CHAPTER 6
1月16日 旧サンルームの解体始まる! 現在使用中のサンルームは妹にあげることになり、今日は義父が取り外しに来てくれる。家は中古で自分達夫婦には特別な思い入れはないのだが、サンルームは別。結婚して初めてのリフォームとして二人で建てたものだし、子供達もこのサンルームで育ってきたって思える程に重宝してきた部分だからだ。冬、外は大雪でも、素っ裸で走り回れるほど暖かだし、夏は開け放って庭でのBBQのキッチンに早変わり。風がよく通るので、エアコン嫌いの我が家の寝室にもなったりもした。そんな思いでたっぷりのサンルームが今日、なくなってしまう。しかも、今日は野宴会の小豆島オフで家にいられない...。さよなら、サンルーム。
1月18日 サンルームがない! 野宴会のオフ会から戻ると見事にサンルームが無くなってる。タヌキが住み着いたり、猫のChichoが最初にやってきた時に住み着いてたサンルームの床下からは結婚当初に使っていたサンダルが出てきたりして複雑な気持ち。4帖程度のスペースだったけど、無くなると家がいっぺんに狭くなってしまう。ログハウスにもサンルームを作るんだけど、こういう余裕スペースが意外に広さを演出するのだな、と実感。新しいサンルームは2.7m×3.6mの6帖相等の広さがあるからもっと有効に使えるんだろうな。
1月20~23日 ガレージ&玄関アプローチの取り壊し 家本体の解体日が2/3に決定する。これまで古いだの使い勝手がわるいだの悪口ばかり言ってきた家だけど、いざ解体となると家族を守り続けてくれたことに感謝の気持ちで一杯だ。今日はガレージの屋根や門から玄関までのアプローチの解体。結婚した年のゴールデンウィーク、自分で石を貼ったアプローチなので感慨ひとしお。作業の邪魔になるのでカヌー倉庫のお片付け。現状は2.2m×奥行5mのスペースなのだが、なんでもかんでも詰め込んで雑然としてる。もう少し道具を減らさないと新しい倉庫(2.7m×5m)に納まらない!ガレージセールでもしようかな。朝から職人さんがやってきて見る間に解体が終わる。そろそろ近所に挨拶しないといけないなあ。すこしづつ姿が変わってゆく我が家に淋しさがつのる...。
1月24日 引っ越し始まる! Mamaが暇をみて荷物を移し始める。本番の引っ越しは1/30、31に決定。義弟2人、会社の若い連中など引っ越し部隊も結成。後は天気がいいことを願うばかり。電気、ガス、水道は1/25から通るのでMamaはその日から始動する予定。
1月25日 引っ越し始まる!その2 夕食が済んでから、急に思い立って荷物の運び込み。子供達の絵本やおもちゃ、押し入れの衣類など、普段あまり使わないものから引っ越し。腰を痛めてもいけないので、家具は1/30~31に助っ人と共にすることに。
1月27日 電化製品壊れまくる。その上ガス給湯器まで... 聞いてはいたけど、引っ越しが決まった途端、電化製品が壊れまくる!先日のテレビに始まり、電子レンジ、トースター、掃除機、そして今日は洗濯機が息の根を止めた。機械といえども何か目に見えない意志のようなものがあるのかしらん?今日から引っ越し先の家に電気、水道が入る。早速ガス給湯器を使ってみると...多量の水もれだ!またまたガス会社に来てもらうが、機械が旧過ぎて修理は不可能、要交換(費用は10万円以上)とのこと。おいおい、この前のチェックは何だったんだよ!怒りが収まらない僕は、ガス会社に電話して怒鳴りつける。そしたら、仮住まいの期間中、給湯器を無料レンタルすることで決着がついた。(たまには怒ってみるもんだな。)
夕方、電気屋に洗濯機を買いに行く。またまたMamaのわがままが出て、容量8kgタイプの最新型しか目に入らない様子。最近の洗濯機はなんだかいろんな機能が付いてて迷う。内蔵ポンプで風呂水を再利用できるのは当然として、黒カビなどの汚れをセルフクリーニングする機能や洗濯槽が回って優しく洗う機能...などなど。僕は最近はやりのドラム式(洗い→すすぎ→乾燥が一度にできるタイプ。コンドミニアムで使ってみて使い勝手が良かった。)が気に入ったんだけど、我が家が10年近く使い続けている天然粉せっけんが使用不可ということで、Nationalの普通のタイプを購入。(Maa-kunやAzuの健康&環境保護のためには便利さも犠牲にするのが当然!...だそうです。)そのかわり浴室に乾燥機を付けることになりました。1月28日 近所にご挨拶なのだ。 工事期間中は何かとご迷惑を掛けることになるご近所にご挨拶回り。解体の際に舞い上がるホコリや騒音、建築の際の重機やトラックの出入り...これをちゃんとしておかないと、後々のもめ事の原因にもなりかねないし、ログハウスなんて変わった建物なので色々言われてもイヤな感じだからね。(そうでなくても、変わり者だと思われてるのに...笑)百貨店でせっけんの詰め合わせを買ってきて両隣と前など、5軒に配る。
1月30日 引っ越しホントに始まる! 心配していた天気も誰の心がけがいいのか(笑)晴天!会社の皆さん4名&妹が助っ人にきてくれた。今日は家具を中心にどんどん運び込む。引っ越しとは言ってもトラックに載せて遠くまで運ぶわけじゃなく、新居となる裏の家に担いで行くだけなので早い早い!でも、段ボール箱に入れずにタンスの引き出しを引き抜いて運ぶので、下着なんかもみんなに丸見え。ちょっと恥ずかしい(笑)午後5時まででほとんど全ての家具が運び終えた。時間が余ったのでカヌーもみんなで運んだりして...自転車とカヌーが意外に場所を取ってテラスはもう既にいっぱいになってしまった。洗濯物干に使おうと目論んでいたMamaは「これじゃ、台所や居間が暗くなっちゃうじゃない!」とこの光景におかんむり(笑)しょうがないだろ、ここしか置く場所がないんだから...。あとはMacとキャンプ道具だ。
