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FLAME LAYOUT

 

CHAPTER 8 薪ストーブシーズンふたたび

AUTUMN,2000

 

 

 

 
どの部分が今回の薪かは一目瞭然!

 

9月27日 薪ストーブシーズン始まる! 「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉通り、朝晩が涼しく感じる季節である。こういう秋風を感じると騒ぎ出すのが「薪ストーブの虫」(笑)ということで今日は久々にチェーンソーを積込んで薪集めに出かけることに。
4月末のまんぼうさんとの薪集め以来ということで、今日は伐採はなし。(慣れないことすると怪我するもんね)2.5m〜3.5m程度に切り揃えたクヌギを用意して戴いてるということで、今日は2tダンプでの引き取り→玉切り→薪置き場への積み上げを行う予定だ。仕事を早めに切り上げて、丸太をユンボで積込んでもらい、いつもの河原に到着したのが16:00。(途中、建材屋さんの重量計にダンプなり載って丸太の重さを計測。総重量4050kg。ダンプが2740kgだから丸太は1310kgだ。)

 
2tダンプに積んだ1310kgのクヌギ
直径25〜50cm 15本

ダンプのクソ重い後部アオリを外して、いつもの河原の空き地にガラガラっと下ろす。その数15本。我が家は住宅地のまん中ということでエンジンチェーンソーの使用は不可なので、国有地であるこの河原で一旦丸太を下ろして玉切り、そして再び積込んで家の薪置き場に運び込むという2度手間が必要(薪割りは全く問題ないのだが)。かなりの時間の無駄だけど、ご近所との良い関係を保ちつつ楽しい薪ストーブライフを送るためには大切な手順なのだ。
あとはログバディに丸太を載せてひたすらチェーンソーで玉切り作業。満タンにしたSTIHLのタンクが2度空になった頃、1.3t全ての丸太を玉切り完了したのだけれど、久々なのでかなり腰に来てしまう(涙)。ここで休むと腕に力が入らなくなるので休まず引き続いて玉切りした丸太をダンプに一本づつ積込む。

玉切り完了!
ダンプに積込んだ玉切り済みの丸太

こうして薪置き場に切り口の白さが眩しい新しい薪を並べ終えたのが17:20。約1時間半の作業だが、久々の薪遊びで腰も腕もパンパンに張っている。でも明日の夕方になったら俄然元気を取り戻して、帰宅後の1〜2時間でこれ全部割っちゃうんだろうなあ...ああ、もったいない!でも1.3tっていえば去シーズンの2月一ヶ月間の消費量に相当するわけで、「1.3tもの薪」というより「たった1.3t」って感じなのが悲しい...。(薪を作るのが目的なのか、それとも薪割り自体が目的なのか自分でも良くわからないナ...笑)

 


 

 

 

10月30日 薪ストーブ本格始動! 「今年は本当に寒くなるまで焚かないぞ!」そう言ってたけど、寒さに弱い我が家はもう限界(涙)。エアコンの暖房を入れるぐらいなら薪ストーブを焚こう!ってことで夕方から火を入れる。10/18に煙突や本体の組立てチェックのために試験運転を済ませていたので、今日はもう初めから本格運転なのだ。ストーブのダンパーを閉じる頃には、猫のChichoも「冬の定位置」に移動。我が家のリビングははすっかり冬の光景(笑)。夜になっても消すのが面倒なので、火室に目一杯の薪を放り込んでエアを絞り、いきなりの24時間運転。
...ところが!深夜1:40三重県南部を震源とするM5.5の地震が!我が家も震度4の揺れ。ベッドで揺れを感じるなり『揺れが収まったらストーブの火を消さなきゃなあ・・・。」と感じるあたり、ちょっとは薪ストーブオーナーらしくなったのかな(笑)。


薪ストーブの前の日だまりは僕の定位置

 

 


 

 


