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January.2004 part.2

 


ウエストコースの最大斜度部を攻めるMaakun

1月11日 Ciao御岳スノーリゾート

世間は三連休、なんだそうである。通勤ラッシュのないのんびりした朝、雲ひとつない穏やかな冬の青空を見上げながら羨まし〜モードで仕事場に向かう。でもこんな父親は僕だけじゃないワケで、すれ違う同年代のバスの運転士さんに思わず「ご苦労様」と目礼をしてしまう僕なのである。でも、そんな負い目を感じているのは僕だけで、Mamaや子供たちは逆にPapaのいない休日を楽しんでいるみたい(涙)。今日も3人で近所のシネコンへ“ファインディング・ニモ”を観に行ってきたそうである。
そして迎えた三連休唯一の休日。口には出さなくてもスキーに行くってのは我が家の掟(笑)。当たり前のようにゲレンデ情報誌を開き、行き先の選定に入る。最初はなるべく混雑しなくて渋滞に巻き込まれないことを念頭に置いて探してたけど、今年最初の三連休ってこともあってそんな場所はあり得ないことに気付く。『もう混雑や渋滞はしょうがないって覚悟を決めて、行きたい所に行こうぜ!』『渋滞してもイライラしない?』『うん、しないしない』
どうせ渋滞するなら、普段行く機会のない“日帰りスキー限界点”木曽方面に行こうってことで、マジコさんやアキヒロさんなど諸先輩にアドバイスを得てその方面のディスカウントチケットの束を握り締め3:30a.m.出発。


この車外温度計は+2℃の誤差があります...

三連休といっても、さすがにこの時間だと道路はスムーズ。あっという間に中央道・中津川ICに。漆黒の闇に包まれたR19を北上しながらマップランプを点灯してゲレンデ情報誌で利便性、コースレイアウト、そしてコストパフォーマンスを考慮して家族会議...結果、大人JAF割引\3500子供無料...家族4人が¥7000で1日遊べる“Ciao御岳スノーリゾート”に決定!
ところが、そこは木曽最奥部。R19からR361に入った途端、道路は完全なミラーバーン...慎重な運転を心がけるけど、Discoだと雪道に強そうに見えるのだろうか?先行するクルマが次々路肩に寄って道を譲ってくれるのが非常に有難迷惑なのである。
(みんなが先頭を走るのを嫌がってバックの取り合い...まるで競輪やアマレスのよう...涙)年に一度か二度しか積雪しないウブな三重ナンバーのクルマには優しくしてね>皆様

ハラハラドキドキな山坂道47kmをなんとかクリアして7:10、なんとかスキー場に到着。スキー場の天候は雪。強風で舞い上がった雪も加わって吹雪の様相を呈している。駐車場の標高が1810mということもあって、Discoの外気温計はマイナス11℃を表示。いつも道路に立つ電光温度計よりも+2℃で表示されるので実際はマイナス13℃!(スキー場の標高は2180mで気温マイナス15℃!)いずれにせよ、温暖な地方に生まれた我が家には未体験ゾーンな気温である。


-15℃の中を滑る我が家

強風で雪が舞上がるセンターコース右下がMamaとAzu

Discoの窓にくっついてそのまま溶けない美しい雪の結晶を眺めたりしながら車内で朝食を食べ、8:00のリフト運転開始に合わせてゲレンデに入り、ここのメインリフトである8人乗りゴンドラ“フライングチャオ”(1967m)で標高2190mの山頂駅へ。

標高差380mの山頂は山麓よりもさらに悪天候で気温も低く(計算上380m×0.006℃=2.28℃低いことになる)、寒いというよりも切れるような痛さを感じる。スキー場に来るなりパジャマ&ソックスレス(笑)でウロウロ駐車場を徘徊していたMaakunはともかく、 冷え性な“氷の女”Mamaの娘・Azuに迷わずネックウォーマー譲るほどである。

