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11月15日 経ヶ峰らくらく登山(三重県津市)

  


黄色のトンネルを抜けてゆく

子鬼の居ぬ間に...#14

薪ストーブを焚き始め、カヌーシーズンが終わりを迎えると、我が家は急に“おうち大好きモード”になる。薪ストーブの炎を眺めながらポカポカと暖かなな窓際に座ってのんびり過ごすのがとても快適なのである。今朝も子供達を見送って家が静かになった後、パジャマのままで新聞をゆっくりと読みながら朝食を食べ、天気良いしどっか行く?とか言いながら9:00前まで過ごす。でもこのまま一日中パジャマで過ごすとかえって疲れそうに感じたので、ちょっと散歩にでも行こうか?と、ふたりで行き先を考えることにする。あまり遠くに行くつもりも時間もないので、ともちゃんが希望したのは経ヶ峰。僕はボーイスカウトで週末キャンプと言えばここだったこともあってたぶん数十回は登ってる山だし、子供たちも小学校の遠足でそれぞれ一度づつ登っているけど、ともちゃんは一度も経験がない。『ワタシだけ登ったことがないのが何だか悔しい!』とのことだし(笑)。
数十回登った庭のような山とはいえ、最後に登ったのが20年以上前ってことで、この山を遊び場にしてるひだださんに一番楽チンな登山口をお尋ねし、平尾(ひろ)天神さんの脇からの林道が一番のお気楽コースであると教えていただいて出発。
中学生の頃はボーイスカウトのベースキャンプがあった標高0mの海辺から体重を超える重さのキスリングを担いで片道20km歩いて登ったものだけど、今日は訓練でも我慢大会でもない“大人の遠足”なのでOUTBACKで標高350mの林道終点まで上がり、そこからに819mの山頂まで標高差500m足らずの楽々ハイキングである。


クルマで350mまで上がり登山開始!

しばらくは鋪装された林道を急登

急勾配で狭いけどよく整備された気持ちの良い林道。OUTBACKの4つのYOKOHAMA GEOLANDERが落ち葉を踏み締めるシャリシャリィ〜ってな音を楽しみながら林道終点に到着。すでに数台のクルマが停まっている駐車スペースにOUTBACKを入れ、トレッキングシューズに履き替えて大人の遠足スタート。林道終点からしばらくは手入れの行き届いた杉木立の中を伸びるコンクリート鋪装された道を一直線に急登する。道の左には細い渓流が流れ、常に響く水音が耳に優しい。しばらく進むと先行するひとりのおじいちゃんに追いつく。手にしたLEKIのトレッキングポールで道に落ちた杉の枝葉を道の脇に払い除けながら歩いている。『鋪装されとるで、これで滑って転ける人が多いんでの。』その言動や雰囲気から以前新聞で読んだ、毎日経ヶ峰に登り続けているおじいちゃんと確信して何となく温かい気持ちになる僕らだ。
10分ほど歩くと鋪装路が終わり、右側にあるコンクリート板の小さな橋を渡って登山道へ進むとここから本格的な山歩きとなる。山頂への案内看板はとても判りやすく、雨上がりだというのに地面はすでに乾いていて、幅の広い登山道はとても歩きやすい。


山出コース合流からはクマザサが生い茂る

こや峰ピークからの鞍部には反射板がそびえる

しばらく進むと尾根道となり、右手から経ヶ峰口のバス停からの登山道・山出コースが合流した後は、針葉樹林帯ながら登山道の両脇にクマザサが生い茂る散策道っぽいルートを進む。
一定の斜度が続く尾根道(あまり眺望は良くない)を登り切ると、経ヶ峰ピークの右に位置するこや峰のピーク。カブスカウトで初めて登った時、このピークが山頂だと思ってやったぁ〜!なんて叫んで笑われた場所であることを思い出して苦笑する。
こや峰から鞍部へはなだらかな下り坂。昔は背丈を越える高さの笹が生い茂ってここで笹の薮漕ぎが必要だったし、一度鎌を手にみんなで迷路を作った思い出もあるけど(笑)、今はキレイに伐採されていて薮漕ぎの必要は全くない。
間もなく視界が開けると前方に手前に反射板が見えその奥に経ヶ峰の頂上が見える。反射板を横目にさらに進むと、伊勢平野側はほぼ全山が植林されている経ヶ峰で数少ない自然林の区域に入る。


整備が行き届いた鞍部は
美しいプロムナードのよう

上:特徴的なクネクネな木
下:クマザサに射し込む陽光を浴びて

針葉樹林とクマザサの森はどちらかと言うと寒色系だけど、ここは色付いた木々と落ち葉に覆われた地面、そして空気までもが暖色系で、尾根に沿って伸びる登山道の美しいカーブは、プロムナードと呼ぶに相応しい素晴らしい雰囲気である。

