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April.2005 part.6
 

 

 

 

4月28日-5月1日 GW2005 紀伊半島の清流を訪ねて part.2

 
4/30 熊野川

昨夜の打ち合わせ通り、起床は5:00。朝食を済ませるとすぐにキャンプサイトの撤収に取りかかり、6:30には古座一枚岩キャンプ場を後にする。このまま紀伊半島を“の”の字に奈良へでも行こうか?なんて言ってたマジコさんだけど、お嬢様たちの今日もみんなと一緒に熊野川を下りたい!とお父さんが感涙にむせぶような発言があったおかげで今日もご一緒できることになった。
カヌー満載(笑)の3台は列をなして古座川沿いからR42を経由し熊野川を目指す。新宮市内のスーパーと向かいの“おむすび一郎”で昼食の買出しを済ませ、熊野川の右岸を一路三和大橋へ。濃いグリーンに澄んだ熊野川だけど、水面に立つ風波がちょっと気になるところだ。


5:00起床、6:00出発!

 小川を渡るカヌーなクルマたち

スーパーに並ぶ“カヌーな”クルマ

おむすび一郎で昼食の仕入れ

トンネルの間からわずかに見える小鹿の河原にKevipaさん&ミエさん発見!手を振って挨拶を交わし、そのままスタートポイント三和大橋でに到着。これまでなら頼もしい4WDシステムを持つDiscoで水辺まで進入してカヌーと装備を下ろすところだけど、今回からはFRのダッちゃん。河原へのスロープまで入ってそこからは人力で運ぶことになる。(以前FRやFFのVOLVOの時も結構水辺近くまで入ってたけど、軽量のVOLVOとダッちゃんではスタックの重大性が違う!)


Masaは“担ぐ”だけじゃなく“運ぶ”

さすがに全てを僕が運ぶとなると膝がガクガクになりそうだったので、装備は全てMama&子供達任せ。試しにMasaとMamaにHUNTERを担がせてみたら、長さがあって前後のバランスには少々戸惑ったものの、ふたりとも余裕で担いで歩ける!(嬉)僕は体重が30kgほどしかない小学生の時に40kgのキスリングを担いでキャンプに行ってたわけで、身長155cm体重45kgとMamaとほぼ同じサイズにまで成長したMasaが担げるのは当然と言えば当然なんだけども。


ついにMamaがカヌーを担ぐ!

但し、アングロサクソンの分厚い肩に合わせて立体的に削られたscottカヌーのセンターヨークのエッジがちょうど肩に食い込んで痛いようなので、要改良。でも、ウレタンとかのパッドを追加してやれば、ふたり、特にMasaがカヌーを運べるのは間違いない(今日のように強風に煽られなければ)。また彼は車載の手順にも興味津々だったので、夏頃にはふたりで協力してクルマへの積込みなんかもやってくれそうな予感である。(そうなると父親の存在価値がさらに低くなるかな?...涙)
カヌーと人を水辺に運んでウェットスーツへの着替を済ませた後、すぐさま新宮・熊野速玉大社前にクルマを回送。帰りもKevipaさんとまたまた遭遇。何故か国道を小走り中のKevipaさん。Kevipaさんも僕らもどうもお急ぎの様子なので(笑)クルマの窓越しに挨拶を交わす。数年ぶりの再会なのに...
『何してるんですかぁ?』
『ちょっとヤボ用で。』
『じゃ、また。』
『また!』
というあっさりな挨拶が僕ららしい...(笑)
鼻白の滝にヤボ用ってどういう意味?もしかしてミエさんと何か賭けをして負けたKevipaさんが罰として滝の水を汲みに走ってるのかな?でも水筒持ってなかったよね...などと勝手な想像を膨らませつつそのままクルマを走らせスタートポイントに戻った僕ら。

まもなく急遽参戦が決まったアキヒロ家も到着し、出艇準備が整い次第、強い向い風の中をダウンリバースタートだ。今日はカナディアンカヌー8艇とダッキー1艇とカヤック1艇の合計10艇の大船団。

