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FLAME LAYOUT
Woodycraft workshop page 4

CHAPTER 9 僕の作品集(1999)

風見カヌー
パドルを模した羽根が風を受けるとクルクル回りながら風向を教えてくれる風見カヌー(!)です。僕はカヌーイストなのでカヌーですけど、サイクリストなら自転車のカタチとか自分の趣味に合わせて作ると面白いかも。モーターを組み合わせて発電したりも可能ですね。
材質:レッドシダ− 塗料:水性アクリル
道具入れ
チェーンソーのメンテナンス用品やスペアチェーン、オイルや工具などを入れるために作りました。ホームセンターで¥2000ぐらいで売ってたものをそのままスケールダウンしてオイルのボトルに合わせて作ったのですが、自作なら廃材利用で材料費ゼロ。
材質:ラップランドパイン 塗料:ラックニス
ダッチオ−ヴンケ−ス
僕のライフスタイルの象徴になってるダッチオーヴン(以下=DO)。市販の布製でもいいけど煤で真っ黒のDOを収納するなら木製がいちばん!ちょっと大きめに作ってリフターや革手袋や木へらなど一式を納められるように作りました。焚き火のシーンでは椅子がわりにもなるし非常に便利。

材質:モミ 塗料:ラックニス

靴 箱
家を新築するにあたってサイズの合わない家具が続出。そんな中で家具シリーズ第一弾がこの靴箱。湿気がこもりやすいので木の呼吸を妨げないようすべてオイル仕上げにしました。家がログハウスということでトラックに何杯もの余った資材があるので当然材料費はほとんどゼロ。

材質:ラップランドパイン&SFP 塗料:オイル

下に製作過程をまとめてみました。

 


 

CHAPTER10  家具の製作

<はじめに>

必要に迫られなければ作らないってのも趣味の木工のひとつのスタイルかな(笑)我が家は「自宅ログハウス計画」のも書いてるように現在(1999.6)家の新築中なのですが、新築や引っ越しなど新しい家に移るとなるとサイズの合わない家具がたくさん出てくるんですよね。こんな時は木工を始めるチャンス!何故かっていうと...

1.必要に迫られてる 家具屋に行って驚くのが家具の値段。化粧合板を多用したものはともかく無垢の家具は高い!ちょっといいなあって思うと輸入品だったり有名な作家の作品だったりで財布の中身の何十倍の値札が...特にカントリーやシェーカースタイルのモノは「こんなの自分で作れるよなあ。」なんて感じがする単純な構造のものが多いしね。そんな時「無理かなあ。」なんて思わずに試しに作ってみると仕上がりはどうであれそこそこ作れちゃうんですよね。(多少仕上がりが悪くても、化粧合板のちゃちなものよりは数段存在感があるからね。)

2.イメージがわきやすい 家具を置く場所や目的が決まってるわけだから、サイズやスタイルなどのイメージがつかみやすいのですぐに仕上がりを想像できます。中に入れるものの寸法を計って簡単なイラストを描いておくことも出来るしね。そのイラストを元にして家族でワイワイ相談すれば、その時間も楽しめます。
ただ、僕の場合精密な設計図は書きません。今回の靴箱についても下記のイラスト(走り書き?)一枚のみです。というのも設計図なんか書いちゃうと、後はそれに沿って作るだけになってしまって自由な発想が出来なくなるし、義務めいた感覚になってつまらないですから。(それに当初のイメージ通りに出来上がったことなんてないし...)所詮は趣味。アバウトで行きましょう。(B型的発想なのかも...)

3.材料が豊富 新築の場合、廃材や余った材料なんかが大量に出ます。もしなかったとしても大工さんに頼めば、無料で手に入ることが多いし、もしかしたら材木屋さんとのルートを教えてくれるかもしれないし。廃材を使えば家と同じ材質で家具を作れるので、まるで作り付けのような感じにもできるかも知れません。それにプロのテクニックを盗む絶好の機会だしもしかしたら貴重な助言を得られるかも。

そんなわけで「失敗したら買えばいいんだし」ぐらいのつもりで失敗を恐れずにやってみましょう!