1月31日 引っ越し完了! 今日も晴天。今日の助っ人は義弟と会社の若者&カノジョの3名だ。大阪と名古屋という遠方から我が家の引っ越しのためだけに来てくれた。感謝感激なのだ。家具を昨日運び終えたので今日は楽々だろうな、なんて考えてたら大間違い。(こまごまとしたものの運搬はすごく大変なのです。)新居に運び込むもの、捨てるものの判断は僕かMamaにしかつかないので、いちいち確認しなくちゃいけないし、なかなか順調には進まないのだった。それでも夕方までにはなんとか運び終えて、一応は家の解体の準備が出来た。それにしても凄い荷物の量。「ほとんどがPapaとMaa-kunのおもちゃだったわね。」Mamaはあきれ顔。
全ての荷物が運び出された我が家はがらんと悲しいぐらいに広くて、なんだか急に感傷的な気持ちになる。横に並んで見ていたMaa-kunがぽつりと呟く。「引っ越しなんてしなかったら良かったのになあ...。」「どうして?」「だって、このおうちには思いでがいっぱい住んでるんだもん...」「でもさ、ログハウスにも住みたいだろ?」「このおうちに住んでる時はログハウスに住みたいなっておもったけど、引っ越しちゃうとログハウスよりこのおうちがいいなって思うんだよなあ...」Maa-kunは彼の一生の全てをこの家で過ごしてきたわけだし、6才だけどそんな気持ちになるんだなあって妙に感心しながらも、実は僕も彼と同じ気持ちだった。「友達といるのは楽しいけど、嫌いな先生は沢山いるし、テストもあるし、早く卒業したいなあ...」なんて思ってても、卒業式当日になってしまうと「もう少しこの学校に通いたかったなあ...」って感じる、あの淋しさ。それに近い感じでした。2/3の解体の日は、もしかしたら見てられないかも。涙もろいMamaは絶対泣くんだろうな。もしかしたら僕も...。2月1日 CATVやNTTもつながる! 今日はCATV(ケーブルテレビ&インターネットLAN接続)と電話の接続業者さんがやってきた。借家なので壁に穴を開けずに接続しなくちゃなんないから大変そう。CATVは¥42000もかかってしまった。(宅内工事や設定は自分でやって。)何かとお金の入り用な時にショックなのだ。夕方、炊飯器を使おうとしたらガスの口金が合わない!またまたショック!美味しく炊けるのでこれまではガスにしていたのだが、ログハウスではガス炊飯器の置き場所がないことだし、またまた電気店に出向いてIHジャーを買うことに...。なんでこんなにお金が要るの?
2月2日 節約作戦開始! このままじゃ、ログハウス本体にかかる前に予算が足りなくなってしまうという危機的状況に家計の切り詰め作戦を考えなくちゃ!我が家が他家と比べてゼイタクしていることを箇条書きにしてみることに...。飲み屋にもゴルフも行かないPapaはとりあえずカヌー&アウトドアの道具購入の無期限停止を宣言。Mamaは相当の金額になる書籍購入費をカットし図書館を有効利用することに。子供達はスーパーでのオマケ付きお菓子を我慢。これで毎月炊飯器が壊れてもだいじょうぶ(笑)そしてクルマの費用を最小限にするために普段使っていない1台を誰かに貰ってもらうことで、車検や任意保険の費用を節約しようという作戦だ。幸いにも以前からうちの最年長クルマ「FIAT UNO Turbo i.e ('89)」を熱烈に欲しがってる知人がいるので早速電話することに。ちゃんと動くか確かめておくために、ガレージの奥に眠ってるUNOのバッテリーのキルスイッチをONにした後、オイル、冷却水の交換、タイヤの空気圧、ブレーキオイルなどをチェックして始動。なんの問題もなく一発でかかる。家の周囲をゆっくり走ってエンジンを慣らした後は昔よく行ったワインディングへ...。楽しいっ!たまらんっ!最近、「コーナリングの愉しみ」なんか無縁の四駆とかに乗ってると、若さを失っていくんだなって実感。操ってるうちに別れがたくなってしまった。人にあげるのが惜しいとかじゃなく、恋愛関係みたいな別れの辛さ...そういえば、就職して初めて自分で買ったクルマだし、Mamaとの恋人時代の思い出がいっぱい詰まってるし、結婚してからはMamaの愛車としてタイヤ鳴らして走ってたっけ...。どうしよう...「私を売りに出してまでログハウスが欲しいのね?ひどいひと!」...なんてクルマが言うわけではないんだけど...しばらく乗って考えてみることになった。
2月2日深夜 サンル-ム&カヌ-倉庫の見積り届く! 工務店からは音信不通。建築確認申請が終わるまでは何もすることがないのは分るけど、進捗状況を時々知らせてくれないと不安になる。(クロ-ズアップ現代(NHK)で住宅完成前に工務店の倒産による被害について放映してた直後なので...。そんな場合、まずは工務店と音信不通になるそうだ。)その上、サンルームとカヌー倉庫の見積りが未だ届かないのはどういうわけ?そんな時、カヌー仲間のIさんからFAX。サンルーム&カヌー倉庫の見積りだ!
