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January.2004 part.3

 

1月17日 モンデウス飛騨位山スキー場


パノラマバ−ン(右)をゆくMaakun

日本列島の南岸沿いを低気圧がゆっくりと東進。北からは第一級の寒気...とくれば、春先によくある太平洋側のドカ雪パターン。アキヒロ家とモンデウスに行く約束をしてる我が家はYahoo!の天気図を眺めつつ、迷いながら一応22:00にベッドへ。3:30起床。Mamaがコーヒーをドリップしてバキュームボトルに充填してる間も、僕は高山工事事務所のHPでR41に設置されたライブカメラで道路状況を確認。大量の融雪剤が捲かれたのか今のところ凍結はないようだ。そこへアキヒロさんから電話が入る。『ウチはGo!ってことで準備してますが...。』の声を聞いて、我が家も行くことに決める。今や親戚付合いのアキヒロ家なので、逆になんの気遣いもなく断ることも出来るのだけれど、“三連休の翌週である”&“TVニュースなどで大雪情報が繰り返し流されている。”&“モンデウスはお客様感謝デーの前日”などスキー客が少ない条件が揃っている今日はやっぱりスキーに行きたい我が家なのである(笑)。

3:50、外で深夜徘徊中のChichoに見送られながら出発。早朝の高速は予想通りいつになく交通量が少ない。小牧からのR41は、この先通行止めなんじゃないの?って心配になるほどクルマが疎らである。リアシートで爆睡する子供達を起こすことなく、一度コンビニに立ち寄った以外はノンストップで走り続けること3時間半。R41を左折してからの数kmが圧雪路だった以外は本当にスムーズにモンデウス飛騨位山スキー場に到着である。


まずはファミリアバーンで足慣らし

いつものように狭い車内で曲芸のように着替えを済ませ、8:00のリフト運行開始を待ちきれずにファミリーリフトパス¥9800を買ってゲレンデに繰り出す。気温は−6℃。家にいたら外出禁止令が出るような気温だけど、先週の御岳で最低気温−15℃最高気温−7℃を経験した僕らには『今朝は暖かいからフリース一枚脱ぐね。』な気温である。いきなりクワッドリフトで山頂へ向いたいところだけど、オークションで落とした新しい(新品だけど、モノは2002モデル)ファンスキ−専用ブーツ“Nordica Fundrive X-Hard”の感触を確かめるために、まずはペアリフト#4に乗ってファミリアバーンで足慣らし。新雪を適度に圧雪したバーンはターンのたびにキュッキュと鳴って素直な良い感じ。ブーツはハードな15年モノとFundrive SOFTの中間的な堅さで履いたすぐから足に馴染む感じが心地よい。

ファミリアバーンを下ってきたところでアキヒロ家が登場。今度は8人でもう一度ファミリアバーンをひと滑り。アキヒロ家も足慣らしを終えたところで、いよいよモンデウスのメインリフト・クワッドリフト#1で山頂へ。

お天気が良ければ正面に北アルプス&乗鞍の白い頂、右手には御岳のプラトー状の山塊が青い空に映えて美しく輝く山頂だけど、今日は低い雲が垂れ込めて残念ながらその眺望を楽しむことが出来ない。いきなりパノラマバーンっていう選択もあったけど、ダメダメってなAzuの目に負けて、みんなで揃って途中からファミリアバーンへと連絡するウッドコース(林間。ここはボード禁止)へ。話の内容までは聞き取れないけど、ふたり並んで井戸端会議をしながら滑るAzu&Moeコンビ。わざとコース脇のモフモフの新雪(Maakunが考えた新しい擬態語“モフモフ”...なかなか言い得て妙なり!)に突っ込んだりカーブ内側の段差を利用してジャンプごっこを楽しむMaakun&Koukunコンビ。子供の相手から解放された僕ら大人もニコニコ顔で滑る。


次はウッドコースでミニツアー気分

ウッドコースを一本滑ったあとは、いよいよここのメインゲレンデ・パノラマバーンへ。前半100mほどの急斜面の縁に立って最初は『どうする?怖いよね。』などと躊躇っていたAzu&Moeも、みんながどんどん下っていくのを見てちょっと引きつった笑顔でパノラマバーンへ。緩斜面では少しづつ後傾が改善してスキーが揃い始めたAzuだけど、この角度ではやっぱり超・“ハの字”でスザザザザ(笑)。上達のためにはもっと緩斜面で繰り返し練習させた方が良いのは判ってるけど、別にスキー選手に育てたいワケじゃなし過度な恐怖心が取れてくれればいいのかな?なんて気楽に感じるPapaである(スキーの上手い彼氏を早く見つけるように!)。

どうする?行く?怖いよね〜!
いっちゃえっ!