まずは足慣らしってことで山頂駅から三本伸びるゲレンデのうち、最も右のイーストコース(初級2120m/max.23°/av.12°)をスタート。両側の雪をかぶった原生林を眺めながら、スキーを踏み込むたびにキュッキュと鳴るパウダースノーに覆われたなだらかで広いコースを滑るのは最高!なんだけど、気温が低すぎてすぐに顔の皮膚の感覚がなくなってしまう。ゴーグルの曇りを指で拭って数秒後にはその水分が凍り付いてしまう程である。
イーストの次はセンターコース(初中級2170m/max.31°/av.11°)にゲレンデを移して2〜3本滑るんだけど、2kmを超える距離を滑るのは、まるで寒中我慢大会のよう(笑)滑り終えるとすぐにゴンドラに駆け込んで身体を暖めるけど、それでも持参したホッカイロ総動員。


9:00頃から陽光が射す(後方に御岳の尾根)

3回目のセンターコースの途中で、それまで吹き荒れていた風が止み太陽が顔を覗かせ始める。思わず太陽の方向を振り返ると白いネオンのように光る、御岳のスカイライン(稜線)。


少し暖かくなったけど、やっぱりギャングスタイル

山頂駅にあるかまくらにて

まるで白いレースのカーテンを引くように数秒でぐんぐん開け始める前方の視界の向こうには開田高原、そしてその数秒後には白い雪を頂いた乗鞍岳がそのどっしりとした山容を現す。『...』思わず立ち止まって、紺色に近い青い空をバックにそびえる神々しい姿に見とれる僕ら。『半年前にはあの頂上に立ってたんだぜ!』『高山病はキツかったけどね...笑』自分が立ったピークを後日眺めるのは感慨深いものがある。


雪が止むと前方に乗鞍岳の大パノラマ(センタ−コース)

気温はそれほど上がらないのだけど、風が止み陽光が僕らの背中を照らし始めると体感温度は10℃ほど上がったように感じる。お日さまさまさまなのである。
ゲレンデが明るくなって気分も明るくなった僕らは、Ciao唯一の中級コースであるウェストコ−ス(中級2250m/max.34°/av.12°)に挑戦することにして山頂駅から左手を進む。


山麓からは寒さ知らずのゴンドラで山頂へ

パウダースノーにMamaもゴキゲン

センタ−コ−スをゆくMamaとAzu

33°がAzuの涙目ライン。ちなみにここは34°(笑)

アベレ−ジの斜度でも判るように、ここCiaoのコースはmax.42°/av.30°ってな本格アルペンスキー場の絶壁とは違い、“瞬間最大斜度”(笑)。34°ってのは、たぶん100mもないワケで初心者の僕やMaakunでもひとっ飛びでイケてしまうんだけど、その点Azuは敏感そのもの。センターコースとの3°の違いを察知して、すぐに涙目ウルウル。『イヤやぁ〜スキ−はもうイヤやぁ〜!』人間分度器か?君は!泣きじゃくるAzuを何とかなだめすかして下まで下りきり山麓駅付近の緩いスロープを滑る彼女のスケーティングをちょっとホメてみる(実際、かなり上手になった。先月のスケートの効果か?)。すると...
『ね!Mamaより上手でしょ?ウフフ...』...さきほどのドラマティックな天候回復のように“スキー大好きぃ〜”なAzuに逆戻り(笑)。こんな風に大人の女性のココロも上手く掴めるとモテモテなんだけどなぁ〜って悔しいPapaだ。


ウエストコースで小さくジャンプするMaakun

その後も“ウルウル”ウェストコ−スは外してセンターとイーストを繰り返し楽しむ僕ら。Azuもウェスト以外ではもう全く問題がないようで、満面の笑みを浮かべて(顔をネックウォーマーで覆った“ギャングスタイル”で表情は窺い知れないので、たぶんだけど...笑)北海道のような素晴らしい雪質での滑りを楽しんでいる。


直滑降ぉぉぉ〜!(Maakun)

Maakunはデジカメを構えたまま滑ってる僕には姿を捉えられないほどのスピードでビュンビュン飛ばしていく。(でも、たまにコブにエッジを喰われて両足のスキーを派手に飛ばして大クラッシュするけど...笑)
11:00までの3時間を休みなく滑り、大混雑で落着いて座ってられないレストランで高山ラーメンの昼食を挟んで、その後も僕らは“鬼のように”滑りまくる。

