始まる8:40までにダウンリバーの準備&クルマの回送を済ませておく必要があることから逆算したんだけども、前日から日置川入りしてる僕らはともかく、にっしゃんには本当に申し訳ない非常識な時間設定である(すみませんです>にっしゃん)。
『朝が早いのは全然問題ないっす!』そういうウソをついちゃイケマセン、実は朝が弱くて、段取りがヒジョ−に悪い我が家(涙)。

にっしゃんのアストロAWDがキャンプサイトに現れた時には、まだ皿を洗っておりました(すみませんです其の弐>にっしゃん)。でも、そこからペースを上げて撤収し、なんとか約束の7:00ちょい過ぎに撤収完了。挨拶もそこそこに小雨の中、スタートポイントへ出発だ。

大きく崩れる感じではない今日の天候だけど、時折弱い雨が降っていることもあり万一の寒さを勘案して、にっしゃんと相談の上、スタートポイントを大橋(“おお”が地名です。)から2km下流の宇津木橋に変更。つまり今日は宇津木橋〜安居橋間12kmの控えめなコースとすることになる。
宇津木橋の直下左岸の河原でそれぞれのカヌーを下ろす。すぐに僕とにっしゃんはそれぞれのクルマに乗ってゴールへクルマを回送。安居橋にダッちゃんを残してアストロAWDでスタートポイントへと戻る。
僕らが宇津木橋に戻った時には、奥様たち&子供たちが、全ての装備をカヌーにセッティングしてくれてあったので、すぐにスタート出来るのが有難い。


紀伊半島らしい緑の中に浮かぶOld Town Red

スタートは宇津木橋

8:40スタート。
Red CAMPERににっしゃん&まみちゃん&コーディくん、Olive CAMPERに僕とAzu、Red PATHFINDERにMama、Red HUNTERにMasa...Old Townのフラットボトム4艇でのダウンリバーである。

スタートから暫くは広い川幅いっぱいに滔々と流れる日置川。
風は全くない。瀞場に見えて実は表層50cmほどはそれなりのスピードで流れているので、とても快適なスピードでカヌーが進む。前方を見やれば雨に濡れて色濃くなった紀伊半島南部独特の山並みの緑。山の上半分あたりまでを白い雲が覆い、そして流れる。川と山の境界線のアクセントのように乳白色の河原が細く伸びる。人工物はほとんど見えない。そして川は水深数mもの川底の玉砂利の一個一個が視認できるほどの透明度だ。僕の前をゆく3艇のオールドタウンレッドが美しい波紋を描いて鏡のような川面を揺らす...こんな素晴らしい状態の日置川をたった12kmしか下らないなんて!
スタートしてすぐに、僕は今日のコースをたった2kmだけど短縮してしまったことを強く後悔するのだ。


緑に映える3艇の赤いOld Town

最初のカーブに差し掛かったところで、Mamaの要請で先行する3艇を抜き去って僕が先頭の陣形を採る。彼女は2年前にここを下ったというのに、全くその記憶がなく、ルートファインディングに自信が持てないらしいのだ(涙)。一度下るだけで瀬のひとつひとつはもちろん、岩の配置や川底の形状まで記憶出来る僕からすれば、ホンマカイナ?って思うけど、『八草の滝って大井川よね?』なんて言ってる人に先頭を漕がせるわけにはいかないのだ(笑)。


一丁前にMasaがにっしゃん艇を見守る

時折この程度の痛快な瀬が現れる

スタートから20分足らずで左岸にあるWOODY&RIVERキャンプ場の立派なログハウスを通過。ここをスタートにするのだろうか?ファルトボート4〜5艇のグループと笑顔で挨拶を交わし、追い越す。Masaがカーブごとにバウを上流方向に回して、にっしゃん艇を見守っている...どうやら彼なりににっしゃん夫妻を気遣っているようだ。身長が155cmと大人の女性並みになったこともあって、彼の漕ぎに少し余裕が出てきた感じもあってちょっと頼もしい。
キャンプ場から7〜800m下流で初めての瀬。右岸のテトラ群に直角にぶつかる流れは、結構イヤラシイ感じなので水量がある時は、ポーテージを指示するところだけど、今日の水量ならノープロブレム!特に指示を出さずに進む。我が家の3艇は早めにバウをインに向けてクリアしたけど、にっしゃん艇は最後まで流れに乗ってテトラに接触。『akiさんちの動き見てるとカヌーを早めにドリフトさせる感じなんですねぇ。』そうです。我が家は怖い思いをするのは真っ平ごめんなので、いつも安全策を採るのです(笑)。


透明度、水質ともに我が家の今年No.1!

