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FLAME LAYOUT

 

 

 

 

 July.2004 part.1

 

 

 

 


ヨッシャァァ〜!雄叫びも勇ましく大波に乗るMama
(*実は現在、左足首靱帯損傷で要・安静治療中...涙)

7月3日 波乗りタイフーン2004(国府浜)

「さて、明日はどうしましょ?」「和具は波が高いと体が揺れてヤスの狙いが定まらないよね。」「じゃぁ、国府ノ浜ってことで。」「現地に着いて波を見て危ないと思ったらさっさと川へ行きましょう。」「そうしましょう。」5月下旬からずっとお仕事で休めなかったアキヒロ家。今日は久々の野遊びということで、我が家も一緒に国府ノ浜へ行くことになった。

日本列島をはさむように東シナ海に台風7号(ミンドゥル)&房総沖を台風8号(テンテン)が北進中ということで太平洋に面した国府ノ浜は波が高く、金曜は遊泳禁止となっていた。こんな時は慎重な行動が求められるので、最新の天気図を分析しつつ明日の気圧配置と風向きを予想してみる。結果はOK。午後1時過ぎの干潮(しかも大潮)ということで、太平洋のうねりは沖合の消波岩礁でほとんどが消されてビーチに届く波はそれほどでもないだろうと判断した次第。ま、国府ノ浜がダメならアキヒロ家のプライベート水泳場まで一時間以内なので、“ダウン”リバートレッキングを楽しんでもいいしね(笑)

ただ、唯一の問題は、我が家の奥様が「左足首靱帯損傷」でお医者様から7/20までの絶対安静を言い渡されてること。実のところマジで階段を上がれないほどだから先週に引き続いてお留守番?と思ったのだけど、『リハビリをプールでやってるのを見た』だの『浮いてるだけなら体重の負担が軽くなって楽だ』だの御託を並べて、何としても海に行きたいようだ。じゃ、浮いてるだけで泳いだらダメだよってことで、国府ノ浜へ。


久々のL.L.Beanタ−プ連結

国府ノ浜は我が家から80分。海の家&民宿で着替えを済ませビーチに到着したのはアキヒロ家と約束の9:30だ。

堤防から見た海は、さすが遊泳禁止解除から6時間、海底の砂を巻き上げて渦巻く茶色い波が大迫力!タープを設営する浜もさっきまで波が打ち寄せてたかのようで堤防のそばまで流木が打ち寄せられている。波は中央突破でビーチにぶつかり左右に分かれるため、先週は右から左へと流れていた海流が今日は左から右へと流れを変え、弓状のビーチの中ほどにあった危険な “波の逆流水路”リップカレント(6/23参照のこと)は磯の方向にあるようだ。これなら相当波に揉まれるものの流される危険はないな、そう判断した僕らは浜に降りて“海の家”の設営に取り掛かる。間もなくアキヒロ家も到着し、一ヵ月半ぶりの再会を喜びつつ2年ぶりのL.L.Beanシェルター連結。


まっ逆さまに波の斜面を滑り落ちる感覚(ちょっと目がマジ?)

『ねぇ、海に入っていい?』待ち切れず地団駄を踏んでる子供たちを解き放つと、走って海に飛び込んでいくMaakun&Koukun。サーファーの多い場所を避けて安全な“海水浴エリア”を目指すあたりは、さすが慣れたものである。
全ての設営を終えた大人も海へ。波打ち際からボードに乗って沖を目指すけど、波があまりにも高く頻繁に打ち寄せるので思うように沖に進めない。うっかりボードの先端を上げていると、そのまま波に打たれてバック転の憂き目になりそうな波なのである。でも、波はやはりこれぐらいはないとね!波高1.5mともなるとタイミングを図って2〜3回軽くキックするだけで、いとも簡単に身体が波のフェイスを滑り始める。必死でバタ足したりパドリングしたりする必要は全くなくて、そりゃもうラクチンなのだ。 “絶対安静”の左足を使わず右足だけのMamaもスイスイ波乗り。