鞍部を過ぎ最後の上り坂に入ると「ようこそ経ヶ峰山頂へ」と書かれた大きな看板の前に到着。
ここが昔はなかった林間広場と山頂への分岐である。看板の絵地図によれば林間広場へは周回ルートとなっているらしいので、登頂後に立ち寄ることに決めて左の山頂へのルートを進む。看板から山頂へは約300mと距離は短いものの、木の根が張り出し設置された丸太の階段が所々で崩壊した急で少し歩きづらい道だ。でも、周囲の木々はクネクネと曲がったまるで何かのオブジェのような姿で面白い。


経ヶ峰山頂(819m)

間もなく視界が一気に開け、山頂の展望台が目に入ってくる。トイレ小屋とその先に高笑いおばちゃまが陣取ってる東屋があり、ひっそりと石仏が鎮座している。それらの脇を通って三角点へ。経ヶ峰(819m)に登頂成功である!
『うわぁ〜、何コレ!すご〜い!』山頂に立った瞬間、ともちゃんが感嘆の声を上げる。
『どうして今まで教えてくれなかったのよ。こんなに素晴らしい景色が眺められる場所がこんなに近くにあるのに!』
そう、ここ経ヶ峰の売りは360°遮るものがないパノラマビューなのである。


まさに360°パノラマ!山頂からの眺望CLICK

気象条件に左右されるのは勿論だけど、東側は伊勢平野と伊勢湾や対岸の知多半島(そして年に十数日は富士山も!)南は間近に青山高原・笠取山の風力発電施設、伊勢湾口の神島、大台ヶ原から大峰山系、西は比叡山や比良山系、北は鈴鹿山脈と御岳やアルプスなど819mという低山ながら独立峰ならではの素晴らしい眺望が望める。


センスの良い眺望プレート。ほぼ東に富士山


伊勢平野にせり出す展望デッキからの素晴らしい眺め

今日も雨上がりの澄んだ空気のおかげで素晴らしい眺望を楽しむことができたけど、何と言っても吹き荒れる季節風で寒い!(峠を歩く旅人があまりの風に笠を取ったことがその名の由来となっている笠取山の隣に位置する経ヶ峰もやはり年中強風が吹く場所)ここまでの登山道はずっと森の中でほとんど風を意識することがなかっただけに余計に辛く感じる強風に、記念写真を撮り終えるとすぐに山頂を後にする僕らだ。


でも、山頂は冷たい季節風で寒いので...

下山を開始

僕が子供の頃には何もなかったはずなのに、山頂には展望台やトイレ、ベンチもあって公園のように変貌した山頂に驚きつつ、ひだださんがメールで是非行ってみて!と勧めてくれた山小屋へと下る。数分でログハウス風の真新しい山小屋が見えてくる。愛好家の善意で建てられボランティアで維持管理されているこの山小屋、焚き火用の炉がある広場に面していて、ホンマにここは経ヶ峰?って疑いたくなるような立派な施設だ。(大山の営業小屋よりも立派)


自分の影を撮影して遊びながら
美しい階段を5分ほど下ると...

上:立派すぎる山小屋が出現!
下:暖かな山小屋でランチタイム

当然ながら誰も居ないので、小屋の雨戸を開けて中へと入る。広々としたフローリングの居室の前に土間の中心には耐火煉瓦を積んだ立派なファイアープレースがあり、その奥には就寝用の別室まで用意されている!壁には地元小学生の全校登山の写真や寄せ書き、そしてこの山を愛する人々の持ち寄った美しい写真や絵画、登山道や山小屋の整備活動の記録などが所狭しと貼られていて、過ごしているだけで心が暖まる感じがする素敵な山小屋だ。マナーさえ守れば誰でも利用することができるこの山小屋。またいつかスターウォッチングなど夜の遊びで経ヶ峰に登った時にここに泊まって焚き火を囲んで語り合うってな使い方で利用できたらいいなぁって思う。
外は木枯らしピューピューだったので、山小屋をお借りしてランチタイム。温かい鍋を囲んだ後はコーヒーを煎れてのんびりと寛ぐことが出来た。


非常に歩きやすい登山道に
散らばった落ち葉が印象的

上:鞍部で日射しを浴びて輝く花
下:すでに陽が落ちたクマザサの登山道

充分に寛いだ僕らは、雨戸を閉じて山小屋を出発。ともちゃんがブログ更新用の写真を撮り忘れた!って言うので再び山頂に戻って無事撮影を済ませた後、下山を開始する。
登山開始が遅かったこともあり、下山を始めた2時には秋の太陽はだいぶ西に傾いて、東斜面の雰囲気はもう夕方...ちょうど山が最も美しく見える45°の角度になっている。山頂からこや峰までのプロムナードを包むトンネルのような広葉樹林帯に斜めに射す光は、両脇の木々の輪郭が美しく輝かせ、スポットライトのように路面の落ち葉を輝かせる...素晴らしい光景である。