 

WOODY&RIVERキャンプ場を越えると日置川は全く人工物の見えない太古のままの流れになる。そんな河原のひとつで初めての休憩を15分ほどとってメンバーの顔色を確認したあと、八草の滝上流の0.5級の瀬に入る。みんなの勇姿を写真に収めようと一番で瀬に入ってエディにフネを入れてカメラを構えるけど、今日は拍子抜けの0.05級の瀬(涙)。
この瀬を過ぎると右岸に八草の滝から流れ出る渓流の流れ込み(但し、今日は水が枯れている)が見えてくる。
天候やみんなのスキルを考えて、なるべく寄り道を控えて先を急ぐつもりでいたけど、Masaがどうしても滝を見たいと言うし、時計を見たらまだ9:30(!)なので渓流の縁にカヌーを着け、渓流を遡って滝を見に行くことにする。『早起きは三億円の得だよなぁ〜!』Masaは上機嫌(*あ、あの、君、使い方間違ってるよ。ホントは“得”じゃなく“徳”なんだぜ。)。


八草の滝から続く渓流

確かにスタートが早くて時間に余裕があると気持ちまで大らかになれるよなぁ。


日本の滝百選・八草の滝いつ見ても美しい滝だ。

枯れた渓流を歩いて八草の滝へ向う

沢づたいに10分ほど進み、屋久島の縄文杉を思わせる複雑な姿をした大きな槙の老木と石積みの祠の間を抜けると目の前に八草の滝が姿を現す。日本の滝100選の中ではかなり小さい部類に入る落差22m。でも滝壷まで入るとかなりの迫力を感じるものだ。
(実はこの八草の滝、陸路でも行けなくはないんだけど山道をかなり歩く必要があるらしく、訪れるのは比較的楽に入れるカヌーイストだけのよう。それだけに滝周辺はほとんど整備されていないし、時にはニホンザルの群れに取り囲まれて動けなくなることもあるらしいので、くれぐれも落石&サルなどの危険に注意してもらいたい)


八草の滝から日置川に戻ると川がエメラルドのように輝いている

 

八草の滝往復で30分ほどを過ごした僕らは、再びカヌーに乗って下流を目指す...はずなんだけど、Masa&Mamaが滝の入り江に洞穴を発見し、その中が魚の生け簀状態になってるのを見ちゃったから、さぁ大変!代わる代わる洞穴を覗き込んで『悔しいぃぃぃ〜、今日は網持ってないのぉぉぉ〜』とカヌーの上で地団駄を踏む。しかも、あくまで透明で川底までクッキリな水質のせいで、エビちゃんカニちゃんも“イヤン!バカァ〜ン!見え過ぎちゃって困るの〜ん!”状態の中、『えびっ!』という素頓狂な叫び声が静かな川面に響く。Mamaがテナガエビを発見...もうこうなるとカヌーなんてどうでも良くなる彼女...あ〜よかった網持って来なくて。持ってたら、勝手に『はい、カヌーはおしまい!』宣言してムラサキクチビルまでエンドレスな漁になるとこだったし...


岩陰に魚を探すAzu

カヌーの上からテナガエビの姿がちらほら(笑)


最高の水質と快適な流れ、そして紀伊半島の雨...来てヨカッタ!

テナガエビに後ろ髪を思いっきり引かれてるMamaを淵から引っぱり出して(笑)、ダウンリバー再開。八草の滝で1時間を費やしたので(苦笑)、ちょっと先を急ぐ。直後に30cm程度の落込みがある1級の瀬。盛大に白波が立ってるけどストレートな瀬で、痛快そのもの。にっしゃん&まみちゃんの表情もとても明るくていい感じだ。瀬から続く早い流れはそのまま久木橋へと続く。久木橋手前では岩にダイレクトに流れがぶつかっているので危険を伴うようにも見えるけど、実は返し波が盛大でまともに岩に向っても必ず跳ね返されるので安全。但し流量によってはこの限りではないので、要スカウティングだ(久木橋の上から見ることが出来るので、クルマの回送の際にでも確認すると良いかも。)。今日の流量だと危険はなく、後続に注意を喚起することなくサラッと通り過ぎる(10:40)。