みんなで揃って滑ったのはここまでで、その後はみんなてんでバラバラの自由行動。特にMaakun&Koukunは1時間以上行方不明(笑)。僕ら大人はパノラマバーンを10回ほど滑ったところで最初の疲れのピークがやってきたので10:30にほとんどお客のいないセンターハウスのレストランでランチタイム。

センターハウスに入ると、まずはショップに走るMaakun。彼は去年ここで偶然買った干しイチゴの大ファン。誰も盗み喰いしないように残りの数まで厳重に管理してた干しイチゴを食べ尽してからというもの、飛騨を訪れるごとに『モンデウスに干しイチゴを買いに行こう!』が決まり文句。(実は今日ここモンデウスに来たいと言い出したのも干しイチゴが買いたい一心でのこと。)『近所のスーパーやネットで見つけたのは甘い中国製だからダメなんだ。モンデウスのイチゴじゃないと!』とかなりのこだわりで、乗鞍でもイトシロでも高山でも平湯でも、そして長野・安曇野でも...さるぼぼが店先に並んでるお土産物屋さんで干しイチゴを探すのが習慣になっている。その片思いの気持ちは1年経った今も変わらないのだが...落胆の表情でショップから戻ってくるMaakun。『な・か・っ・た...』あまりに不自然な笑顔で落胆を隠そうとする彼がイジらしく感じた僕はショップに行って店員のお姉さんに再確認してあげることにする。


いやぁ〜雪国気分最高ぉ〜!(降りしきる雪に負け惜しみ?)

『あの、去年こちらで買った干しイチゴは...』やはり今年は取り扱ってないのだそうだ。すると、突然、笑顔のカワイイ小柄な方のお姉さんが...『携帯電話の番号教えてくれますか?』へっ?そ、そんな、いきなり、ダイタンな、妻子も猫もいるのでモゴモゴモゴ...『一度問屋さんに聞いてみますので、もし品物があれば、お帰りまでに準備して連絡差し上げますので...。』あっ、そ、そういうことでしたか(汗)。それにしても何とも親切な対応!そこまでしてもらえば、Maakunも満足なのである。

オラオラどけどけ!母をアオるMaakun
“モフモフな”雪にゴキゲンPapa

美味しいランチを楽しんだ僕らは、再びブーツのバックルを留めてゲレンデへ。
さぁ、クワッドリフトでガンガン行くぞぉ〜!...と、その時『リフト券がないの...』とAzu。えっ!リ、リフト券?Azuちゃん、見事にリフトパス紛失!どうやらウェアを脱いだ時にどこかで落としたらしい(涙)。履いたスキーを再び外して、僕はセンターハウスを隈無く探すけど、見つからない。(女性用トイレはMama担当です、もちろん)一応レストランやショップ、インフォメーションデスクのスタッフにも尋ねるけど届いてないとのこと。リフトパスを再度買うしかなさそうだ。落胆しつつクワッドリフトに戻ると、Azuは平気な顔でMoeちゃんとおしゃべりに夢中。コトの重大性をあまり認識してなさそうな彼女に『Azu、探してもなかったから、もう君はスキーが出来ないんだよ。オレ達は夕方まで滑るから、君はセンターハウスで座って待ってなさい。』と僕が告げると、初めて自分の立場が判ったのか、スキーを外し肩を落としてトボトボとセンターハウスに入ってゆく。でも、まさか両親が本当に自分を置きざりにして滑りに行っちゃうとは思わなかったみたいで、僕らが彼女を無視してリフトに乗ろうとするのを見て、泣きながら駆けてきて雪面に突っ伏してシクシクメソメソと泣きはじめる。それでも楽しそうにリフトに向う僕らに彼女の心細さは最高潮...『ごめんなさい、もう失くしません。』驚いて抱き起こそうとする事情を知らない他の人たちに目礼をして、僕は彼女を抱いてインフォメーショデスクヘ。そして彼女だけをデスクに行かせて本人の口からスタッフのお兄さんに事情を説明させる。『リフトに乗る券をなくしました。赤いヒモが付いてて、キティちゃんが描いてあって、ヒモに“●●あずさ”って書いてあります。見つかったら教えてください。』ちゃんと言えたようだ。『そうかぁ〜可哀相にね。見つかるといいね。』お兄さんの優しい言葉にまたまた涙ポロロンなAzuである。

アキヒロスキースクール講師と生徒(笑)
向上心の差(手前:いずみちゃん 奥:ともちゃん)

厳しいしつけのMamaなら『失くしたあなたが悪い!』と本当に置き去りにするところだろうけど、『お願いだから、もう一度滑らせてください。』涙目で畏まってそう言われると、弱いPapaはリフト券売場に行って再度パスを買い求めることになる。『お嬢ちゃん、ごめんね。決まりだから再発行はできないのよ。』何度も謝る窓口のお姉さん。(こちらが恐縮してしまうぐらいです...)


