5月21-22日 紀伊半島一周キャラバン
くっきりとしたダウンストリームVを進む我が家
目が覚めたのは午前5時過ぎ。夜半から降り続いてた雨は少し小降りになっているようだ。ダッちゃんのフロントスクリーンを上げてワイドなフロントガラスから日置川を眺める。対岸の山並の低いところを朝霧が流れ、空は意外にも明るく高い。外に出るとこんなに朝早くからさえずる野鳥の声。時折すっかり鳴き方が上手くなった鶯が澄んだ声で自慢げに唄う。i-modeの気象情報を見るまでもなく、今日はカヌーツーリングが不可能になるほどの天候の崩れはないな、そう確信する。 パ−コレイタに水を満たしてPRIMUSに架けてコーヒーを沸かしながら、昨日、日置川河口のスーパーで買ったパンをホットサンドメーカーにはさんで温める。Mamaが隣でハムを焼き、Azuがボールにミルクを注いで“フルーチェ”を混ぜ混ぜ。そんないつもの朝食を済ませ、すぐにミニマムキャンプサイトの撤収に取りかかる。にっしゃんとの約束の時間は7:00!これは断続的に1時間にも及ぶ通行止めが繰り返される日置川沿いの道路工事が始まる8:40までにダウンリバーの準備&クルマの回送を済ませておく必要があることから逆算したんだけども、前日から日置川入りしてる僕らはともかく、にっしゃんには本当に申し訳ない非常識な時間設定である(すみませんです>にっしゃん)。 にっしゃんのアストロAWDがキャンプサイトに現れた時には、まだ皿を洗っておりました(すみませんです其の弐>にっしゃん)。でも、そこからペースを上げて撤収し、なんとか約束の7:00ちょい過ぎに撤収完了。挨拶もそこそこに小雨の中、スタートポイントへ出発だ。 大きく崩れる感じではない今日の天候だけど、時折弱い雨が降っていることもあり万一の寒さを勘案して、にっしゃんと相談の上、スタートポイントを大橋(“おお”が地名です。)から2km下流の宇津木橋に変更。つまり今日は宇津木橋〜安居橋間12kmの控えめなコースとすることになる。 8:40スタート。 スタートから暫くは広い川幅いっぱいに滔々と流れる日置川。 最初のカーブに差し掛かったところで、Mamaの要請で先行する3艇を抜き去って僕が先頭の陣形を採る。彼女は2年前にここを下ったというのに、全くその記憶がなく、ルートファインディングに自信が持てないらしいのだ(涙)。一度下るだけで瀬のひとつひとつはもちろん、岩の配置や川底の形状まで記憶出来る僕からすれば、ホンマカイナ?って思うけど、『八草の滝って大井川よね?』なんて言ってる人に先頭を漕がせるわけにはいかないのだ(笑)。
透明度、水質ともに我が家の今年No.1!
八草の滝から日置川に戻ると川がエメラルドのように輝いている
最高の水質と快適な流れ、そして紀伊半島の雨...来てヨカッタ!
『雨のカヌーって意外といいものなのねぇ〜』『だろ?だろ?』
カップ麺だったけど、まみちゃん手作りのゼリーのデザートで豊かな気分になった僕らは、一時間半もをこの河原で過ごし、13:30再びカヌーに乗って午後の部スタート。 ランチポイントから始まる大屈曲の終点近くの瀬がちょっと波が高く、しかも左岸から突き出た枝で少々危険な他は特に危険箇所はない。途中から少し強く降り出した雨だけど、Mamaが『雨のカヌーって意外と悪くないわねぇ〜!』という言葉に象徴されるように、今日の僕らのシアワセ感を何らスポイルするものではない。 『だろだろ?』Azuのレインウェアのフードを被せながら、僕は雨のカヌー、いや雨の野遊びの素晴らしさをジャパネットた●だの社長のような口調で必死でプレゼンするのだ。 1.雨の日は風が吹かないことが多い。 日本一の多雨地帯・紀伊半島で遊ぶ限り絶対に避けては通れない雨。そして紀伊半島の自然を育んでいる雨...紀伊半島では「雨=悪天候」では決してなくて、被害が出たり危険をともなう雨でなければ、雨だからこそ味わえる雰囲気を楽しむ気概を持って遊ぶべきなんじゃないだろうか。 直線に入ると左岸に古ぼけた大きなテントが見える。2年前に閉鎖された「日置川オートキャンプビレッジ」キャンプ場の残骸である...と思ったら今年から「日置川.com」という名前に変わってリニューアルオープンしたらしい。 『あっ、ここってタヌキのご夫婦が死んでた河原よね!』とMama。何でそんな変なこと覚えてるんだよ、君は!(笑) 河原にカヌーを上げ、これ以上ないほどの笑顔を見せるメンバーの記念写真を撮影した後、僕とにっしゃんはダッちゃんに乗ってスタートの宇津木橋へアストロAWDを取りに戻る。 道中、短い間だったけどアレコレ積もる話に花が咲き、あっという間に宇津木橋に到着。再び2台で安居橋に戻ると...おおっ!何てことだ!古座川の時と同じように積み荷だけではなく、4艇のカヌーまでもが駐車場に並べられてる!!4人で協力して運んでくれたそうだけど、運ぶ手間が省けた以上に、その気持ちが何より嬉しいお父さんズであった。
予定のコースを完漕した達成感いっぱいの笑顔
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