瀬をゆくにっしゃん夫妻&コ−ディくん

トビが至近距離で舞う

向平キャンプ場前の瀞場は鏡のようだ

Masaが膝立ちポジションで漕いでる珍しいショット

久木橋を過ぎると右岸はワイヤーのメッシュに砂利を入れる方式の人工護岸が続く。あまり美しくないけど、実はこれが恰好の魚礁になっているので、Azuとふたり、水中に目を凝らしながら右岸スレスレを漕ぐ。ワイヤーメッシュの護岸が途切れて大きく右カーブをとると、そこは向平キャンプ場。ここで、一旦上陸してトイレ休憩とする(11:00)。それからここではもうひとつ大切な用事が...それはキャンプ場へのチェックイン(!?)ど、どうして?って、実は昨日キャンプ場に到着したのが16:30だったので、もう管理人のおばちゃん帰っちゃってたのだ(笑)。当然今日の朝も7:00過ぎにキャンプ場を出たから管理棟はカーテンが閉まったまま。『ラッキー!タダじゃん!』とはどうしても思えない律儀な僕ら。払うもんは払わないと気が済まないんだもん。家族4人の入場料+サイト1区画使用料1泊ぶんのキャンプ場代¥2310を握り締め、管理棟を訪れるけど、やっぱりカーテンが閉まったまま(涙)。泣く泣くチェックインを諦め、カヌーに乗り込む。
(*結局、ゴール後に行ってもチェックインは果たせず、現金書留で送金して3日後にチェックイン手続き完了!...笑)


『雨のカヌーって意外といいものなのねぇ〜』『だろ?だろ?』

 

向平キャンプ場をスタートし向平橋をくぐるとすぐに、右岸にえびね温泉。
おおっ!白い影が見えたぁ!ムフフフフ...川沿いに2つ並んでる浴室のうち女湯はど〜っちだ?なんて考えている間もなく、えびね温泉前の今泉堰堤を越えるか否かを判断しなければいけない。一昨年は迷わずカヌーを担いでポーテージしたけど、ポーテージした後に流れに戻るのに一苦労した記憶があるし、今日も右岸寄りにカヌーを流すような流れは全く見当たらない。そこで後続を一旦河原に着岸させて、僕が堰堤を歩いて漕行可能かどうかをスカウティング。結果、左の開口部は結構盛大な白波が立っているものの水面下に隠れブロックは皆無。進入口付近に1個だけボトムを擦りそうなのがあるのを覗けば、じゃないな...除けば特に問題はなさそう。ってことで、開口部の釣り人に『ニイちゃん、オレら今から下るし、ちょっと竿上げてんか。』と一声掛けて、まずは僕とAzuが堰堤を下る。


えびね温泉から見た今泉堰堤。左岸寄りの
開口部を入念にスカウティングして...

Mamaが飛び込むっ!
『うひゃひゃひゃひゃ!』

Masaもゆくっ!

堰堤下の岩場を器用に避けて進むMasa

さきほど見た入口の隠れブロックの右スレスレを通過し、白波の中へ!...ん?Azuが頭からスプラッシュを浴びることを覚悟してたけど、何も起きず。ちょっと拍子抜けだけど、仮に僕の気付かなかった隠れブロックなんかで沈すると、その下すぐに岩岩ゴツゴツな早瀬が控えてるので、一応右岸側にエディインして今日初めてスローロープを手にレスキュー体制を取ることにする...で・も・ね、実はレスキューなんてそっちのけで写真撮ってたんだけども(笑)、Mama〜Masa〜にっしゃん夫妻の順で無事クリア!すぐ下流の岩岩ゴツゴツもみんな器用に避けて、今泉堰堤を通過なのである。


えっ?メシ?クロススカ−リングで上陸しま〜す!

人工物の見えない河原でランチタイム

堰堤を越えてすぐにMasaが叫ぶ。
『ハラヘッタァ〜!ココでメシにしようよ!』
『バカモノ!何でえびね温泉の真下で飯を喰わにゃぁならんのだ!』
『ええやん!ココで』
『人工物がない自然豊かな所まで下ってランチにするぞ!』
一応、そういう理由を付けてみたけど、実は“白い裸体がチラチラしてこんなトコで飯が喉を通らんだろ?”が本音でございます(爆笑)。