ニャ、ニャ、ニャ、ニャ、ニャ

11月3日 煙突にカラスが!? ガサガサッ、ゴソゴソッ!朝一番の煙突から突然の異音。「また入ったのねぇ。」とともちゃん。そう、暖かい朝なので火を入れなかったら煙突に小鳥が入ったのだ。ストーブの真上あたりで音がしたと思ったら2階の二重煙突まで飛び上がったりで小鳥も大慌て。しかし煙突の細い空間では鳥は真上には飛べないのだろう。「何が出てくるのかしら。」ともちゃんは興味津々。猫のChichoは煙突に向かって「ニャ、ニャ、ニャ、ニャ」と狩りの時に距離を計るために使う短い鳴き声をあげてる。
「さて、鳥さんにご登場願おうか...。」ストーブ横の窓を開けてフロントドアをOPEN!そしてダンパーに鳥を挟まないように慎重にダンパーを開けると...バタバタバタ!!灰の煙幕を上げながら鳥さん出現!

「★●▲△□◎◆」「????」窓から飛ぶ去る小鳥を見ながら固まる僕とともちゃん。「あれってカラス?」「いや、小さすぎるぞ。」
窓から飛び出した小さなカラスは家の前の電線に留まって...「チュン!」とひと鳴き。大爆笑のふたり...ただのスズメが煙突のなかで煤だらけになって真っ黒になってただけでした(笑)
同じ市内にお住まいの薪ストーブオーナー・まんぼうさんちも、11/3に煙突内に珍入者があったそうです。まんぼうさんちの場合は立続けに2度も入ったそうで、哀れ小スズメちゃんは小ガラスちゃんになったそうです(笑) 

これがまんぼうさんちの煙突に入ったすずめ→


Photo by まんぼうさん

 

 


 

 

11月20日 20時間無給薪連続燃焼達成!「あなた割るひと、わたし焚くひと」我が家の薪ストーブライフはこんな感じだ。僕が焚くと煙突からは白い煙がモクモク。でもMamaが焚くと色も臭いも全くないし、ご覧のとおりまるで溶岩流のような色の熾き火が長時間続く。負けそ...
そんな中、昨日は無給油じゃない、無給薪連続20時間燃焼達成。その秘訣はと言えば「灰を適度に残して熾き火をゆっくり燃やすこと。」だそうだ。ともちゃん、怖るべし!(笑)
「綺麗だなあ...。」
「わたし?」
「いや、その熾き火」
「ムッ!」

 

 


 

 


今日の成果。白樫はホントにキレイだ。

 

11月25日 子連れ薪拾い 「今日はフラメンコだし子供達ヨロシク!」ベッドの中の僕にMamaはそう言い残して去って行った。「えっ、聞いてないぞ!」そう言う間もなく...(涙)。休日としては、久々に良いお天気。とりあえず子供達を起こして朝食を食べさせて、「さあ、どうする?」答えはない...。「それじゃ、薪拾いにでも行くか?」「え〜!ま、付き合ってあげてもいいけど。」というわけで今日は薪拾い。
2tトラックにチャイルドシートを載せてMaakunとAzuを積込んで、9月にグッドタイミングで伐採中の木を発見したH町へ向かう。道路沿いに積み上げられた白樫と椎を発見したのは、たまたま通りかかった9月中旬。いつもの要領で所有者を聞こうと最寄りの家に飛び込んだら、なんとその方がここの集落の区長さん。しかもこの木を伐採した責任者だったのだ!


これには感激!!

「ほぉ、薪で暖房?うちも風呂は薪なんやわ。あれは雑木やし堅うて割れへんで焼却するだけやで、持ってってもええよ。」聞けば、この場所はこの集落で伐採された木を焼却する場所なので今後も増える可能性があるとのこと。超ラッキーな出会いなのだ。
この出会いから3日後、T区長さんから電話。「寺でまた伐採するし、取りにきたらええ。」その1週間後またまた電話。「国道1●△線でようけ(たくさん)出たみたいやで。あんたのこと言うといたったで。」とにかく親切なおじさん(笑)