トンネルのように生い茂る樹林をゆく

山出コースとの分岐を過ぎると道は針葉樹林帯へと入り、目の前に広がる光景が曲線基調から直線基調へと一変し、苔むした登山道脇の岩々の色合いと相まって熊野古道的な雰囲気を醸し出す。間もなく登山道入り口へと到着し、そこからさっきのおじいさんが言ってた通り滑りやすい舗装路を一直線に林道終点の駐車場へと下る。
『あっ!』突然、ともちゃんが立ち止まってしゃがみ込む。足でも痛めたのか?心配して駆け付けると...


尾根を離れると雰囲気が一変。
手入れの行き届いた針葉樹林へ

上:苔むした岩と赤い杉の落ち葉が美しい
下:「あっ!」ともちゃんが何かを発見!

『ジャンケン、ポン!アハハハ、ワタシの勝ちぃ!』右手を流れる渓流から多くのサワガニが登山道を横断していて、そのサワガニとジャンケンポン!して遊んでいるだけでホッと一安心。それにしても、カニとジャンケンしてグ−ばかり出すイジワルなともちゃん。『勝ったぁ!』って、カニがパー出したらビックリするわ、ホンマ(笑)
よく観察すると登山道にはサワガニがウジャウジャ...踏まないように気をつけながらしばらく歩くと、無事駐車場に到着。とりあえずトレッキングシューズをジャングルモックに履き替えてOUTBACKで山麓へと下って行く。


ジャンケン、ポン!(爆笑)

クヤシイィィ〜!

東斜面の登山道はすでに日陰になっててすっかり夕方の雰囲気だったけど、平尾天神まで下ってくるとまだまだ太陽は高く輝き真昼の雰囲気。子供達が帰宅するまではかなり時間もあるし、このまま帰宅するには惜しいよなぁって言ってると、タイミング良く正面の電柱に“山里カフェ↑2km”の看板が。山頂でコーヒーを飲んだばかりだったけど、もしかしたらケーキがあるかも!?ってことで電柱看板を頼りに“山里カフェ”を目指す。
ぴったり2kmでホントに山里の中に建つ古布ギャラリーに併設されたカフェを発見する。ヒーリングミュージックが静かに流れる店内で、「白玉芋ぜんざい」をいただき、店主の女性とお喋りを楽しむ(妹のクラスメイトだった!)。
カフェを出た後は自宅へ...向かわず、郊外の大型ガーデニングショップに立ち寄って、庭の寄せ植え用の花を“大人買い”し、まだ時間があったので本屋でファイントラック姿のまま夫婦で立ち読み。


無事、登山口に到着

山麓から見た夕暮れの経ヶ峰

本屋から家へと向かう車窓からはどっしりとした山容の経ヶ峰が見渡せ、その山頂付近には四角い反射板が建っているのが確認できる。
『良い山だったわね、経ヶ峰。またちょっと時間が出来たら登りましょうよ。』としみじみ呟くともちゃん。

少年時代の僕が友だちと焚き火を囲んで野遊びの基本を学んだ経ヶ峰。谷底の河原に座って木々の間から見える狭い星空に浮かぶ月を見上げ、『オレの奥さんになる女の子も、今何処かでこの月を見てるのかもしれないよなぁ。』なんて遠い目をして少し顔を赤らめながら呟いてた(恥)時から30年近くが経つ。
『オレのことを好きになってくれる女の子がもし居るとしたら、絶対、オレ、大事にするんだ。』
まだ恋を知らない少年がまだ顔も知らない女の子を大事にしようって思うなんて、今考えると笑っちゃうけど、でもあの時の純粋な気持ちを忘れちゃいけないなぁ...僕は経ヶ峰の美しい稜線を眺めながらOUTBACKをドライブしつつ、オジサンになった僕がオバサンになったその“女の子”とともにその山を登った後でそんなことを考えていた。
『何考えてるの?』ともちゃんに訊かれてハッと我にかえる僕。『あ、いや、もっと早くこの山に登っておくべきだったなぁって思ってさ。』『そうよねぇ、素敵な山だもんね。』『これからでも遅くないさ、また登ろう。』
今年14回目の“子鬼の居ぬ間に...”な野遊びはこうして終わりを告げたのだった。


お気楽だけど楽しい2時間ほどの山歩き。さぁ、パパとママに戻ろうか!

 

 

 

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