午後になるとスノボのビギナーが増えて、ちょっとコースが混み始めたけど、リフト(ゴンドラ)待ちは許せる程度。どのコースからも眺められる乗鞍岳の壮大なパノラマを楽しみながら昼を過ぎてもなおパウダースノーなゲレンデを滑走する痛快な気分は、そんなことで少しもスポイルされないのである。

ところが全てのコースが2000mを超える比較的長いコースを連続して滑ると、その楽しい気分とは別にカラダが悲鳴を上げ始める。しかもこのCiaoのゲレンデは、先週のひるがの高原の斜度の一定な“滑り台”圧雪バーンとは違って、自然の地形をそのままトレースする“ジェットコースター”バーン。大腿筋に重い痛みを感じ始めたのと、ゲレンデ真ん中に座り込むボーダーが特に増え始めたのを見計らって14:00、今日のスキーを終了することに決める。

ゲレンデ上部を名残惜しそうに眺める子供達を急かせてリフトパスのICカードを返却し、センターハウスに程近いクルマへ。子供達がパーキングの雪の山で雪玉製造器“PANDAMAN”を使って雪合戦に興じている間(但し、パウダースノーのために上手く雪玉にならないのだけど...)にスキ−やブーツをジェットバッグに押し込んで、驚きの10分後スキー場を離れる僕ら!もちろん、その狙いは渋滞回避である。運転してるPapaを除い、家族は走行するDiscoの中でお着替え(笑)
Discoのフロントウィンドウには、この時間になっても溶けることなく真っ白なゲレンデのような道路、そしてその先には美しい乗鞍岳。日和田高原の整然とした白樺林を抜け、峠を越えて開田高原に入るとさきほどまで近すぎて見えなかった(...というか、中腹を滑ってたんだけど。)御岳の変化に富んだ山容が姿を現す。


標高2190m。とにかく眺めが良い!

雪玉製造器“Pandaman”で雪合戦

R361 14:30 正面に乗鞍 -7℃の表示が!

道路脇に立つ気温標識はマイナス7℃を表示してるけど、思わずサイドウィンドウをフルオープンにして、その美しい景色に見とれる僕らだった。
真っ白な雪に覆われた開田高原は、かなり山奥だというのに広々として、とても明るい雰囲気。どちらを見てもスノーシュ−に適した雪原が広がって、Papaは一目で気に入る。しかも沿道に立つ蕎麦専門店、木曽馬牧場、見学試食可能な蕎麦工場、ブルーベリー狩...とファミリー向けアクティビティも充実で家族も好印象を受けたようである。夏にまた来たいね!そんなことを話しながら、僕らは家路を急ぐのだった。


そ、そんなにクネクネにしなくても!(photo by Maakun)

 


開田高原から望む 御岳

 

3連休スキーの実態、その後...
14:10にスキー場を離れた我が家は、その後ツルツルスベスベなR361を一回だけカウンターを当てただけで無事通過し、R19へ。大渋滞覚悟で食料やホットコーヒー入りポットまで準備していたのだけれど、全く渋滞することなく中央道・中津川ICに到達して拍子抜け。もちろん中央道も特に交通量が多いわけでもなく、明るいうちに小牧JTへ。
ここでリアシートのMaakunが控え目な口調でつぶやく。『あ〜小牧かぁ〜!アソコに行きたいなぁ〜...』イジワルな両親はトボケながら答える『ん?どこ?チ●ポコ神社に初詣か?』『違う違う!』『あっ、ゴメンゴメン、Maakunは男の子だからオ●ンコ神社?それとも●ッパイ観音さんか?』『もぉ〜!行きたいのは...あの“ゴールデン雄牛”だよ!』これでも彼なりに宴曲表現したつもり(意味不明な方ごめんなさい...笑)
小牧ICでR41に一旦下りた我が家のDiscoはMaakun念願のディスカウントストア“キ●ブル”に向うのであった。それにしても“キ●ブル”の駐車場の片隅でスキーウェアの着替えをする父と息子ってのは僕らぐらいだろうな...

 


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