重いよ〜!
「とうっ!」薪を投げるMaakun

「そのおじさん、すごく親切でさ、パパお礼しようと思うんだ。」そうMaakunと話しながら現地到着。すると薪山に何やら札が立ってる...「『まるたぞうきひきとりよやくずみ』って書いてあるよ。」とMaakun。そう、なんとT区長さんは薪山ひとつひとつに毛筆で「丸太雑木引取予約済 *杉・桧は不可! 辻●■、○▲明■」区長さんと僕の連名でと書かれた札(達筆!)を立てておいてくれたのだ!!正直、涙が出そうなほど嬉しかった!「どうして薪をくれる人ってこんなに親切なのかなあ。」Maakunも感動してる。「こんなに親切にしてもらったんだから大事に焚かなきゃな!」そんな僕の言葉に頷くAzu。


はい、ポーズ!
ホントに使えるのはいつの日だろう...

いつものように地面に線を引いて「チェーンソーエリア」と「積込みエリア」を区別して安全を確保したあとは、早速チェーンソーに火を入れて玉切り開始。僕がどんどん玉切りして「積込みエリア」に投げ入れた丸太を子供達がトラックに積込む。今日の丸太は10〜30cm程度なので子供達にも持てる重さ。ランチをはさんで約2時間でトラックのアオリの高さまで積み込めたところで今日の作業はおしまい。
Maakunがどうしてもチェーンソーを持った姿の写真を撮って欲しいというので、エンジンを止めたチェーンソーを持ってハイ、ポ−ズ!(笑)実際にコレを使わせるには10年早いけど、そういう気持ちは大切にしなきゃね。帰り道にコンビニでご褒美のおやつを買って、今日の作業は終了なのだった。結局5〜600kgしか集まらなかったけど、子連れの場合「どれだけ集めたか」が重要なのではなくて「どれだけ楽しんだか」が重要。Maakunは太さ5cm程度の白樫を十数本拾ってきて、これで自然木のベンチを作るのだそうだ。(ガーデニングショップで見かけたものを真似するみたい)そういう遊びゴコロが一番大切だと思うよ!

 


 

 

 

11月28日 燃焼の記録 今日は子供達のスイミングスクールの日。週に2回は僕が帰宅一番乗りなのだ。日暮れが遅い間は絶好の薪割りタイムなのだけれど、外はすでに真っ暗。こんな日はじっくりと薪ストーブでも焚いてみよう!...ってなわけで、きちんと記録を取りながら我が家の燃焼モデルケースを紹介してみようと思う。

【モデルケースDETA】

実施日

2000年11月28日(初霜を記録)

使用した薪

A.パイン、スプルース(焚付け)

B.クヌギ(φ50〜80mm)

C.クヌギ、サクラ(φ100〜200mm)

時刻
経過時間
操作
室温
外気温
温度計1
温度計2

5:00

00:00

薪Aを5本、新聞紙1枚で着火

21.5

13.3

-

-

5:12

00:12

ダンパー閉じる

21.5

12.9

220

100

5:14

00:14

21.0

13.0

300

140

5:17

00:17

21.0

12.9

400

170

5:21

00:21

1stエア1/3に絞る

22.6

13.0

500

250

5:30

00:30

薪B3本投入

23.7

12.8

580

320

6:00

01:00

薪C2本投入

25.1

12.5

360

280

6:30

01:30

*オーロラ状の炎

25.1

12.1

340

200

8:00

03:00

25.5

11.5

360

180

9:00

04:00

薪B2本投入

25.1

11.1

360

240

10:00

05:00

25.7

9.7

380

280

11:00

06:00

26.0

9.7

350

200

12:00

07:00

薪C2本投入

26.0

7.9

350

240

12:30

07:30

1stエアほぼ閉じる

25.7

7.6

350

240

12:30〜7:00 操作なし

最低室温 22.6

最低外気温 4.7

7:00

14:00

1stエア全開、薪B3本投入

23.5

5.0

150

80

8:00

15:00

24.0

7.3

350

280

室温:薪ストーブから3mの距離。床から高さ1mに設置
外気温:センサ−を屋外日陰、地面から高さ1mに設置
温度計1:プローブ温度計。二次撚焼室内の温度を測定
温度計2:サイドローディングドア(最も高温になる部分)に後付け

 


オーロラ!

 

    

 


 

 

 

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