OldTown Apparrachian

nokoさん&Keikoちゃん

OldTown Cascade

takaさん

OldTown Camper

aki

OldTown Pathfinder

かれん&Moe&Azu

OldTown Hunter

Mama&Masa

MadRiver Explorer

Koukun&いずみちゃん

LettmanMicMac

アキヒロさん

Grumman Double-end

はる&ひよ&Shiorin

Savylor

マジコさん

Dagger

Maakun#b


強風の熊野川に漕ぎ出す

今日は“小5トリオ”

『なんなのよぉ〜この風!!』

三和大橋前は地形的に谷の幅が広くいつもそれなりに風が吹く場所なのでさほど気にしていなかったんだけども、“そのうち止むだろ...”な向い風はゴルフ場前の河原を過ぎても漕ぎ進むほどに強まって、大きな風波がバウを越えるほどに吹き荒れる。


瀞場なのに白波が!写真から強烈な風が判るでしょうか?

かなりの流速で三角波が立つ瀬のど真ん中でカヌーが風に戻されて止まってしまう、なんていう猛烈な風の中、弱音を吐いては沽券に関わるソロのお父さんたちは内緒で河原の石をバウに積込み始め(笑)、意地っ張りな僕は石を積まずに...でもそのせいでクルクル回されて醜態を晒し、風波で近づくカヌーに気付かずびっくりして飛び跳ねた巨大なウグイ(*ボラと見間違うサイズ!)がマジコさんのSavylorに飛び乗って、それに驚いたマジコさんがマジで落水し(爆笑!)、もうそりゃひっちゃかめっちゃか状態。でも、そんな状況でも誰ひとり苦情も弱音も出ずにワハハハな一種のトランス状態で下流を目指す。


瀬をゆくMasa&Mama。小5トリオにコースを指示。

なかなかルート選びが上手!

中でもAzu&Moe&かれんの小5トリオや“花の中1トリオ”は全くまったく普通に漕いで、クルクルアレ〜なお父さんを軽々とドラゴンボートのようにスイスイ追い抜いて行く!!(熊野川の七不思議!?)這う這うの体で辿り着いた巨石の河原。それほど距離を漕いでないのに昨日の古座川と同じぐらい漕いだ気になるほどだ。


巨石の河原でランチタイム

風を避けて岩陰でランチを楽しんだ後、ヘトヘトなお父さんが気持ち良く昼寝し、お母さんたちはお喋り楽しむ。Masa、Koukun、Maakun#bはP.F.Dレスで大河・熊野川を泳ぎ渡ったり流れに乗って100m以上も“河童の川流れ”を楽しんだり(まだ4月だって!)してる間にますます風は強まるばかり。さすがにこれだけの強風ではこのままダウンリバーを続けることは難しい感じなので、下流でDR中のKevipaさんに下流の風の様子を尋ねがてら強風お見舞い電話を入れる。


すぐに泳ぎ始める男の子たち

大人は風を避けて岩の陰でおしゃべり

すると、さすがのKevipaさんも風に悩まされて完漕を断念して途中でや〜めた!にするらしいことを聞いて、妙に嬉しくなった僕ら(『いやぁ〜そよ風で気持ちいいですねぇ〜!』なんて言われたら、カヌーを辞めたくなるほど自信喪失だったけど...笑)は、とりあえずバス停のある道の駅まで漕ぐことにして午後の部スタート。


風が止む兆しは全くない(涙)

逆風をついて進む

巨石の河原から道の駅まではほんの目と鼻の先なのに全く前に進まない。『何か全然進まないし、このまま風に乗ってスタートの三和大橋に戻りましょうか?』そんな冗談が冗談じゃないぐらいの強風。
たぶん流速7〜8km/hの早瀬なのに下流から吹き上がる風でカヌーが止まってしまうほどだ。ま、写真を撮ったりするには非常に便利なんだけども(笑)カヌーの右舷には風波が、左舷には熊野川の流れがぶつかってバシャバシャと盛大な水音を立てる。そんな中を全員が無事道の駅・熊野川前に到着。

さて、どうやってクルマを取りに戻ろう?バスの時刻表を見ようと河原を歩き始めると、向こうからあずさんがこちらに向かって歩いてくるではないか!!


