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April.2003

 

 

4月2-5日 西表島エコツーリズム体験(Part3)

 

窓を叩く雨音で目が覚める。あ〜雨か...「雨だね、パパ。」「ああ、シュノーケリングは無理かもな。」すでに目覚めてるMaakunと横になったままで会話する。間もなくカーテンを引いた窓がフラッシュのように光りメリメリドド〜ン!と雷が落ちる。「♪デイゴ〜の花が咲き風をよ〜び嵐がきたぁ〜♪だな、ホント。」「アハハハ...」Maakunが力なく笑う。

今日は西表島最後の日。予定は未定な我が家だけど、一応今日は海でのシュノーケリングを予定していた。ビーチだけのリゾートアイランドならピーカンでないと興醒めだけど、ここ西表島の自然はある意味で雨によって育まれているわけで、雨の西表島ってのも雰囲気があって素敵なのかも。


フェリー欠航で急遽大原港へ向かうことに

珍しいイカ墨汁の朝食を食べた後八重山観光フェリーに電話すると、今日は船浦港発の石垣航路は全便欠航とのこと。部屋に戻って家族会議の結果、レンタカーを借りて島のあちこちに立ち寄りながら大原港まで行こうってことに決まり、荷物をまとめ始める。そこでAzuがモジモジと何か言いたそうに上目遣いで僕を見る。「貝殻拾いがしたかったりなんかして...」「はいはい(笑)、でも雨降ってるぞ。」「いいの、雨降ってても貝殻は拾えるから。」
南ぬ風の皆さんに別れを告げ、僕らは宿まで送迎付のORIXレンタカーへ。船浦のレンタカー事務所で初代ムーヴを借り出して、昨日の“秘密の”浜の方面に向かう。ところが相変わらず空からは大粒の雨。そこで、再びデイゴの咲き乱れる浦内川に戻り、橋のたもとのスーベニアショップでショッピングを楽しむことにする。

PapaとMamaは夫婦湯呑みとカヌーをしてるヤマネコのTシャツ、Maakunは迷いに迷った末にウラオモテヤマネコ(フロントとバックにヤマネコのイラスト入り)Tシャツ、Azuは振るとカラカラ音が出る鈴石とイリオモテヤマネコのぬいぐるみを購入。

ビーチコーミング

ガイドブックに載ってないので...
珍しい貝がらを発見!

買い物をしてるうちに空が明るくなり雨も小降りになったので、そのまま“秘密の”浜に向かう。
雨の“秘密の”浜は、やっぱり誰もいなくて、僕らの貸切状態。(レインウェアのフードを立ててビーチコーミングなんかするのは我が家ぐらいかな?...笑)
「さぁ、Azu、思う存分に貝殻拾いを楽しみなさい。夕方までに石垣島に着けばいいんだから!」「やった〜!」目をキラキラさせて浜辺に飛び出して行くAzu(笑)。

星砂混じりのベージュ色のビーチには打ち上げられた珊瑚に混じって艶々光るタカラ貝やシャコ貝の美しい貝殻がたくさん落ちている。かに料理を食べてる時のように(笑)終始無言でビーチコーミングに没頭する僕ら。貝殻に誘われるように波打ち際を進むうち、大きな岩塊が門のようになっている場所に出る。
岩戸を抜けると...そこはこじんまりとした素敵なビーチ!打ち上げられた珊瑚の四角い塊が散在し、まるで天然のベンチのよう。どこからか現れた犬が波打ち際を駆け回り、貝殻探しに夢中で下を向いているAzuを驚かせたりする。
「何だかいい時間の過ごし方だよね。」
「そうね、すごく贅沢な感じがするわ。」忙しくアクティブに動き回るのも楽しいけれど、こうやって時間に縛られず気ままに過ごすのもいいものだ。


ここにも星の砂が!

これ、みんなヤドカリ

波打ち際の岩門の向こうは...


プライベートビーチ! 