う~ん、スゴク安くしてもらってる!パイン材の外壁、内壁、天井、床に木製サッシ。造り付けのカヌーラックに換気扇...と内容は120%気に入ってるので、金額が決って嬉しくて仕方がない!!本体と合わせてもなんとか予算内に収まりそうだ!2月3日 庭の石積み工事なのだ。 解体工事の予定日なのだが、先に石積みの工事を終わらせておけば、解体の時にユンボ(パワーショベル)で地ならしも出来るってことで今日は急きょ石工事なのだ。玄関の位置が変更になるので、まずは現在の玄関の開口部を塞ぐ。その後、植え込みを移植して完成!なかには重さ1t以上の石もあった上に寒波の襲来で雪が積もる最悪のコンディションで1日がかりの工事になってしまった。それにしても、こんな時はユニック(トラッククレーン)の威力に感謝!
引っ越しや片付けで忘れがちだけど今日は節分。太巻きを丸かじりした後は、豆まきをすることに。いつもは僕が鬼の役を務めるのだが、今日はAzuが鬼のお面に興味を示し鬼をやりたいというのでお願いすることにする。鬼は腰蓑を巻いてるだけなのでスカートを脱いで熱演するAzu。(寒いからシャツは脱がないそう...笑)笑ってしまいました。
石垣改修前(1997.1.22)
石垣改修後(1999.2.4)この時はまだサンルームもあったりして今となっては
懐かしいなあ。植え込みもよく手入れされてるし。今度は玄関の位置が変わるので門柱を引っこ抜いて
アプローチ沿いの石を利用して開口部を塞ぐ。2月5日 ついに解体始まる! 朝、重機を積んだ大型トラックの爆音で目が覚める。道幅6mの道路なのだが、曲り角を曲がるのはなかなか苦労らしい。さあ、いよいよ自宅の解体が始まってしまう。う~ん複雑な気持ちだ。結婚当初からつい最近まで住んでた「我が家」がパワーショベルでバリバリと壊されていく様を見るのはハッキリ言って辛いのである。でも、最後はちゃんと見届けなければって決意して、仕事の合間を縫って何度も見に帰った。「ああ~玄関が~!」などと口に出そうになる言葉をぐっと我慢して眺めていたのだが...。やっぱり辛くなって仕事に行ってしまいました。
それにしても根性のある我が家。普通なら1日でぺったんこになるって聞いてたのに、1/3しか壊れなかったのでした。Mamaは「見るのが辛いから中途半端に残さないでよ~!」と言ってたけど...。(この解体屋さんは、鉄は鉄、木は木でちゃんと分別回収してたのには感心した。金属は100%リサイクルだし、木材もクギを使わない部分のみ再利用するそうだ。)明日は鉄骨部分の解体だろうな。カットするための酸素ボンベが運びこまれてたもん。2月9日 自宅解体、予想以上に難航! 毎日朝8時から夕方5時まできっちり働いてくれてる解体業者さん。ところが、まだ解体は完了しない。「この家は根性あるわ。特に基礎が強い強い(笑)」ついに業者さんからも「根性あるわ」発言が!のべ5日間かけてもまだ整地にかかれないんだからたいしたものだ。
今日は工務店の設計士さんが様子を見にやって来た。あんまり音沙汰ないから不安に思ってたけど、ちょっと胸をなで下ろした。
基礎工事の一部を残してほとんど無くなってしまった我が家。壁や屋根がないとすごく小さく感じる。特に風呂場なんて、あんなに狭かったの?って不思議な感じ。2月10日 ついに解体工事終了! 仕事から帰ると自宅が広場に変身してた!70坪のはずだけど、今度は逆になんだかすごく広く感じる。基礎を掘り起こしたので穴が空いてて、ダンプカーに土を7杯分入れなくちゃなんないらしい。さっそくまあくんが近所の友達を呼んで嬉しそうに走り回ってる。解体工事の間はあんなに悲しそうにしてたのに現金な奴だ!明後日、土を運び入れて解体&整地は終了の予定だ。
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