台風7号が沖を通過中!すげぇ迫力だ。

ただ、少し遅れ気味で波頭に乗ってしまうと相当な高度感があってちょっと怖いし、何らかの理由でボードが水面に突き刺さると、 下半身を波に持ち上げられてそのままエビ反りで一回転、背中をしたたかに打ちつけてしまう。それだけは注意しないと、なんて思ってたら真横でMamaが“エビ反りブレンバスター”の餌食に(笑)。数秒間波に揉まれフガフガ...安静だっちゅうの(笑)。


沖に向うのも一苦労(Maakun)

波高1.5mが断続的に押し寄せる(アキヒロ家)

CAMPERよりもHUNTERの方が瀬が大きく見えるのと同じように、Maakunが波に飲まれるのを見てると、波が実際よりも大きく見えて迫力満点。これだけ波が高いと、自分達にはちょっと手に負えないと判断したのかAzu&Moeはバケツを片手に波打ち際で貝殻拾い。おこちゃまに見える彼女たちも、それなりに自分で判断するチカラがついたのかなってちょっと嬉しい。


そ、そんなに女を捨ててまで...

大波が10秒間隔で次々に押し寄せるので、波打ち際までのロングライドをしちゃうと沖に戻るのが大変だし、戻ってる最中にチューブをともなった美しい波がやってくると悔しさが募る(笑)。
『なんだか、忙しいわねぇ〜』といずみちゃん。
『この気持ち、何に例えたらいいんだろう?そう、ビルの屋上から福沢諭吉が無数に降って来て、それを拾い集めてるようなもどかしさだよなぁ。』と僕(感じが伝わるかな?...笑)。
とにかく、のんびり波間に浮かんで波待ちなんて時間は全くなく、大人も子供も休憩なしでガンガン波乗りを楽しみ、最近良く使うフレーズだけど“ヤメられない、止まらないぃ〜、カッパえびせん♪”状態。でも、“なにわ”のおばちゃんの店でヤキソバを予約してるので、約束の11:30にとりあえず午前の部終了。

 


波に飲まれるMaakun。ブレークして2m近い高さまで水飛沫が!

 

シェルターの下で海を眺めながら、“なにわ”の美味しいヤキソバの昼食を楽しんだあとは、休憩する間を惜しんで海へ。

午後になると空に低く垂れ込めてた雲が流れて、一転して青空!7月の太陽がジリジリと肌を焦がす。それとともに、堤防のすぐそばに設営したダブルシェルターのすぐそばまで届いていた波が、100m近く後退し、美しい砂浜が目に見えて広くなっていく。大潮である今日の干潮は午後1:00頃。大平洋に面した国府ノ浜は伊勢湾口・鳥羽よりも少し早めに始まるのだ。
浜辺には随所に海藻の塊が打ち上げられ、遠目にはトドやアザラシが寝そべっているかのように見える。今日のように海水温が高い時期に海が荒れると、海藻が根元から千切れて大量に打ち上げられることが多いそうだ。眺めていると波打ち際では手拭いを頭に巻いたいかにも地元!のバアちゃんが海藻を拾って堤防の階段に干している。


Azu&Moeの波乗り


穏やかになった海で親子波乗り
(右足だけでドルフィンキックするMamaは遅れ気味)


背泳ぎならぬ背ボディボード

まさか、食べるの?と尋ねてみたら、海水を乾かせてそのまま畑に肥やしとして捲くのだそうだ。特にトマトの畑に捲くと、甘味がぐんっと増すらしい。

お天気が好転し、潮が引くのと時を同じくして、波が急に治まり始める。天気図で予想した通りの現象にひとり満足げに頷く僕(笑)。沖の消波岩礁にはかなりの波が打ち寄せているので、上手いサーファーは沖合い数百mの岩礁の外に出て波乗りを楽しんでいるけど、当然僕ら“なんちゃってBBer”はそんな怖い場所には行かずにショボい波の中で良い波を選ぶのに必死。これぞ!という波を捕えて全力でキック、なんとか波に乗ってる感じである。...そんな中、まずはMamaがリタイヤ。波打ち際に倒れて苦悶の表情でのたうち廻ってる。どうやら頼みの右足が酷使に耐えかねてツってしまったみたい。

そりゃそうだ、数時間“絶対安静”の左足を庇いながら右足一本ドルフィンキックで波乗りしてたんだからなぁ...。ただのおバカさんなんだけど、ま、ある意味素晴らしい根性の持ち主とも言えますな(笑)。


大平洋の濃い海水が目に沁みるゼ!


