晩夏の宮川にて...
なんて言うのかなぁ...遊び疲れ?でもないんだけど、万水川〜乗鞍〜上高地4泊4日の旅が終わってからというもの、遠くへ行くのが億劫になってしまって、安近短な遊びばかりの我が家。カヌーを始めた頃のように乳児を抱えてるワケでもなく、「思い立ったらどこへでも」が可能な環境で、土日休みなら金曜深夜出発で軽々と四万十でも仁淀でも行けなくはないんだけどね。
とは言え、ここのところ土曜に仕事が入り休日は日曜のみという週末が続いている。今週も土曜が仕事で休みは日曜だけ。Mamaと子供たちは夏休みに行った藤原町へ鱒釣りに行きたいみたいだけど、Papaは久々のカヌーがご希望。こんな風に意見が分かれた時は、たいていPapaの希望が通る我が家。何故?ってPapaがカヌーに行きたいのを無理矢理別のことをさせると、川を渡るたびにため息、青い空を見上げてため息...死んだ魚のような光のない目で南の方角を遠い目で眺めながらぼ〜っとなるから(笑)
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橋の上から上流を望む
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こちらは下流。川舟とカヌーが見える
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で、今日は日帰りで宮川へ行くことに決定。高速を飛ばせば30分。買ったばかりの元ちとせのCDも5曲目までしか聴けないほどの短時間で河原に到着。漁師さんの川舟の船着場にもなっているこの河原は、シャコタン車でも水辺近くまで入れるのが有難い。
河原からアキヒロ家に電話するとまだ家で準備中とのことなので(待ち合わせの時刻も決めてないいい加減さ...笑)、誰もいない河原を後にしてクルマで新しい河原の開拓に出掛けることにする。
30分ほど川沿いの道路を走って河原への進入路を探索して再び元の河原に戻ると...どこかで見たことのあるクルマとカヌーが...やまなかさんだ!前回は進水式でお会いしたけど、ペット禁止のキャンプinn海山でだったので、愛犬チャロンちゃんとは今日が初対面。手作りウッドカヌーに黒ラブ・チャロンちゃん...キマリすぎです。
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到着するなり川に入るMamaたち
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ピンクシュノーケルズ
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ウェットスーツに着替えてカヌーを下ろしていると、アキヒロ家のランカスター到着。今日はいずみちゃんのソロカヌー練習会とのことだけど、しっかりダウンリバーが出来るように、下流にPandaのパンちゃんをデポしてきてくれたみたい。いつもいつも申し訳ないです。
アキヒロ家の到着を待って、川では久しぶりのL.L.Beanの自立タ−プを設営。チェアとテーブルのオートキャンプスタイルにはちょっと天井が低すぎるけど、今日のような“地べたリアン”スタイルにはベストマッチングな便利タ−プだ。そんな間にもMama&Kidsはシュノ−ケリングセットを身に着け川へ入っていく。この河原はクルマで直接アクセスできる代わりに景観はいまひとつだけど、川幅の半分ほどが遠浅になっててP.F.Dなしでも安心して遊ばせられるのが嬉しい。
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上流の美しい河原で遊ぶ(川の中・左には河童のあげる水しぶき)
設営が完了すると、いよいよカヌーに乗って宮川中流部最大の瀬「神瀬」での瀬遊びに漕ぎ出す。比較的安全な瀬だとはいえ瀞場でのカヌー遊びとは違って万が一、十万に一ということもあるので、小さな子供さん連れのやまなか家にはあえて声を掛けないで出発。(もしもの時『あの時誘わなければ...』なんて感じるのはヤだもんね。これ、アウトドアの基本!)いつになく水位の低い宮川を漕ぎ上がる。
数百m漕ぎ上がると右側の中州を越えた辺りで、水質が急にアップするのを感じる。神瀬上流の瀞場の水が神瀬の河原の地下を伏流水となって通り抜ける間に濾過されて河原の縁で湧き上がっているのだろうか?水温もぐんと下がって火照った身体に心地よい。
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河童の正体はコレだ!