「道の駅」前河原に到着

 

聞けば家族で瀞峡ジェットボートクルーズを終えて、僕らと同じように風でダウンリバーを断念したKevipaさんを今からピックアップに向かう途中なのだという。『スタートまでお送りしますよ。』神様仏様あず様(笑)そんなわけで、あずさんにスタートポイントまで送っていただいて無事クルマを道の駅に回送。みんなで手分けしてフネを駐車場まで運び、ルーフに積込んで「熊野川温泉・さつき」へ。実家に戻るアキヒロ家とはここでお別れだ。


道の駅で今日のダウンリバーはおしまい。勢ぞろいした美人カヌーイストたち

 


 

さつきでまたまた極楽気分を味わい風呂上りにのんびりしていると、そこへKevipaさん&ミエさん登場。あまりじっくりとお話する時間はなかったけど、日足のJA熊野川に行って買出しをしながら少しだけお話をすることが出来た。それぞれ自分たちなりの計画があって、決して待ち合わせするわけでもないのにこうしてお会いできる幸せ...今度は是非水面でカヌーを並べたいねってことで、Kevipa家&あず家とここでお別れし、僕らは赤木川沿いを常宿(?)小口家族キャンプ村へと向かう。


JAでKevipa家のケビン君と遭遇

小口家族キャンプ村

雨に備えてセンターポールを長くしてみました(笑)

宴会は続く

僕らがJAで買い物をしてる間にtakaさんがチェックインを済ませてくれいるので、そのままサイト入り。無口だけどとてもいい人な管理人さんは今朝、マジコ家の予約を追加したにも関わらずちゃんと3区画連続の場所を確保してくれてる。本当にちょっとした気遣いだけど、嬉しい気遣い。

雨に備えてタープを張り、そこに3家族がそれぞれテーブルとチェアをセッティング。それぞれのテーブルにはおソロのユニセラ。夕暮れとともにJAで仕入れた焼肉を火にかけて美味しいお酒を飲みながら宴会を楽しんだ。


5/1 河童(合羽)の那智詣

 

熊野古道・大門坂をゆく

今日は雨の予報。実際、目が覚めると昨日までの晴天がウソのように低い雲が垂れ込め、今にも雨が降り出しそうな空である。ただ、今日の予定は未定ながらも最終日ということで熊野観光に決まっていて、別段雨だって構わない気分。GW中ずっと雨に悩まされて、ついにカヌーを水面に下ろすことさえ出来なかった去年とは違って、風に悩まされたとはいえ、2日連続で違う川を漕いだ僕らにとってこれはもう残念でも何でもなかったりするのだ。
『今日は雨みたいですねぇ〜!』
『じゃ、適当に撤収して那智滝でも見にいきますか?』
『そうしましょう。』
10:00前までキャンプ場でゆっくり過ごした後、ポツリポツリと降り始めた雨に慌てて撤収。雨を避ける目的で張るタ−プなので本末転倒ってな気がしなくもないんだけども、濡らすと帰宅してからの後片づけが大変なのでなるべく濡らさない方が賢明なのだ。


朝の定番・ホットサンドを焼くMama

ひたすら眠るAzu

カヌーを2艇〜3艇積んだ“アンタも好きねぇ〜!”なクルマを3台列ねて熊野川沿いを下り、R42を右折して昨日とは逆方向・那智勝浦方面へと向う。その途中、takaboo家に急用が出来てしまい帰宅することになったので残念ながらここでtakaboo家とお別れだ。