ガールズには海藻拾いも楽しみのひとつ

ボーイズには海藻投げも楽しみのひとつ

次にAzu&Moeも波乗りに飽きて、浜辺で海藻拾い。砂浜に並べ、海藻押し花みたく人の顔やお花を象って楽しんでる。沖ではMaakun&Koukunがボードを楯に“海藻合戦”(海藻の投げ合い)。めっちゃ楽しそうだけど、良く考えたら水深が2m超と全く足が届かない場所で数十分以上も立ち泳ぎしながらのバトル...ふたりの泳力には今更ながら感心してしまうのである。

いい波は来ないし、2週連続のボディボードってことで、今日の僕は波乗り1/3、撮影1/3、ビーチでゴロン1/3で過ごしてたんだけど、Azuたちのママゴトの相手だけではツマラナイので、童心に返って砂遊びを楽しむ。
まずはサグラダファミリア(聖家族教会)を造り始めたけど、すぐに崩壊して断念。次にクフ王のピラミッドに挑戦...これは上手く出来た!でもMaakunに『ちゃんとオリオン座の配列に合わせて作らなきゃ!』などと指摘されてしまったので、やっぱり最後は裸婦でキメたのでありました。(最初はAzuに『カッコイイ男の人を作って!』とリクエストされたのでダビデ風に作ってたんだけど、●●にビザの斜塔を建ててしまったところでメチャ嫌がられて急遽女性に改造...ちょっとマドンナみたいな筋骨隆々オンナになっちゃいました...涙)


左から聖家族教会(失敗)、ピラミッド

例によって裸婦しか作らないPapa

午後からお天気が良くなり砂蒸し風呂体験

サンドア−ト(?)で楽しんだ後は、お嬢ちゃんたち用に指宿名物・砂蒸し風呂を作ってあげたりしつつ、夏の海を堪能する。14:00を過ぎたあたりから、再び潮が満ちてきたおかげで大きな波が出始め、夏の強い陽射しに国府ノ浜本来の美しい波がチューブを形作りながら砕けるのを見ていると、もうたまんなくなってみんなで海に入り、飽きることなく波乗りを楽しむ。


お疲れ様でした!(足をひきずるMama)

『もう、いつも帰る時刻になると、良い波が来るんだからぁ!』いずみちゃんは心から悔しそうだけど、大人が波に乗りながら『そろそろ帰るわよ。』なんて言っても全く説得力を持たないので、後ろ髪を引かれつつもL.L.Beanシェルタ−を畳んで帰り支度を始める。
でも、『ちょっとボードを洗ってくる』とか言っては良い波に釣られてひと乗り、『サンダルに砂が付いちゃった』と波打ち際に行ってはひと泳ぎ...と、“海の家”を片付け終わってからも、際限なく遊んでしまう(笑)。
そんなこんなで、本当にホントに海を後にして、クルマに向け歩き始めたのは15:30。結局6時間近くノンストップで海を遊び尽した僕らなのだった。『もう、海はいいよねぇ。』そんな僕の質問に...『いや、今度はちゃんと本とかビデオでボディボードを勉強して来よう。ターンがもうすぐ出来そうだしさ。』
ん?まだ遊び足りないかぁ...

 

 

...で、翌日。

昨日の朝はマトモに歩けなかったMamaの“絶対安静”左足が、一日海に浮かんでボディボードやったら、ナント!痛みが軽減されてすごく楽になってしまった!海水の成分による不思議な湯治(?)効果、そして水中で負担を掛けずに浮かんでたことが適度なストレッチ効果を生んだのだろうか?
『ワタシはマグロ』を自負する彼女(*マグロは泳ぎを止めるとエラに海水が入らなくなり酸欠で死んでしまうため、寝てる間も含め一生泳ぎ続けるらしい。)。翌日の日曜にはケロッとフラメンコのレッスンに出掛けていったのでありました。嗚呼、恐ろしきは気持ちの持ちよう(笑)

加えて、Maakunは今日買ってきたBBのハウツー本で研究中。何かスポーツを学ぶというより、理論的体系的な理由付けを探して『何でこうなるのか?』をいちいち考えながら読むあたりが彼らしい。そんなんオレに聞いても知らんがな。オレも出来へんのに...(笑)

 

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