【これから宮川を美しく保つために】

表6

宮 川
北海道の川
大野川
日本海側の川
豊川
流域内人口密度
×
下水道普及率
×
×
降水量
湧水
-
-
-

表6を見る限り、宮川がきれいである主な理由は大台ケ原の豊かな降水量にあるということがわかります。ただ、「川紀行 宮川」によれば、大台ケ原の降水量は自然環境の変化などによって、年々大きく変化をしながら減少する傾向にあるみたいです。もし宮川の源流に雨が降らなくなったら、このままでは宮川はきれいでなくなってしまいます。

流域内人口を減らすことはできないので、そんな場合にも大丈夫なように豊川のように下水道をもっと普及させる必要があると思います。でも、父の話では下水道が普及すると宮川の水位はもっと減ることになるだろうと言うことです。それは処理場は海のそばに建てられ、そこで処理が済んだ下水は海に流されるからだそうです。
(僕が小学校の時に社会見学で行った処理場も海の堤防の内側に建っていました)
こうなると、宮川の流れがもっと細くなってしまうので、いつも灯籠祭りの飾りが置いてある紀伊長島の三浦湾の排水口から出ている宮川第一と第ニ発電所の発電に使った後捨てられている水を本流に戻すなどすれば良いと思いますが、宮川ダムが出来た後に始まった三浦湾の真珠貝の養殖はこの排水で生まれた汽水域(海水と淡水が混じりあう部分)を生かして行われていて、今すぐにそうすることは難しいのだと三浦温泉のおじさんが言っていました。


三浦海岸の宮川発電所の排水口

荒れ果てた大台ケ原山頂

そんな風になかなか宮川をきれいに保つことは難しいですが、宮川は緩速濾過の効果があるいくつもの屈曲部分の河原と早瀬があり、本流に流れ込む澄んだ支流が何本もあります。せめて、この素晴らしい自然のろ過のシステムが壊れないように、また、支流の美しさを学んで源流である大台ケ原から宮川村に広がる荒れ果てた森を少しでも元の姿に戻していけるように努力していかないといけないと感じました。