キャンプサイトにて


昼食はマグロ丼をいただく

那智勝浦市内に入ると雨は本降り。
R42を右折し、マジコ家とふた家族でバケツをひっくり返したような雨の降りしきる那智黒街道と呼ぶ(*たった数kmの区間に同名の那智名物の黒飴の看板が20枚以上林立しているので...笑)那智大社への道を上って行く。まだ少しお昼には早かったけど、前回熊野三山巡りをした時にMamaが目を付けていた『マグロ丼』で有名な喫茶店の前を通りがかったので、急遽ランチタイムになる。勝浦直送の生マグロ丼\1100...コレがもう最高!!
マグロ丼に舌鼓を打ちながらふと外を見ると大門坂駐車場がすぐそばに見える。ここで僕の頭にイケナイ計画が浮かぶ(笑)。
ホントは那智大滝のそばまでクルマで行ってちょこっと歩くだけのつもりだったんだけども...

『マ〜ジコさんっ、那智滝にクルマで行くのヤメて、ここから熊野古道を歩いてみませんか?』(笑)

そこでマジコさんは『えっ、冗談でしょ?この雨の中をですか?子供が風邪ひいたらヤバいし...』なんて言うはずがなくて...(笑)
『いやぁ〜イイですね!行きましょう行きましょう!何だか雨の中をレインウェア着て歩くのってワクワクするんですよね。』

そんなわけで、僕らは喫茶店の隣に位置する大門坂駐車場(無料)にクルマを停める。ダッちゃん&サリーちゃんの車内でレインウェアに着替え、“合羽を着た河童”と化した2家族総勢9人は、ほとんどマゾなふたりの父親に連れられて熊野古道・大門坂のトレッキングを開始する。ま、いつものように無計画なキャラバンだけに何でも楽しめるよう両家族ともそれなりのレインウェアやトレッキングシューズは持参しているから可能だけど、普通はこの豪雨の中突如トレッキングやろう!なんてことにはならないよなぁ(笑)


豪雨の大門坂をトレッキング

熊野古道・大門坂。ここは中辺路の一部で那智大社へと続く「日本の道百選」にも選ばれた雰囲気のある石畳道である。熊野古道と言えば大抵が伊勢路の馬越峠か、ここ大門坂の写真が使われるほどメジャーなスポットなんだけど、さすがに今日のこの雨では人影も疎らだ。


河童(合羽)の那智詣

夫婦杉

“合羽な河童”は県道を渡り“世界遺産・大門坂”と書かれた記念碑から古道へと入る。数軒の昔ながらの民家の脇を通り「振ヶ瀬橋」を渡るとここからが那智大社の聖域となる。発心門鳥居をくぐり橋を渡ると南方熊楠が3年もの間投宿した旅館・大阪屋跡。その看板を横目に見てすぐ平安衣装の有料貸出(つまりコスプレですな...笑)を行っている「大門坂茶屋」に到着。コスプレ大好きな我が家の女性陣は興味津々だけど、この雨ではちょっと無理。カブキ者の僕とマジコさんはせめて笠だけでも借りて目立とうとするけど、残念ながら笠のみの貸出はなし...残念!


500年前から何も変わらぬ幽玄の世界を進む

大門坂茶屋のそばには古道をはさむようにそびえ立つ巨大な杉「夫婦杉」(推定樹齢800年/幹の周囲8m)。屋久島の異形の杉ではなく真直ぐに伸びた姿はさすが神社の聖域だなぁと納得させられる。
夫婦杉の間を通り抜けるいよいよ大門坂の石段が始まり、熊野古道らしい雰囲気になる。周囲を圧倒してそびえ立つ鬱蒼と覆い茂った巨木に導かれるように古道は続く。相変わらず降りしきる雨のおかげで雨に煙る水墨画のような静かな大門坂。夫婦杉までと空気の匂いが違う...そう感じるのは気のせいか。
間もなく、熊野九十九王子の最後の王子である「多富気王子」(地元では「幼児の宮」と呼ばれる)の石碑が建てられており、そこからは数百本の杉の巨木の間を苔むした石畳の階段が267段続く。
『もしかして雨で良かったのかも!』その幽玄の世界に包まれて、思わずそう呟いてしまう僕である。


雨に映える美しい紫!