<どんな家具にするのか考える>

...はいえ、いきなり作ろうと思ってもなかなか上手くいかないのが実情。そんな時は本屋や図書館に行ってインテリアや家具関係の本に載ってる写真を見ましょう。自分がどんな家具が趣味なのか、具体的なイメージが分かると思います。それから裏技としてキット家具(組み立て家具)のカタログを取り寄せてみるのも手。キットは素人にも組み立てやすいように構造を簡略化してあるので大いに参考になるはずです。それでもまだイメージが湧かない時は思いっきりセンスが良くて高そうな家具屋に行って目の保養(笑)ただし写真を撮ったり、スケッチしたりは御法度ですけどね。

<採寸>

これが一番重要。市販の家具はどんな家に大体合うように作られてるけど、なかなかぴったりのサイズってのはないですよね。でも自作ならサイズは自由自在なので隙間家具なんかは自作に限ると思います。図面を見ながらとかじゃなく実際に置き場所を採寸して簡単なスケッチを描きましょう。忘れちゃいけないのがその家具に入れるものの大きさを計っておくこと。↑にあるダッチオ−ヴンケースの場合、ふたに不自然な小窓がついてるでしょ?実はあれは採寸ミスでDOが入らなかったからなのです(笑)


イラストはこんなので十分

<製作準備>

今回はイラストにもあるように靴箱を作ってみることに。まずは材料のチェック。今回はログハウスの廃材&余剰材ということで以下の材料が無料で調達できたのですが...。

A.SFP材

(2×4の芯材)

89mm×38mm×3600mm

30本

B.SPF材

(2×4の芯材)

38mm×38mm×3600mm 

20本

C.パイン板材

(壁サイディング用)

180mm×18mm×3600mm

数100まい

D.パイン材

(トリミング用)

48mm×10mm×3600mm 

5本

E.ベニヤ板

(背板用)

1800mm×900mm×5mm

1枚

 

なるべく費用を抑えたいので新たに購入せずに上記の材料を使いこなして作ることに決めました。それ以外に必要なものといえば、(全て近所のホームセンターでの価格。価格は参考価格です。もちろん、これらは全部購入したわけじゃなくて以前に余ったものでほとんど賄うことが出来たので、実際は2〜3千円というところですが。)

品名

用途

単価

数量

価格

蝶番

扉用

120

6

720

マグネットキャッチ

扉用

200

3

600

ドアノブ

扉用

180

3

540

木ダボ(10mm)

部材接合用

150/袋

2

300

木ネジ(36mm〜74mm)

部材接合用

800

真鍮釘(24mm)

部材接合用

150/袋

1

150

木工用オイル

塗料

960

1

960

合計

4070

使用工具はノコギリ、げんのう(金づち)といった基本的な大工道具の他に、下記のものを使いました。

1

電動ドリル(大型)

ビットを交換してドリルとしてもサンダ−としても使える。

2

トリマー

面取り、溝掘り専用。ノミより簡単。背板の溝に最適です。

3

電動ドライバー

主に小径ドリルとドライバーとして使います。能率アップ間違いなし。

4

かんな

初心者はこれで寸法違いをごまかせる(笑)必需品。

5

サンドペーパー

塗装する前のひと磨きで仕上がりが断然違う。#100と#240が必要。

6

さしがね

コレを使いこなせば直角のズレはない。あると便利な道具。

7

即乾木工ボンド

定番の接着剤。黄色は乾きが遅いので白ボトルを選ぶこと。

8

木工オイル

塗料は目的に合わせて選びましょう。今回はオイル仕上げです。

9

のこぎり

電動丸ノコは騒音がすごいので、僕はこれを使います。

<製作>

1.骨組みと側面パネル製作

SPF材を必要な長さに切って、側面と背面にはめ込む板の厚さに合わせてトリマーで溝を掘ります。骨組みは全てホゾ組みするのでオス側はノコギリで、メス側はノミで加工します。側面パネルは完成なので接着、木ネジ止めして接合部の段差をかんなやサンドペーパーで面一にします。後で木ネジで補強しますが、接着材や金具なしで上の様に仮組してみます。

