家に帰るなり、すぐに水晶を洗う。細かいものは指で、原石は歯ブラシで優しく丹念に洗う。キッチンペーパーで水分を取って乾燥させると、実に美しい輝きを放つ水晶たち。中でも一番カタチの綺麗なものをつまんで電灯に透かしてみる瞬間の満足感ったらない!!
水晶ってのは実はあまり宝石としての価値はなくて、買おうと思えばホントに安価で買えるシロモノなんだけども、自分で探して見つけるヨロコビが、そのままこの水晶の価値となるんじゃないのかな...と思う。これは多少余裕が出来た今、お金にものをいわせて買ってあげるちょっと豪華なダイアモンドよりも、出会って一年目になけなしのバイト代で買ってあげたム−ンスト−ンのリングの方が実は価値があるように...。
ま、とにかく結婚15周年、“水晶婚”の僕らにとっては思い出深い春の一日になったのは間違いない。
『どうだ、中間テストと水晶ハンティング、どっちが大事だ?』と問いかける僕。
『あったりまえだろ!そんな解り切った質問するなよ!Papaらしくないぜ!』そう答えるMasa。
オレもそう思うよ。でも試験勉強しなくていいとは言ってないぜ。
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