 


打ち揚げられた珊瑚の欠片に腰掛けるAzu

自由でカッコイイ西表の犬

駄々をコネて泣きながらながらビーチを後にするAzu

夕方まで自由にって言ったものの、中腰“田植え”スタイルでのビ−チコ−ミングをあまり長く続けると、腰が悲鳴をあげ始め、PapaとMamaが2時間ほどでギブアップ。「夕方までって言ったじゃないのぉ〜!」とご機嫌斜めなAzuを説得して、僕らはビーチを後にする。
それでも戦利品の貝殻はビニ−ル袋に満杯!南の島で拾った貝殻はお店で買ったどこにでもあるようなキーホルダーなんかより気の効いたお土産になるとは思うけど...物欲大魔人Azuの“カッワイイ〜”モノに対するこだわりにはお手上げだ。(笑)

県道沿いの八重山そば専門店「新八食堂」で大人は“野菜ソーキそば¥900”子供は“ソーキそば¥700”の昼食を楽しみ、家族4人&大荷物を載せた初代ム−ヴは550ccの小さなエンジンをブンブン回してナダラ川・クーラ川・ゲータ川・ヨシケラ川・ユツン川・ホーラ川...ここはどこ?何語なの?な名前の小さな川々(何故か全部カタカナなのです)を渡って、西表島南東部の大原港を目指す。

昨日のガイドツアーですっかり生き物を見つけるコツを掴んだ我が家は、途中、多くの野鳥に遭遇し歓声をあげる。
電柱のてっぺんに留まる威厳に溢れたカンムリワシ、道をチョコマカ走り抜けるシロハラクイナ、電柱の中ほどに留まって近づいても全く逃げないサシバ...
2日前には見えなかった生き物達が、見えるようになる不思議...
まるで“見える人には見える”騙し絵のようだ。

カンムリワシ
サシバ(?)

由布島を左手に見ながら、さらに県道を南下し、環境省・西表野生生物保護センターに立ち寄って、イリオモテヤマネコの剥製や貴重なVTRを見学する。


左:イリオモテヤマネコ 右:イセノラネコ
Photo by 環境省西表野生生物保護センター

ここは10mの木にも登るし、川も泳ぐし、犬にも襲い掛かる...スズメもカエルも時にはヘビも捕まえる我が家の“イセノラネコ”Chichoの飼い主としては是非観ておきたいスポット。往路は開館時間の関係で立ち寄ることができなくて残念だっただけれど、雨&フェリー欠航のおかげで再びここを通ることになり、ラッキーなのだ。
イリオモテヤマネコは西表だけに約100頭棲息する貴重なネコで、カンムリワシとともにこの島の食物連鎖の頂点に君臨する、いわば“西表島の百獣の王”。写真で見る限り、かなり大きな体躯を持つように勘違いしていたのだが、実際に剥製を見ると、我が家のChichoよりもかなり小ぶりであることが判る。
(イリオモテヤマネコ♂体重3〜5kg頭胴長60cm/Chicho♂体重6.4kg頭胴長70cm)
耳の形や色、少し寄り目な点を除けば、イエネコより太いと言われる脚や尻尾も実はChichoより細く(但し尻尾は興奮状態のChichoに比べて...だけど)、こんな華奢な身体でリュウキュウイノシシを襲うとは信じられないほどだ。「何だか、Chichoの方が強そうだよね。」そんな子供達の言葉に僕も同感だけど、西表のジャングルの中でホンモノを見たらまた印象が違うんだろうな。

西表野生生物保護センターを見終わった後は、そのまま大原集落に入りレンタカーを返却。いよいよ石垣島行きのフェリーで西表島に別れを告げることになる。
フェリーの船窓から遠ざかる西表の青い山並を見ながら、「また来ようね。」「また来よう。」そんな誓いを立てる僕と子供達。その横でMamaは「今度はパパのバースディ割引を使ったら、エアが往復2万円でしょ?家族4人で8万円、南ぬ風が3泊で....え〜と...」おいおい、もう次の計算かよ!
どうやら、我が家の西表フィーバーはまだまだ続くようである。(涙)


新八食堂の野菜ソーキそば 



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