堰堤下の比較的速い流れを進み、流れの真ん中にある鉄骨の残骸を避けて左にカーブをとったところでランチタイム(11:50)。河原に腰掛けて周囲を眺めると人工物はナッシング!極上のランチポイントである。
ランチ、と小洒落た言葉を使ってみたものの、今日の昼食はカップ麺(涙)。でもにっしゃんちもカップ麺...そんなことにちょっとだけホッとしながら(笑)時折降る弱い雨の中、話は弾む。専用の食事を平らげたコ−ディ君は河原に寝そべって居眠り...何とも穏やかで幸せそうな表情である。
『河原でラーメン作って食べられたら雨とは言わないわよねぇ。』雨が苦手なMamaがそう言ってゴキゲンでカップ麺を食べてる姿が可笑しいけど、実際気にならない程度の雨。僕らよりちょっとだけお兄さんお姉さんのにっしゃん夫妻だけど、あんなことやこんなこと、えっそんなことまで!と共通点が多く、そんでもって子育てや生き方、夫婦のあり方なんかも近しくて嬉しくなってしまうのだ。

 


もう先頭だって平気なMamaとサポート役のMasa

カップ麺だったけど、まみちゃん手作りのゼリーのデザートで豊かな気分になった僕らは、一時間半もをこの河原で過ごし、13:30再びカヌーに乗って午後の部スタート。
ここからの日置川は大きく屈曲して人家や道路と離れ大自然の中を滔々と流れゆく区間に入る。川の傾斜が多少大きくなるのか、ここからは流れのスピードが急に増して、ほとんど漕がなくてもカヌーはぐんぐん進んで行く。
『あっ、思い出した!日置川はここからがイイのよねぇ!』Mamaが呟く。
今頃思い出したの?僕は彼女のノーテンキさにちょっと呆れつつ、くっきりとしたダウンストリームVを形成する本流に乗って澄んだ“流れる”淵と痛快な早瀬をいくつも通過。

ランチポイントから始まる大屈曲の終点近くの瀬がちょっと波が高く、しかも左岸から突き出た枝で少々危険な他は特に危険箇所はない。途中から少し強く降り出した雨だけど、Mamaが『雨のカヌーって意外と悪くないわねぇ〜!』という言葉に象徴されるように、今日の僕らのシアワセ感を何らスポイルするものではない。

『だろだろ?』Azuのレインウェアのフードを被せながら、僕は雨のカヌー、いや雨の野遊びの素晴らしさをジャパネットた●だの社長のような口調で必死でプレゼンするのだ。

1.雨の日は風が吹かないことが多い。
2.雨の日は釣り師が少ない。
3.雨の日は紫外線も少ない。
4.雨の日はカヌーも少ないしキャンプ場はガラガラ。
5.雨の日は水量も多かったりする。
6.雨の日じゃなくても、どうせ泳いでずぶ濡れになるんだから同じこと。
7.雨の日は河原に人が少ないから石も飛んで来ない。
8.雨の日は沈した人もしなかった人も平等に濡れる(笑)


にっしゃん夫妻も落着いて瀬をかわす

ゴールの安居橋が見えて来た!

日本一の多雨地帯・紀伊半島で遊ぶ限り絶対に避けては通れない雨。そして紀伊半島の自然を育んでいる雨...紀伊半島では「雨=悪天候」では決してなくて、被害が出たり危険をともなう雨でなければ、雨だからこそ味わえる雰囲気を楽しむ気概を持って遊ぶべきなんじゃないだろうか。
『“雨だからインドア”...これは紀伊半島じゃ絶対に損だよね。』
僕の言葉にMamaが曇りのない笑顔で大きく頷く。GWの『合羽の河童が那智詣』と今日のダウンリバー...しめしめな気分である。

直線に入ると左岸に古ぼけた大きなテントが見える。2年前に閉鎖された「日置川オートキャンプビレッジ」キャンプ場の残骸である...と思ったら今年から「日置川.com」という名前に変わってリニューアルオープンしたらしい。

『あっ、ここってタヌキのご夫婦が死んでた河原よね!』とMama。何でそんな変なこと覚えてるんだよ、君は!(笑)
日置川オートキャンプビレッジ...じゃなく日置川.comキャンプ場を過ぎると正面に茶色いアーチ型の橋が見えてくる。ゴールの安居橋だ!ホッとした気持ちは全然なくて、ああ、急いじゃモッタイナイ!そんな気になるダウンリバーは久々のこと。それでも日置川の流れは無情にもどんどん僕らを下流へと運び、14:30ゴール。スタートから6時間、でも実際に漕いだ、と言うか流れたのは3時間ほどのゴクラクダウンリバーなのだった。

