Woodycraft workshop page3
CHAPTER 8 さあ、始めてみよう! なにはともあれ、何かを作ってみましょう!ここではネコの小屋とトイレを作ってみます。(なんて変なモノ作るんだ!)これら箱モノは木工の基本。多少いい加減に作っても、それなりに良い出来が期待できるので練習にはもってこいの素材です。もちろん構造が単純なだけに凝った加工方法を試みるのもいいでしょう。
猫小屋&トイレの製作 材料
用途に応じて材料を選びます。今回は猫が入るわけですからそこそこの強度が必要。ムク板は高いので反りが少なく見た目もきれいなパインの集成材を使用します。ベニア板でもいいのですが、「猫の爪研ぎ」で痛んでもサンドペーパーがけ&再塗装でリフレッシュ出来る集成材のほうが長もちしますからね。(小さい子供もおもちゃなどの場合は有害な接着剤が含まれることがあるのでベニアや集成材は避けましょう。)
採寸については無駄を省くためにも材料の寸法を考慮に入れましょう。今回は910mm(3尺)の板を購入したので小屋の奥行を450mmに決めました。もちろん実際に猫を座らせて小さ過ぎないのを確認した上でね!素人の場合はなるべくカットしないで使う方が楽だし、仕上がりも良いみたい。910×260×10 3枚(側面、正面、後面)/910×240×10(屋根)/400×240×15(床)
カット
ノコギリの扱いに慣れないうちはホームセンターなんかにある工作室のカットサービスを積極的に利用しましょう。曲線切りは無理かもしれないけど直線切りならワンカット¥10〜30でやってくれます。自分で切るなら少し大きめ(1〜2mm程度)にしておくと多少切り口が曲がっても後でサンドペーパーやカンナで修正できます。
今回はほとんどが直線切りですが猫の入り口部分は円形にカットした方が見た目がいいのでジグソーを使ってみました。仮組み
カットが終わったら切り木口をサンドペーパーで整えて(接着剤が馴染みやすいように。適当でいいです)とりあえず組み立ててみます。これで寸法の間違いなどがないことを確認して、(今回は屋根を可動式にするので塗装の必要はありませんが、)組み立て後に塗装できない場所などをあらかじめ塗装しておきます。
さていよいよ、組み立てです。木工用ボンドを用意してどんどんくっつけちゃいましょう。黄色い容器の一般用より白い容器の即乾木工ボンドのほうが素人には使いやすいです。本来なら万力やベルトで圧着するのですが、そんな道具を持ってる人は少ないので布素材のガムテープを使いましょう。これって結構使えます。ガムテープで留めたら接着剤が乾くまでに濡らしたキッチンペーパーを使ってはみだした接着剤を、よく拭き取ります。これをサボるとペンキの乗りが悪くなりますのでしっかりとね。このまま一晩待てば完成は間近!釘打ち
別にこのままでもいいんだけど、一応釘で補強しておきましょう。木目を生かすなら真鍮釘がキレイでかっこいいです。真鍮ならあとでサンドペーパーで頭を目立たなくできるしね。もちろん木ネジを使ってダボを使って隠すってのも仕上がりはいいけど、ドリルが必要になるからはじめは真鍮釘が便利です。
カンナorサンドペーパーがけ
一晩置いたら接着剤ももうすっかり固まってますよね?そうしたらカンナやサンドペーパーで余分な部分を削ったり磨いたりしましょう。多少、カットや組み立てに失敗しても、この工程でリカバリ−できますから。念入りにやればかなり質感がアップするはずです。僕もカットはスケールなんて使わずに目分量でやりますから、この工程が重要なんですよね。修正
傷とか隙間は木工用のパテで埋めます。透明ニスで仕上げるのならなるべく近似色を使用しないとかえって目立ちますので注意が必要。ま、趣味なんだから細かいことは無視、無視!パテを充分に乾燥させたら、またまたサンドペーパーで磨きます。塗装
塗装の善し悪しは下地仕上げの善し悪しですから、丁寧にサンドペーパーがけをしましょう。今回は屋根のみペンキで色付けをして本体は木目を生かしてニスで仕上げます。ペンキにしろニスにしろ水性アクリルが便利。刷毛や筆の掃除が簡単だし、服や床にこぼれても乾燥するまでならキッチンペーパーで拭き取ることができますし。もちろん水性だからといって一旦乾けば水にも強いので安心。僕はカヌーに使うモノ以外は全て水性アクリル塗料です。
仕上げ
このままでは何となく物足りないって場合は焼き印など入れてみましょう。焼き印なんてないって?うちはじいさんが大工だったから色々な焼き印が揃ってるけど、普通はないですよね。そんな場合に便利なのが小型のハンダこて。これを使えば誰だって簡単に焼き印を入れられます。名前を入れたり、日付けを入れたりと結構楽しめます。ただ、焼き印を入れるのはニスを塗る前にしないとニスの皮膜が溶けてハンダこてを痛めますので御注意を!完成!
所用時間約3時間(ただし接着剤乾燥のために一晩置くこと)
材料費:約5000円(パテ、ペンキ、サンドペーパー含まず)
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