ロビーに設えられた洒落たホーロー引きの薪ストーブの前で、僕ら4人はしみじみと幸せを感じつつコーヒー牛乳を飲む。そこでMamaが穏やかな笑みを浮かべて呟く。『はぁ〜、ホント、ココはとっても良い温泉よねぇ。昼神温泉が俗っぽく感じちゃうぐらい...』深く頷く僕ら。
『何て言うのかしら、このさびれた感じが何とも言えないわ。』
へ?あ、あのぉ〜、そばに温泉の従業員さんがいらっしゃるんですが、“さびれた”は不適切な発言じゃないでしょうか?堪らずMaakunが一言助け舟。
『それ言うなら“さびれた”じゃなく“鄙びた”だろうがっ!』
『えっ?ワタシ、“さびれた”なんて言った?あ、あ、違う違う!“鄙びた”って言ったつもりだったのよぉ〜。』
ここですかさずMaakunのツッコミ『あははは、“あっ、パパ、覆面タクシーよ、気を付けて!”に次ぐMamaのおバカ発言だよなぁ〜!』これにはみんな大爆笑(笑)。
間もなく春を迎える雨の休日。渋滞、重い雪、氷雨...スキー場の天候はイマイチだったけれど、イマイチだったから、ずぶ濡れになったからこそ感じられる温泉の有難さ...『今日のシュミレーションは良い意味で大ハズレだよな。』こんな嬉しい誤算があるから、僕らのお出かけ癖はいつまでも治らないのかもしれない。
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