河原にカヌーを上げ、これ以上ないほどの笑顔を見せるメンバーの記念写真を撮影した後、僕とにっしゃんはダッちゃんに乗ってスタートの宇津木橋へアストロAWDを取りに戻る。


ゴール!ここでも透明感は全く落ちない

道中、短い間だったけどアレコレ積もる話に花が咲き、あっという間に宇津木橋に到着。再び2台で安居橋に戻ると...おおっ!何てことだ!古座川の時と同じように積み荷だけではなく、4艇のカヌーまでもが駐車場に並べられてる!!4人で協力して運んでくれたそうだけど、運ぶ手間が省けた以上に、その気持ちが何より嬉しいお父さんズであった。


予定のコースを完漕した達成感いっぱいの笑顔

 

急に強く降り出した雨の中、カヌーと装備の積込みを完了し、わざわざクルマを並べ替えてダッちゃんとアストロくんのツーショット姿を撮影したところで、にっしゃんご夫妻とはここでお別れ。向平も日置川.comもココのキャンプ場はワンちゃんOKだけど、さすがにえびね温泉はNG。コ−ディ君が同行してるにっしゃん家は人間だけヌクヌクを選ばずに、そのまま来宅されるからだ。
『また会いましょう』『今度は水量の多い宮川で!(笑)』そんな挨拶を交わしてにっしゃんご夫妻&コ−ディ君を見送った後、安居橋を渡って右折...えびね温泉へと向う。

一昨年はGWだったこともあって、大混雑でゆったり寛げずに女性陣に不評だったえびね温泉(『だってぇ〜洗い場の順番待ちだから、あの川から丸見えの場所で立って並んで待ってなきゃいけないのよ!』だそうです。)。


ようやくツーショットが実現したのに、ここでお別れ

僕らはえびね温泉へ

今日は雨の日曜日なこともあって、人影はまばら。心からリラックスして清潔に保たれた13角形の御影石で作られた石風呂に身体を沈めることが出来る。ふぅ!雨に濡れた身体がピシピシ音を立てて解凍される感覚!ゴクラクゴクラク!

『ねぇ、パパ、パパはどこの温泉が日本一だと思う?』
『ん?そりゃ決まってるだろうよ。オマエは?』
『じゃ、声を合わせて叫んでみよう!せ〜の!』
『えびね温泉!』

掛け流し、シャワーも水道も全て源泉。しかも龍神温泉の50倍のヌルヌル感と昼神温泉の100倍の硫黄臭。祖鶴温泉の1000倍清潔で、熊野川温泉の10000倍素朴(笑)。休憩所の『子供を好き勝手に騒がせるな!』という注意書きも素晴らしいしね(笑)ってのは冗談で、とにかく泉質がお気に入り。駐車場の源泉売場(!)で5Lタンクに源泉を満たしてもらって(¥10/L)大満足でえびね温泉を後にした僕らは、日置川沿いを南下し、R42に合流して自宅を目指す。


ハッキリ言おう。この温泉は日本一だ!...と思う。

古座・橋杭岩に立ち寄って帰途に着く...

途中、古座で誰も居ない夕刻の橋杭岩を眺めた以外は、ノンストップで北に向う。日置川からだともしかすると和歌山廻りの方が高速道路の部分が多くて時間的には早いのかもしれない(距離は10kmしか違わない)けど、やっぱり僕らには走り慣れた熊野灘沿いのR42がいい。
『やった〜!戻ってきたぞ〜!』Masaがそう叫んだのは三重県境・熊野川を渡り切った所(笑)。実は熊野大橋から自宅までは150kmオーバー3時間コースなわけで、全然“戻ってきた”ワケじゃないんだけど、熊野川は僕らのテリトリー...最近の僕らの感覚ではそんな感じがするんだな、やっぱり。(実は僕個人的には古座川で“戻ってきた”感覚を味わったけど...笑)

1泊2日600kmの紀伊半島一周...一見するとなんだか慌ただしくて楽しめない強行日程にも思えるけど、高野山を歩き、温泉に入り、家族の静かな夜を過ごし、日置川を漕ぎ、会いたかった友人と過ごす...結構楽しめるものなんだなぁってのが実感。もちろんこれは、どこまで走ってもちっとも疲れないダッちゃんがあればこそなんだけど。

 

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