那智大社に到着

しかしながら、そんな古道らしい雰囲気は坂を登り切ったところで突然断ち切られる。コンクリ−トの構造物...熊野交通のバスターミナルの裏に出るのだ。
標識に従って進むとバス道に出て、そこからさらに那智大社・那智山青岸渡寺への参道の石段入口へ。ここから土産物屋が立ち並ぶかなり長く急な473段もの階段の参道(大門坂の自然石の雰囲気のある石段ではなく普通の階段)を進むと朱塗りの鳥居...熊野那智大社だ。


日本一の大おみくじ、らしい。

青岸渡寺三重塔と那智滝

お参りを済ませ日本一大きいおみくじを引いた後、社殿の右に進むと那智山青岸渡寺(国重要文化財・西国33カ寺第一番礼所)の渋い本堂が見える。秀吉再建の本堂にお参りしさらに進むと三重の塔と滝が一枚の絵のように見下ろせるポイントがあって思わず記念撮影する。実はこの青岸渡寺の裏手から続く熊野古道・大雲取越え道を15kmほど歩くと、昨夜泊まった小口家族キャンプ村に行くことができる。“大きな雲を手掴かみできるほどの高度を越えるから”とか“大蜘蛛の妖怪が住むから”とか諸説あるけど、かの有名な熊野の妖怪ダル(空腹の人間に取り憑き衰弱させる怖い妖怪らしい。だからここを空腹で歩くのは厳禁とされる。)が住むのはこのコース。またいつかここを歩いてみたいものだ。


飛龍神社から眺める那智滝

笠の素晴らしい防水性と通気性を実感!

青岸渡寺から滝方面への道案内に沿って、那智大滝方面へ。急坂を下り切ってさきほどのバス道に一旦出た後、鳥居を潜って原生林が生い茂る滝への石段を進む。
巨木の間を抜け薄暗い森のその先に姿を現す大滝。毎秒1tもの水が日本一の落差133mを轟々と流れ落ちる日本一の滝は迫力があるというよりも神々しい印象。いつもよりも水量が増した大滝の流れを眺めていると、栄枯盛衰を繰り返す人間の歴史の中で常に枯れることなく流れ続ける川の偉大さをしみじみ感じるのだ。


とてもベタなバス停名

タオルで雨を拭ってバスで大門坂駐車場へ

大滝を見た僕らは、骨折してるはるちゃんの体力の消耗を考えて帰路をバスで戻ることにし、「神社お寺前駐車場」バスターミナル(何というベタな名前だろう!)へと戻る。レインウェアの雨粒を拭いバスに乗り込んだ僕らは大門坂バス停で下車。バス停から駐車場まではほんの数分なんだけど、『何でだろう?これだけずぶ濡れになっちゃうと逆に快感を感じちゃうよね〜!』レインウェアを着てても全身が完全にずぶ濡れになって水が入ったトレッキングシューズをジュポジュポ鳴らしながら歩いていると妙な高揚感を感じるのが不思議だ。


ますます強くなる雨

フロントグラスは滝のよう!

駐車場でそれぞれのクルマで着替えを済ませたら、いよいよ熊野の旅もおしまい。
R42を北上して帰宅の途につく。新宮の紅葉堂で鈴焼を買った僕らは熊野川を渡り、叩き付けるような豪雨にワイパーをHiにしながら鯉幟が吊るされた七里御浜を横目に北を目指す。
『実はさぁ、今回の紀州キャラバンって風が吹いたり雨が降ったりして条件は良くなかったんだよね。』
『そうそう、あんな熊野川も初めてだったし...』
『でも楽しかったよね。』
『うん、楽しかった!』
ちょっと疲れたけどもうひと頑張りしなくちゃ!深呼吸した僕はフロントスクリーンに映る紀州路の雨の景色を楽しみながらステアリングに添えた手に力を込めた。


鈴焼は絶対に買わなくては!(Mama&nokoさん)

七里御浜に泳ぐ鯉幟

 

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