2.背板のはめ込みと棚板受けの固定

骨組みを固定する前に側面内側に棚板受けを固定します。金具を使わずに木ダボを使って内側で固定すれば仕上がりがきれいです。受けが出来たら、床板から順に棚板を固定していきます。棚板が固定し終わったら、側面パネルと骨組みを接着し、木ネジで完全に固定します。この時埋木にしておくと木ネジが隠れて数段良い感じになります。

3.扉の製作

側面パネルと同様のやり方で扉を作ります。今回は3枚作りましたが、柱間の内寸より若干小さい目に作っておくと後で削る手間が省けます。蝶番で取り付ける前にノブを取り付けておかないとドリルでの穴開けが困難になるので注意。出来上がった扉を実際に本体に合わせてみて、カンナやサンドペーパーで微調整しておくと取り付けが楽です。

4.扉の取り付け

扉が出来たらいよいよ蝶番金具で本体に取り付けです。まず先に扉に蝶番をネジ止めした後で本体に取り付ける方がうまくいくようです。。この時のコツとしては扉の重さでまっすぐ取り付けたつもりが下がり気味になってしまうので、若干上向きに取り付ける(分かりにくいけど...)と良いでしょう。


5.マグネットキャッチの取り付けと天板
側面パネルと扉を取り付けただけでは扉が開いてくるのでマグネットキャッチを取り付けます。扉側に鉄の板を本体側にマグネットを取り付けるのですが、戸当たりがない場合はプッシュ式のキャッチの方が高級感のある開き方をします。この段階で天板を製作して取り付けると内側の作業(棚板やキャッチの取り付けなど)が楽にできます。

6.サンドペーパーがけと塗装
例え同じ材料を使っていても、製作途中に日焼けしたり汚れたりして部分的に変色しているので、全体にサンドペーパーがけをします。まずは#100で荒仕上げして#240で仕上げです。堅く絞った濡れタオルで木屑を拭った後、良く乾燥させていよいよ塗装です。木工オイルは木目に沿ってハケで塗り広げた直後(乾燥前に)に綿布で擦り込みます。
 
完成!

所用時間約10時間(ただし連続して作業すれば5〜6時間程度かな)
材料費:約3000円

 


CHAPTER 10 僕の作品集(その他の家具たち)

 


デッキ用収納庫
(W750×D450×H1600)
薪割り用の斧や木工工具、ほうきなどの長尺物を収納するための収納庫です。上半分は棚で仕切られていて洗濯用品やガーデニンググッズなどの庭で使用する道具も入っています。ログハウスの余剰材を同色に塗装して一体感を出しています。
材質:ラップランドパイン 塗料:ガードラック

サイドテーブル
(W450×D300×H600)
ソファサイドに置いて写真などを飾るテーブルのため若干脚は長め。ソファの隙間に合わせてサイズを決定しました。壁と変化をもたせるためオイルステンを薄く擦り込んでオイル仕上げにしました。
材質:ラップランドパイン 
塗料:オイルステン、オイル

デッキ用収納ベンチ
(W2400×D520×H900)
上の収納庫が長尺物ならこちらはコンテナや道具箱などかさ張るものを収納します。普段は大人が横になれるほどの長さを確保したロングベンチとして、蝶番で固定された座面を起こせばたっぷり入る収納庫として便利。これもログハウスの余剰材を同色に塗装して一体感を出しています。
材質:ラップランドパイン 塗料:ガードラック

サイドテーブル
(W400×D400×H500)
ベッドサイドに置くテーブルです。高さはベッドに合わせて少し低め。前面には大型の引き出しを取りつけました。部屋の雰囲気に合わせて着色した木工オイルを塗ったあとサンドペーパーで軽くこすりアンティーク感を出してみました。
材質:ラップランドパイン 

塗料:着色ニス、木工オイル


パソコンデスク(W2400×D600×H700)
質実剛健、ただひたすら単純な、だけど大きなデスクです。パソコンとその周辺機器を置いて、その上読書やライティングテーブルの機能も持たせようと考えると必然的にこんな大きさになってしまいました。キャスター付きのチェアに座ったまま左右に移動できるようまん中に脚を入れず代わりに2×4材を重ねて強度を確保しました。パソコンって重いですからね。
材質:ラップランドパイン、SPF 塗料:木工オイル


カヌーラックの製作

 

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