この10分前は泣きじゃくっておりました

でも時間はちょうど昼前で午後券の発売開始。¥1800の午後券を買って、僕らはクワッドリフトへ。小さなAzuがより小さくなってトボトボって感じだけど、リフト乗り場でみんなが待ってくれてるのに気付くと、表情がパッと明るくなるのだった。
リフトパス紛失事件を乗り越え、僕らは午後からもクワッドリフトの左右に伸びるパノラマバーンを中心に怒涛の連続滑走。11:00過ぎから姿の見えないMaakun&Koukunコンビの目撃情報から安否をを確認しつつ、全くもって自由!アキヒロコーチの指導のもと“スキーに体重を載せる”練習を繰り返す模範的生徒・いずみちゃん。そして同好会の雰囲気で旦那の言葉に耳を貸さないMama...上達が早いのはもちろん...ね(笑)

1時間ほどしてパノラマバーンの急斜面をAzuと並んで滑ってると、リフトに設置されたスピーカーからの音楽が止んで、アナウンスが聞こえる。

『え〜、お客様のお呼出しを致します。●●あずさちゃん、お渡ししたいものがございます。センターハウス・インフォメーションまでお越し下さい。繰り返してお呼び出し致します。●●あずさちゃん...』『あ“!もしかして...』

それからセンターハウスまでのAzuの滑りは早かった!ぴゅー!ほぼ直滑降(笑)

インフォメーションデスクに行くと、あの優しそうなスタッフのお兄さんが笑顔でお出迎え。『あったよ〜、ヨカッタねぇ。』うんうんうんうんと何度も頷くAzu。『ありがとうございました!』丁寧にお礼を言って立ち去ろうとすると、『ちょっと待って...』とお兄さん。『あずさちゃん、今持ってるそのリフト券、も一度買ってもらったんでしょ?ホントはイケナイんだけど払い戻してあげよう。これからは失くさないようにね!』そう言いながら、午後券を払い戻してくれたのである。僕ら親子は感激で泣きそうになりながらセンターハウスを後にする。


怖さ知らずの火の玉ボーイ

センターハウスでケーキセットのティタイムを楽しんだ午後3時を過ぎると、朝からの雪がさらに激しく降り始め、山頂からセンターハウスが見えないほど視界が悪くなってくる。ただ、風がないので深々と降り積もる感じで、ゲレンデはみるみるうちに新雪に覆われ始める。今日は人出が少なく、ほとんどの人が下部のファミリアバーンやウッドコースで滑っているのでパノラマバーンの人は疎ら。リフトから降りるたびにシュプールは見事にかき消され、バージンスノー気分が心地よい。
後半になって、 “何か”を掴んだMama。疲れも知らず、あと一本あと一本...
結局16:00過ぎまで滑りを楽しむことになる。
午後からずっと行方不明なMaakun&Koukunが、異常に盛り上がりながらウッドコースから下りて来たのを捕まえて今日のスキーはTHE END。


スキーもいいけどアフタースキーも好きぃ〜!

雪焼け少年たち

いつものように手早く着替え、道具をジェットバッグに詰め込んで、アキヒロ家のランカスターとともに朝よりもさらに真っ白になった道を慎重に走ってR41を目指す。道路の両側の集落では、降りしきる雪の中除雪作業に励むおじさんたち。対向車の飛騨ナンバーもかなりスピードを控えているので僕らも真似をして50km/h以下を保つ。
R41に出ても道路は白いので気が抜けないけど、下呂の手前からは道路状況も良くなって、金山町の“道の温泉駅・かれん”で温泉に入って(ほぼ貸切!)、飛騨牛の朴葉味噌焼を食したあとは渋滞もなく快調なドライブ。ランカスターとDiscoが前になったり後ろになったり、名古屋を抜け伊勢道に入るまで仲良くランデブー。

Discoのグリルに出来た氷柱
完全無欠な雪道

Papa『天気は悪かったけど、渋滞もなくリフト待ちもなく最高だったね。』
Maakun『リフト待ちどころか逆に係員のおじさんが僕らを待ってる感じだったもん!』
Mama『もしかしたらこれまでで一番楽しかったかも』
Azu『...』
相当疲れたのか、Azuはクルマに乗って数秒後に爆睡モード(笑)。

金山町で雨に変わった雪が、伊勢道に入ると再び雪に変わる。見慣れた道端の風景が真っ白に変わっているのを見て驚く僕ら。気温+1℃・積雪2cm。スキーを再開するまでは少し緊張する道路状況だけど、エアコンで自動的に23℃に保たれた快適な室内に、最後まで起きてたMaakunの寝息とともに流れるAzuの最近の愛唱歌“♪雪の華” by中島美嘉...心からリラックスできる贅沢な時間が僕を包む。
来週の日曜は仕事入ってたよなぁ。でも土曜日は...イケナイ妄想が浮かび、慌てて首を左右に振る僕。
『あ"〜、今日も記憶に残る一日だったなぁ〜。』そう呟くと『そうそう...』Azuが寝言でタイミングよくお返事。真っ白なフロントスクリーンに伸びる2本の黒い轍をトレースしながら、僕はひとりクスクス笑うのだった。

 

 


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