9月8-9日 海山シュノーケリングキャラバン(三重県紀北町海山区)
目の前を群れ泳ぐ色とりどりの魚たち
漁具を持たなければ魚たちはこの距離まで近付くことを許してくれる 朝食を手早く済ませ、着替えもサッサと済ませた僕らは青空の下、海へ!さすがは和具のベストシーズンである9月って感じで、「回遊死滅魚」と呼ばれる南の海に住む色とりどりの魚たちが群れ泳ぐさまは実に素晴らしい。中でもこのカゴカキダイはニンゲンの怖さを全く知らないようで、いつも僕の顔の前を行ったり来たり。もしかしてオレのこと好き?でもゴメン、オレ妻も子も猫もいるからキミとは結婚できないんだ(笑)
10時ぐらいまで1時間半ほどシュノーケリングを楽しんだ後、僕らはMalibu2に乗って島勝半島に沿って外洋へとシーカヤッキング。和具を出てしばらくすると、大きな周期のうねりが始まり、少しだけ緊張する。しかも今日は漁場へ海女さんを送り届ける漁船の往来が激しく、彼らの航路を避けて点在する岩礁の間をぬうように針路をとったので、岩に激突しないように、乗り上げないようにするのがちょっと大変だ。 前回、“ア”や“サ”のつくお宝をいくつもサルベージしたポイントに到着した僕らは、Malibu2を浜に上げて、高い波もモノともせずにザブン!と海に入り早速漁の開始。 おおっ!あるある!前回ですっかり“ありそうな場所”のパターンを覚えた僕らはどんどんと“お宝”をゲット。とりあえず成果を眺めて写真に収めた後は、まるで運動会の玉入れ競争みたいに海へリリース。『い〜ち、に〜、さ〜ん、よ〜ん...じゅうろ〜く、じゅうひ〜ち』今日の漁果は“ア”が17個、特大“サ”が1個(笑)。Masaはカニを手づかみしまくり。 外洋からの帰り道、間近に本職の海女さんたちの仕事ぶりを見ることが出来て、“にわか海女”のAzuやともちゃんは興味津々。口笛のような独特の呼吸法で息を整え一旦海に潜ると、見ている僕らが心配になるほど長時間浮かび上がることはなくて...驚きである。僕ら伊勢志摩にほど近い場所に住む者にとって海女さんは結構身近な存在で、でもイメージとしてほとんどが老婆って感じがあるんだけど、今日見かけた5〜6人の海女さんは総じて若い。後で浜のおっちゃんにその点を訊ねたら、ほとんどが韓国・済州島や釜山からの出稼ぎなのだそうだ。
あまりにも波が荒く、少し気を抜くとギザギザの岩に叩きつけられて大怪我しそうだし、海底の砂が舞い上がって透明度も悪いので、1時間ほど漁を楽しんだ僕らは再び波の穏やかな和具ノ浜へと戻る。そこで僕らが見たものは... 透明度や水質などの海の状態はもちろん、魚たちの種類、数ともに今年最高。しかも、すっかり魚たちと親しくなれる術を会得した僕らに警戒心を見せる魚はいなくて、気が付けば僕を中心に魚たちがどんどん集まり始め...オレは漁礁か!って感じ。 海の家のおっちゃんとお喋りを楽しみながらの“ビチ食”(ビーチでの食事)をはさんで15:00までの6時間、僕らは久々に一日中和具ノ浜を満喫したのだった。おっちゃんにシークレットポイントでの漁の話、全てリリースしてきた話などをしたら、『そうかそうか、地元の人に“根こそぎ採っていく人ばかりやのうて、こんな人らもおるんや”って言うといたるよ。皆喜ぶわ。』などと何故かエラく褒められて、おっちゃんが子供の頃に見つけたタコや“イ”のつくアレの居場所もこっそり教えてもらったりして、実に楽しく実りある一日だった。
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