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力一杯漕ぐバウガールズ
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15分ほど漕ぐと、長い瀞場が終わり川に流れが戻る。本流を避けて浅いエディに乗って神瀬の最下部に到着。ここからはカヌーを下りてペインターロープでカヌーを引き上げる“ライニングアップ”でフネを瀬の上に上げる。今日の水位はこれまでの中で最も低い状態ということで、普段なら川幅が狭まりパワーの強まった流れが大きな落差を一気に流れ下る瀬音で会話も出来ないほどだけど、今日は前半がただの浅瀬で全くもってパワーが感じられない。
瀬の入口から約200mに渡って続くダウンストリームVの三角波の先にある大岩の落込み、無事落込みを通過しホッとした瞬間に左岸から張り出す馬の背のような半島、落込みでたっぷり入った水のせいでアンコントローラブルなまま本流が岩壁にぶつかる直角(...に感じる)右カーブ...その一連の瀬が水量が少ないせいで、それぞれ独立した小さな瀬に身を窶(やつ)してしまって、正直ショボい印象。う〜ん、今日はグレード1.5未満ってとこかなぁ?そのぶん流れの中央に鎮座する大岩の存在感が際立つ感じで(太めチャンの巨乳よりスリムなのに巨乳!ってのが目を惹くように...ちょっと例がスケベオヤジでごめんなさい...笑)ある。『水位があと50cm高いとなぁ〜!』な神瀬だけど、大岩を越える流れの水深もギリギリ通過出来そうだし...まずはPapaが挑戦。
念のため積み荷を下ろし、みんなに内緒でスターンに20kg程度の石を積込み(もちろん、大岩の落込みでバウを浮かせるパフォーマンス狙い...笑)、カメラ係のMamaを見つめる。OKの合図とともに瀬の入口にストリームイン。チャポチャポのザラ瀬を流れながら大岩の盛り上がった水面の中央を狙って...ジャ〜ンプ!
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どう?どう?飛んでた?
ガガガ、ゴリゴリ!スキッドプレートが削れる音がカヌーを震わせる...あれれ、ちょっと水深が足りなかったみたい(涙)しかも...『ごめ〜ん、失敗しちゃった〜!』Mamaの撮影は失敗(涙)ま、しゃぁないな。
気を取り直してカメラ係交代。続いてアキヒロさんのソロ...ガン!ゴゴッ!やっぱりアキヒロさんも大岩に接触しながら派手なジャンプを見せてくれる。そして、いよいよMama&Maakunコンビが瀬に入ってくる。緊張のためか、それとも余裕なのか、ふたりは白い歯を見せて笑いながらの突入(笑)普通に漕いでるMamaとパドルを立てて波の頂上へとカヌーを導くMaakun。大岩の返し波に赤いHUNTERの前半分が没し、水を切り裂いて現れた赤いバウが徐々に水面から離れ急角度で空に向う。バウのMaakunのお尻がシートから10cmほど浮いたままジャ〜ンプ!
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神瀬に入るMama&Maakun。ドキドキ!
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うわっはっはっは!
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ジャ〜ンプ!!
...う〜ん、やっぱり短躯のカヌーはフォトジェニック!しかも、去秋には思わずパドルのグリップから手を離し両手でガンネルに掴まっていた彼が、終始カヌーをコントロールしようとパドリングを続けた!うんうん、大変良く出来ました(花丸)。瀬の途中でストリームアウトして一旦岸にカヌーを着けて、そこからカヌーに掴まって泳ぎ上がるふたり。まるで沈したみたいだけど、神瀬は岸辺からすぐの場所も結構深いのである。
3艇のカヌーが一通り瀬下りを楽しんだところへ甘い蜜の香りに誘われて、やまなかさん登場(笑)。まずはグラマン13ftに乗って奥様とタンデムで挑戦だ。おおっ、一番すごい!しかも、限界まで後ろに体重を移動してバウを浮かせるパフォーマンスも!HUNTERよりもさらに30cm短いグラマンは想像通り“トビウオ”のようにイキイキと水面を跳ねる。(見た目は“太刀魚”だけど...笑)
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沈したわけではアリマセン(笑)
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やまなか夫妻もジャ〜ンプ!
