4月12日
雑誌の取材
取材の経緯 ハウステンボスから戻った4/5、我が家に一通のFAXが届いた。差出人はログハウスのメーカーB社。どうやら雑誌の取材らしい。ホームページを見たB社のWEB担当者の方が某住宅雑誌Nの「特選輸入住宅」というムックにと我が家を推薦してくれたらしいのだ。「なあ、雑誌の取材だってよ...。」Mamaに話すと彼女は飛び上がるほどビックリして、すかさず「だ、だめよ、絶対断って!」と叫んだ。「この前、M新聞の焚き火の取材の時だって、あなたが『関西版のみの掲載だから誰も見てないって!』って言ったからOKしたのに、掲載日は電話が鳴りっぱなしだったでしょ?恥ずかしいからヤメテ!!」「だけど全国で7万部しか発行されないんだから誰も見てないって。」そんな会話の最中に電話が鳴る。
B社のIさん「FAXを送らせていただいたB社のIと申します。取材の件で...」
僕 「あ、はい是非お受けします。」(笑)
これで決まり!取材は4/12と決まった途端、あんなに嫌がってたMamaが急に腕まくりしてハリキリ始めた。「取材までに家中片付けなくっちゃ!」(...ナニモノだ、おまえ?)その日からのMamaは人が変わったように掃除にガーデニングにとキビキビ働き始めた。ガーデニングに到ってはそれまで「どうして花の咲いたのなんか買うのかしら?値段は高いし、育てる愉しみもないし...」と言いながら絶対手を出さなかった花付き苗まで買いはじめる始末。毎日のように夜遅くまで片付けを続ける我が家を見て実家の母がひとこと...「もしかして夜逃げの準備?」
そんなこんなで必死で片付けようと努力はしてみたものの、我が家には「散らかし盛り」の2人の子供がいるので片付けても片付けても一向に片付かない...そしてトドメは参考までにと買ってきた今回取材を受けるN社のムック「特選輸入住宅」。ページを開いた途端言葉を失う僕ら...「げっ、お城みたいな家ばっかり。」「子供3人もいるのにモデルルームのように片付いてるゾ!」「室内がお花畑のよう!」
ページを開いたまま凍りつくふたり。しばらく動けないままようやく僕が口を開く...「あのさ、この前のFAXに『ライフスタイル』を取材したいって書いてあったよな。」「そうそう、それにこの本は『特選』って書いてあるわ。」「うちは『特選』じゃないんだよ、きっと。」「それじゃ片付けてもあんまり意味ないな?」「そうね。」ということでありのままを取材して頂こうということに決めた。
取材当日 と言いつつも当日になると何だか落ち着かない。「や、やっぱりさ、写真を撮りにわざわざ東京から来て頂くわけだし、普段のまんまってのも失礼じゃないか?」「そ、そうね。でも今からじゃ間に合わないんじゃない?」「とりあえず何でもかんでも押し入れに放り込んじゃえ!それと、今から花屋さんで適当な生花買ってくれば?」取材班到着予定時刻20分前になって、こんな会話を交わしてるってのも我ながら呆れ果てる。
取材班到着3分前にともちゃんが花屋さんから帰宅(笑)。花瓶に生けてる最中に玄関のベル!「こんにちは!」取材班はN社のライターさんと女性編集者さん、カメラマンさんとログハウスメーカーB社の広報担当者さんの4名。挨拶もそこそこに外観から写真撮影開始。こんな場合オーナーってのは何もすることもなくて、意味もなく愛想笑いを浮かべながらちょこちょこ歩き回るばかり。外観の次は室内撮影へ。
N社のライターさん「どこか、写しちゃいけない部分ってありますか?」
僕 「押し入れ!開けると雪崩が起きます(笑)」
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おおっ、片付いてる!リビング
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エントランスから花壇を望む
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カメラマンさんはさすがプロだけに露出計で光線の具合を確かめながら真剣な表情で一枚一枚慎重に撮影していく。そんな中で僕が注目していたのは、カメラマンさんの指示。「そこのバケツもう少し左へ!」「そのお花隠しちゃいましょうか?」はっきり言って我が家はインテリアコーディネーター等のプロの手は入っていない。インテリアの勉強なんて全くしたこともないズブの素人の僕らはまるっきり自分の感覚を頼りにインテリアを形作ってきた(しかも多くの家具は手作りだったりする)だけに、専門家がいかに演出をするか非常に興味があるのだ。(もちろん僕らに気を遣って「何なのこのインテリア。最悪!」とまでは言われないだろうけど)
そんな中、B社のIさんとN社のライターさんはサンルームにこもって出てこない。「いいっすねえ、ココ!」「カヌーイストにゃ、たまらんですよ!」聞けば、なんとIさんはカヌーイスト。「マッドリバー持ってるんですよ。」「へえ、もしかしてエクスプローラーのサンドベージュだったりして?」「大当たり!!」完全に僕と趣味が同じ(笑)そこですかさずN社のライターさん。「これだけの道具が羨ましい!」「いやあ、ついつい買っちゃうんですよね。子供の頃ってアウトドア道具が今よりずっと高くて...。」「コールマンなんて高嶺の花でしたよね。」「そうそう!カタログ擦り切れるほど眺めて、でもそれでも買えなくてね。」「それで大人になったら欲しい欲しい病になっちゃって。」(声を合わせて)「嫁さんには解ってもらえない!!」緊張してたのがバカみたいなほど、趣味が同じ。同好の輩ばかりと判れば、あとは話が早い。会話が録音されてるのも忘れて大半がアウトドア談義になってしまった(笑)
取材は3時間ほどで終了。これまでログハウスの施工に直接関わらないB社はとても遠い存在に感じていたのだけれど、(窓口は地方の工務店が行うため)Iさんと話すうち、ますますB社が好きになってしまった。もちろん業界最大手のB社だけに多種多様な顧客がいるわけで、100%の顧客が満足しているわけではないだろう(実際B社とのトラブルを公表してるサイトもある)。でも彼のような人がいる限りB社は安泰かな?なんて思わせるほどログハウス好きの気持ちが良く判っている気持ちの良い人であった。
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