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おっとっと!コース間違えた!
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その後、PapaとMaakun、アキヒロさんとKoukun、MamaとMaakun...etc、ペアを交代して何度も何度も神瀬を下る。そしてやまなかさんのニ本目は息子の渓くんとのタンデム。みんなと同じラインで大岩の返し波に突っ込んだけど...左のハルを水中の岩にぶつけてジャンプの瞬間に右に大きく傾き、それをリカバリ−いしょうとジャンプしながら左に体重を掛けた瞬間、今度は右ハルが岩に!で、カヌーはそのまま左に側転...ヤマナカ艇の沈である。ところが運良く落込みの直下のエディでフネを起こし、水舟状態のままで無事岸に寄せることに成功!父子ともに笑いながらの帰還である。偉いぞ渓くん!
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こ、これは、リカバリ−不能かと...でも笑顔なんだよなぁ
神瀬ジャンピングで満面の笑みを浮かべるお嬢さまたち
今日の神瀬を最後に下ったのはAzu&Moeをバウに並列で載せたアキヒロ艇。目にはしっかりゴーグルを着け、ボトムに座って姿勢を低くして備えるAzu&Moe。「ウキキキキィ〜!」「ウヒャッヒャッヒャ!」コギャルならぬコザルの姉妹のようで見てる僕らも大笑い。
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神瀬を川流れする河童ボーイ
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こんなことして遊んでいる間に、時計の針は13:00を回り、みんなのお腹のムシが騒ぎ出す。
「腹ヘッタコール」を発しつつも、神瀬を泳いで流れる“河童の川流れ”を繰り返し楽しむMaakun&Koukunを残し、僕らはベースの河原へ戻ることにする。
『先に帰るぞぉ〜!』
『いいよぉ〜、泳いで帰るからぁ』
彼らは冗談ではなくホンキで河童の川流れでベースに戻るつもりのようだ。
『500mぐらいあるけど、大丈夫かぁ〜?』
『いいよぉ〜!』
『寒くなっても知らんぞぉ〜!』
『いいよぉ〜!』
『じゃあ、焼肉全部喰うぞぉ〜!』
『だ、だめだめ!』
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先頭をゆくママパドラ−たちの2艇のカヌー、それを追うPapa、そして遥か後方を盛大な水しぶきを上げて泳いで追い掛けるMaakun&Koukun...事情を知らない人が見たら、完全に児童虐待だな、コレは(笑)
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昼食後数時間、僕らはのんびり川のそばでの休日を満喫する。ずっと川に入りっぱなしのAzu&Moeは時折ムラサキクチビルで岸に上がりユニセラで暖を取りすぐにまた川に戻って行く。河童少年たちはカヤックの練習のために沖に出たいずみちゃんの舟のそばに突如浮かび上がり、カヤックをグラグラ揺らせて邪魔をしてホントの河童のよう(笑)
16:30、もっともっと遊びたい気持ちを抑え、僕らは帰り支度を始めることにする。一足早く片付けが完了したやまなか家を見送った後、Discoの隣に立てたお着替えテントで着替えを済ませて河原を来た時の状態に戻して、河原を去る。橋を渡り国道に出て高速に乗る。そこに携帯の着信音。友人Uからである。
『今どこ?今から薪置き場を案内しておこうと思うんだけど、どう?』
『サンキュ!カヌー積んだままだけど行くよ、宜しく!』
9月に入り、そろそろ薪集めモードに入った我が家。途中で高速を下りて友人Uの所有する山へ向う...
...僕らの気力&体力は日帰りカヌーでエンプティになることはないようである(笑)
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